夏の庭(湯本香樹実) のあらすじ:簡単/詳しくの2段階で解説

 


やあやあサイ象です。

ついに100回を突破した
「感想文の書き方」シリーズ。

今回は早くもその第117回((((((ノ゚⊿゚)ノ

「あらすじ」暴露サービスとしては
第71弾となります。

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今回は「日本児童文学者協会新人賞」
「児童文芸新人賞」「ボストン・
グローブ=ホーン・ブック賞
「ミルドレッド・バチェルダー賞」など
数々の受賞に輝く湯本香樹実さんの
名作児童文学『夏の庭 ―The Friends―』
(1992)で行って見ましょ~。
 


さて、一口に「あらすじ」を
知りたいといっても、
話の骨子だけでいいという場合から、
読書感想文を書くんだから
分析・解説つきの詳しいものがほしい、
という場合まで、千差万別でしょう。


そこで出血大サービス((((((ノ゚⊿゚)ノ

「ごく簡単なあらすじ」と
「やや詳しいあらすじ」の
2ヴァージョンを用意しましたよ~~(^^)у



👉 ごく簡単なあらすじ(要約)

まずはぎゅっと要約した
「ごく簡単なあらすじ」。

小学6年生のぼく、山下、河辺の3人は、
人は死んだらどうなるのかを
見届けようと思い、「もうじき死ぬ」
という噂の独居老人の家に張り込む。

不審な挙動が老人に見とがめられ、
やがて4人の交流がはじまる。

夏休みの暑い日に、庭の草とりをし、
コスモスの種を買って、庭にまく。

老人は戦争に行った話をする。

ジャングルの村で身重の女を射殺し、
死体にさわると腹の子が動いた。

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帰還後は妻のもとに戻らず、
理由も言わず別れてしまったが、
その前妻は古香弥生(ここうやよい)
という名だという。

ぼくらはその古香弥生さんを
探し当て、老人ホームを訪ねるが、
弥生さんの応答は要領を得ない。

8月最後の週、サッカー合宿から
戻って来たぼくらは、老人を死体で発見。

甥にあたる人が火葬場で言うには、
老人はかなりの金額をある女性に
遺したが、その女性の居所はぼくらに
聞くようにと書きのこしている。

10月、老人の家の取り壊し開始の前日、
庭にはコスモスがいっぱい咲いている。


どうでしょう?

え? なんだかよくわからん?

それでは相米愼二監督による
映画化(1962)の予告編を
ご覧いただきましょうか。




え? やっぱりよくわからん?

まあ、そうかもしれません。

それに、仮にも感想文を書くとなれば、
やはり文章がないとお話になりませんよね。

ハイ、そういうわけで、やっぱり
「やや詳しい」ヴァージョンの
「あらすじ」を読んでいただくほかない、
ということになります。


この作品、全15章からなっていますが、
以下の「やや詳しいあらすじ」では
わかりやすさをおもんんぱかり、
私の判断で各章を「起・承・転・結」の4部に
割り振って記述していきます。

「 」内は原文の引用です。



👉 やや詳しいあらすじ


【起】(1~3)
小学6年生の「ぼく」こと木山は、
でぶの山下、メガネの河辺との
3人で行動することが多くなっている。

田舎の祖母の葬式で数日間、
学校を休んでいた山下が戻って来て、
火葬に立ち会ったショックなどを話し、
「死んだ人、見たことあるか」と尋ねる。

人は死んだら「それでおしまい」なのか、
それとも……というそれまで考えても
みなかった問いがぼくの心に広がる。

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ある日、ぼくと山下をマンションの   
駐車場に呼び出した河辺が提案する。

この近くの古い木造の家に住んでいる
一人暮らしのおじいさんが「もうじき死ぬ」
と聞いたから、この家を「張り込み」して
死ぬとどうなるか「発見」しようと。

割れた窓ガラスに新聞紙を張り付け、
周りにはガラクタが転がる家で、
もうすぐ7月というのに、おじいさんは、
コタツに入ってテレビばかり見ている。

3日に一度くらいコンビニに
お弁当などを買いに行く。

1学期最後の土曜日、   eb129897cadd6ee08809b98684962af2_s
魚屋の子の山下が店から刺身を
くすねて持ってくる。

「栄養つけてどうすんだよ。バーカ」
「いいじゃない。ほんとに、もうすぐ
死ぬならさ」

玄関の前に置き、ドアを叩いて隠れると、
おじいさんが家から出てきて、入る。

刺身の皿は消えている。

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【承】(4~7)
夏休みに入ると、玄関の前に
ほうり出されたゴミが臭いので、
勝手に運びだそうとしていると、
急に扉が開いて、おじいさん出現。

「おまえら、何してる」

短気な河辺と口論になり、
「まったく。親の顔が見たいもんだ」
とおじいさんは怒って家に引っ込む。


数日後、例によって塀に張りついて
いると、窓が少し開いておじいさんの
震える手が現れ、ぼくらはうろたえるが、
その手はVサインをかたちづくる。

おじいさんは、ゴミ出しのほか、
洗濯物干しなど、ぼくらに家事を
手伝わせるようになる。

ある暑い日、 8d74416cfcdd6ae5f066d074dfb5dc62_s
蚊が多くて窓も開けられん」と言うので
ぼくらは草とりをはじめる。

翌日、草とりが完了すると、
おじいさんは縁側にすいかを持ってきて、
「切れ」と命じ、みんなで食べる。


「何か種を蒔(ま)こう」とおじいさんが
言うと、ぼくらもその気になる。

近所の池田種店へ行って、
そこのおばあさんに何の種がいいか
相談に乗ってもあい、けっきょく
コスモスを買って、庭にまく。


【転】(8~11)
おじいさんの生活は規則正しくなり、
ぼくらにも「おう」と元気よく
声をかける。

8月第2週、台風の日、家に入れて
もらったぼくらは、おじいさんから
戦争での「こわい話」を聞く。

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ジャングルの小さな村で女や子どもを
やむをえず皆殺しにしたが、
逃げようとする女を追いつめて射殺し、
死体を見ると身重だとわかった。

腹にさわると「ぴくりと動いた」。

戦争から帰ると、おじいさんは
家に戻らず、別れる理由も言わないまま
行方をくらましてしまったという。

古香弥生(ここうやよい)という名の
奥さんと別れてしまったのは、
ジャングルの村でその女性を殺したこと、
「きっとそのせい」とぼくらには思える。

ぼくらは「古香弥生」の名を  57bc7ad5853a4838c2ab9b6d1104b05b_s
電話帳などで探し当て、
老人ホームに彼女をを訪ねるが、
応答は要領を得ず、夫は戦争で
死んだものと思っている様子。


おじいいさんの家はいつか3人の
たまり場になって、塾が終わったあと、
寄り合って勉強したりしている。


弥生さんと似ていることに気づいて、
池田種店のおばあさんに弥生さんを
演じてもらうなどしたが、
「人の人生に猿芝居を持ちこむな」と
おじいさんは怒る。


【結】(12~15)
8月最後の週、ぼくらは例年通り、
4日間のサッカー合宿に出かける。

帰ってきて、おじいさんの家へ行くと
おぜんの上にぶうどうを4房置いたまま、
おじいさんは眠るように死んでいる。


甥にあたる人が火葬場で言う。

おじいさんはかなりためこんでいたお金を
ある女の人に遺贈する意向だが、
その人の居所はぼくらしか知らないので、
「自分が死んだら、きみたちのうち
だれかに必ず連絡してくれって
書いてあった」と。

10月最初の木曜、  コスモスpink-cosmos-292629_640
おじいさんの家の取り壊しが
はじまる前日、ぼくらが行くと、
庭にはコスモスがいっぱい咲いている。


肝臓病で入院した母と三人で、
父のつくったシチューを食べ、
「大人になったらなんになる」と聞かれた
ぼくは「何か書こうと思う」と答える。

「忘れたくないことを書きとめて、
ほかの人にもわけてあげられたら
いいと思う」。



👉 どう書く? 感想文

さあ、どうでしょう。

書けそうですか? 読書感想文。

12歳前後の子どもの成長物語を
主軸として、そこに子どもたちの
各家庭が抱える現代的な諸問題
――「ぼく」の母が肝臓を壊すのは
キッチン・ドリンカーだったから――
や、戦争の爪痕など様々なトピックが
絡みつつストーリーは進展します。

物語全体から受ける印象と考察を
書いていってもいいわけですが、
それがやりにくい場合は、上記の
テーマのどれかに一つに照準を
合わせてみましょう。

たとえば戦争が個々人のその後の
人生に残していく大きな爪痕……。

より具体的な書き方については
こちらの記事を覗いてみてね。
夏の庭(湯本香樹実) 読書感想文の書き方:90年代の戦争文学?


ん? 書けそうなテーマは
浮かんできたけど、具体的に
どう進めていいかわからない( ̄ヘ ̄)?

そういう人は、「感想文の書き方
《虎の巻》」を開陳している記事の
どれかを見てくださいね。

当ブログでは、
日本と世界の種々の文学作品について、
「あらすじ」や「感想文」関連の
お助け記事を量産しています。

参考になるものもあると思いますので、
どうぞこちらのリストからお探しください。

「あらすじ」記事一覧

≪感想文の書き方≫具体例一覧


ともかく頑張ってやりぬきましょー~~(^O^)/

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