ジキルとハイドで感想文?書けます!叫びだって経験あるでしょ?

 


やあやあサイ象です。

おなじみ「感想文の書き方」シリーズ
今回でなんと第157回((((((ノ゚⊿゚)ノ

今回はミュージカルなどでも評判の
『ジキルとハイド』で行ってみましょう。

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正しくは『ジーキル博士とハイド氏の
奇妙な事件』(The Strange Case
of Dr Jeykyll and Mr Hyde


19世紀イギリスの文豪、ロバート・
ルイス・スティーヴンソンの中編小説
(1886)ですね。

もちろん話の内容を知らなくっちゃ
読書感想文は書けませんから、
まずはしっかり読みましょ~。
   ⇩ 



ん? 長いからヤだ?

時間がない

う~ん、困りましたね。

それなら、あのミュージカル
『ジキル&ハイド』(2012,2016)に
主演されている石丸幹二さんがその
あらましを説明されているので、
ちょっと聞いてみてください。



ほ~ら、なかなか面白そうでしょ?

でも、最初に薬を飲むのがお父さんの
ためだったとか、二人の美女とのからみが
あるとかは、原作にはありません。

がっかりしました?

いや、そんなのはない方がもっとエグい
世界が追求されることになって、
ゼッタイ面白いと思いますよ。
       
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”いい人”ジキルと”悪い人”ハイドに
人格が分裂してしまった一人の男。

この男の行動とそれを不審に思い
真相をつきとめようとする周囲の
男たち。

女性はあまり出て来ませんし、いろんな
手がかりからこれを「同性愛小説」と
して読む説さえあるんですよ。

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ほ~ら、やっぱり話の
中身を知りたいでしょ?

こちらで「あらすじ」をどうぞ。

ジキルとハイドのあらすじ:スティーヴンソン原作を簡単に…




Ψ 「外ヅラと内ヅラ」の使い分け?

さあ、どうでしょう?

内容がわかってドキッとしてません?


つまり…ああ、そういうえば、自分も
「ジキル」と「ハイド」の使い分けを
やってるなあ…なんて思いませんでした?

あるいは自分でなくても、親なんか
見ててそう思うことありません?


よその人に対してはすごく”いい人”なのに
家族に向けては打って変わって”悪い人”に
なって、怒鳴り散らす。

いわゆる「外ヅラと内ヅラ」の
使い分けですね。

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でもこれって、大人になれば誰だって
多かれ少なかれやってることですし、
『ジキルとハイド』の場合ほど極端な
人格分裂は起こしていないというだけの
話なんですよね。

その人間だれしもが抱えている問題を
ショッキングでスリリングな物語の形で
表現しきっているところに、この小説の
偉大さ、素晴らしさがあるわけです。

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だから読書感想文なら、まずはそういう
風に、自分の経験や見聞きすることと
重ね合わせて見る、というのが
よい方法でしょうね。

その上で、たとえば「私はジキル博士の
ようにはならないように、これからは
○○○のことに気をつけて生きていこうと
思う」などと反省文的にまとめましょう。

そういう方針で行けば、学校には受けの
いい(コンクールで入賞もあり!)
読書感想文になること請け合いですよ。

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Ψ 一つ上を行くには?

ん? そんなの誰でも書けそうじゃん?

もうちょっとこう…人が書かないような
ことを書いて差をつけたい?


なるほど、それではもう少し高度な
感想文または批評文・レポートなどの
ためのヒントをお授けしましょう。


すでに明らかな通り、この小説は「善/悪」、
「紳士/犯罪者」の「二重生活」を送る
人間――いわゆる「二重人格」者――
の話を科学的な装いのスリラーに
仕上げたものですね。

そういうテーマの作品としてはこれが
世界初だったのかもしれませんが、
その後、これに近い主題を扱う小説は
世界各国にたくさん現れています。
  
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またこの『ジキルとハイド』をもとに、
例のミュージカルを含め、演劇・映画・
マンガなどいろんなジャンルでその
変奏作品が制作されていますよね。

それらのどれかと読み比べてみる
というのが、一つの高度な方法です。


たとえば1941年アメリカ映画
『ジーキル博士とハイド氏』を
チラ見していただきましょうか。

なんと世紀の美女とも謳われたあの
イングリッド・バーグマン共演の
ヒット映画の予告編です!




Ψ 後継者ダニエル・キイス

ジキルの場合ははじめ薬の力でハイド
という「別人格」を創り出し、やがて
薬なしでも「人格」が入れ替わるように
なりましたが、こういう交替が勝手に
起こってしまう病気の人もいますよね。

ジキルのモデルになった人物もそう
だった可能性が高いと思いますが、
この病気を患う人が現代では激増して
おり、病理学的には「解離性同一性
障害」と呼ばれます。


これ、現代のアメリカ作家、ダニエル・
キイス(1927-2014)が追求したテーマ。

有名な『五番目のサリー』や『24人のビリー
・ミリガン』は、その患者たちの問題を
追求した作品ですので、『ジーキル博士と
ハイド氏』の主題を受け継いでいる
ことは明らかですね。

キイスの作品については
こちらも参照してください。
アルジャーノンに花束を(キイス原作) あらすじ笙。 ネタバレ注意
アルジャーノンに花束を(キイス原作)読書感想文の書き方

   白ネズミ Hamster-s



Ψ 善人が急に悪人に変わる…

あるいは、作品の構成(小説の作り方)
という観点から見ていくのも一法ですね。

上で紹介した別記事の「やや詳しい
あらすじ」でいえば【結】に置かれた
かなり長い手記(ジキルの陳述書)によって
すべての謎が解かれ、それがそのまま
小説の結末でもあるという構成になって
いますよね。


こういうふうに読み終わって、あ、これ
日本のあの有名な小説に似てるな…
なんて思いませんでした?

そう、夏目漱石の『こころ』(1914)
なんかも同じですね。


いや、ほかにもあるでしょうけど、
日本でこの形に先鞭をつけたのは、
おそらく『こころ』なんです。

つまり、作品の後半にど~んと置かれる
「先生の遺書」という長い手記で
前半に振りまかれた謎が解かれ、
かつ手記の終わりがその人の人生の
終わりでもある…という形。

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主題的にも「善/悪」の交替を問題に
しているという点で大きく重なりますよ。

前半での「先生」の謎めいた言葉には
こんなのもありましたね。

平生はみんな善人なんです。
〔中略〕
それが、いざという間際に、
急に悪人に変るんだから
恐ろしいのです。

   (『こころ』上 二十八)

スティーヴンソンの本(もちろん原著)を
漱石は何冊も所持していて、多くの
書き込みも残しています(『漱石全集』
第27巻,1997,参照)。

肝心の『ジーキル博士とハイド氏』は
発見されていませんが、読んでいた
ことは確実と思われます。


というようなわけで、高度な感想文を
書こうという人は、『こころ』などの
日本の小説と付き合わせてみるのも
とても面白い作戦だと思います。

『こころ』についてはこちらを
参照してください。
夏目漱石 こころのあらすじ:「簡単/詳しい」の2段階で解説
夏目漱石 こころ:”感想は書かない”感想文《虎の巻》
漱石『こころ』のお嬢さん問題と河合奈保子「けんかをやめて」

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Ψ まとめ

さあ、これでどうでしょう。

もう書けますよね、感想文。


ん? 書けそうなテーマは浮かんで
きたけど、具体的にどう進めて
いいかわからない( ̄ヘ ̄)?

そういう人は当ブログの「感想文の
書き方《虎の巻》」を開陳している
記事のどれかを見てくださいね。

当ブログでは、日本と世界の
種々の文学作品について、
「あらすじ」や「感想文」関連の
お助け記事を量産しています。
    野球猫matsui-anime
参考になるものもあると思いますので、
どうぞこちらからお探しください。

「あらすじ」記事一覧

≪感想文の書き方≫具体例一覧

ともかく頑張ってやりぬきましょー~~(^O^)/


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