サクラさん
『山月記』で読書感想文
を書くんですが、どう
書いたものか…(😿)

ハンサム 教授
読みながらどんな
こと思いました?

サクラさん
虎になっちゃったのは
「我が臆病な自尊心と、
尊大な羞恥心」のせい
だと言ってますが、
これ日本語として
変では?(🐱)

Photo-Manipulation-s

尊大な自尊心と、
臆病な羞恥心」なら
わかり
ますけど…

ハンサム 教授
それ、わざと入れ換え
てるんで、そういう
ところにも詩人らしさ
が見て取れる。

でもそれがやっぱり
二流でたいしたことない
という悲哀もにじみ
出てるかな;^^💦

サクラさん
ほほ~(🙀) そういう
ことなのか…

気づかなかったことに
“羞恥”を感じます(😹)



“羞恥心”なら実は私も
強い方なので、感想文も
それで行ってみるかな…

ハンサム 教授
それだよ、それ!;^^💦 
“自尊恥心”をもって
やりたまえ!


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というわけで、”感想文の書き方”の開演ですが、
当ブログのこのシリーズ、今回でなんと
ついに第200回“に到達((((((ノ゚⊿゚)ノ


取り上げるは、お待たせしました、
高校現代文教科書の定番、中島敦の
『山月記』(1942)です。



👉本文をまだちゃんと読んでなくて
ストーリーがよくわからないという
人は、まずはこちらでしっかり
「あらすじ」をインプットして
おいてくださいね。

中島敦 山月記のあらすじ:「簡単/詳しい」の2段階で解説

         



🐯 感想文の例(600字)

はい、ストーリーがしっかり理解でき
ましたら、さっそく感想文に
取り組みましょう。

字数制限600字(400字詰め原稿用紙1.5枚)
ということで感想文のサンプルを作成して
みましたので、まずはじっくりと
読んでみてください。

 「山月記」の主人公李徴は地方の官吏
という地位に満足できず、詩人として
大成しようとして孤独に研鑽するうち、
虎に変身してしまう。

私はそれがなぜ「虎」でほかの動物や
虫などではないのかが気になった。

そもそもなぜ変身したのかについては
「我が臆病な自尊心と、尊大な羞恥
心」のせいだと旧友に説明しているが、
それが理由だとなぜわかるのか、
そこも疑問に感じた。

 これらについて考えながら読み
直して思うのは、李徴は、虎になって
しまった自分を見てから、それまでの
自分が虎にそっくりだったことに
気づいたのだろうということだ。

   Tiger-Predator-s

つまり虎が「強い自尊心をもちながら
臆病で、尊大なくせに羞恥心も強い」
動物だとすれば、それはまさに
自分自身ではないか、と。

生物としてのトラが実際にそうなのか
どうかはわからないが、草むらに隠れて
獲物を狙う様子からは、たしかに
陰険さや「羞恥心」を感じないでもない。

 ともかくそういうイメージとしての
「虎」に李徴は一致してしまった
わけだが、それを読んで私自身も
「羞恥心」を覚えた。

誰にも負けたくないという「自尊心」と
同時に、それを人に見透かされたくない
という気持ちも強いので、授業でも
部活でも、積極的に発言して友人と
切磋琢磨するということになると
「羞恥心」から尻込みしてしてしまう
ことが多い。

このままでは私も虎になってしまう
かもしれないので、なんとか
「羞恥心」を振り捨てて積極的に
なろうと思っている。
              【597字】


どうです?

うまくまとまっているでしょう。

これをそのままコピペすることは
もちろん厳禁ですが、適宜、換骨奪胎
して(自分らしいものに文章を変えて)
使ってもらうのはかまいませんよ~;^^💦

        

ん? これでは長すぎる?

なにしろ400字以内で書くという
宿題だから?

それなら上の600字でなくてもいいと
思える部分をカットして、ギュッと
縮めればいいんですよ。

たとえばこんなふうに。

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🐯 感想文の例(400字)

小役人の身分に満足できない李徴は、
大詩人になろうと励むうちに虎に
変身してしまう。

私はそれがなぜ「虎」なのか、また
変身した理由が「我が臆病な自尊心と、
尊大な羞恥心」だとなぜわかるのかを
疑問に思って全文を読み返した。

 気づいたのは、李徴は、虎になった
自分を見てから、それまでの自分が
虎に似ていたこと、つまり「強い
自尊心をもちながら臆病で、尊大な
くせに羞恥心も強い」と虎とは、
まさに自分のことだと。

    

草むらに隠れて獲物を狙う虎は
「自尊心」と「羞恥心」を兼ね備えて
いるというイメージに見えなくもない。

その「虎」になってしまう李徴の
物語を読んで、実は私も「羞恥心」を
覚えた。

「自尊心」は人一倍強いくせに、
授業や部活で積極的に切磋琢磨する
ということになると「羞恥心」から
尻込みしてしてしまう性格だから。

このままでは私も虎になるかも
しれないので、なんとか自分を
変えていきたいと思っている。
              【387字】

ほ~ら、これまたウマいもんでしょ?

これももちろん丸コピ(全文をそのまま
コピーして使うこと)は厳禁ですが、
適宜、言葉を変えて自分なりのものに
変形してもらうぶんにはOKです。

👉丸コピがなぜいけないのかは
こちらの記事を参照してほしい
のですが、大学も高校以下も
基本的な考え方は同じはずです。

大学のレポートでコピペは0点!それでもやる合法的裏技とは?

          


ん? もっと長い800字とか
1200字とかを要求されている?

その場合は、逆に、上記のサンプルで
足りないと思うことを挿入したり、
説明が足りないと思う部分について
言葉を補ったりして、膨らまして
いけばいいんですよ。


🐯 作者の伝えたいことは?

感想文の内容は、もちろんサンプルと
全然違うものにしてもらって
かまいません。

ただ、もしなるべくいい点数を取ろうとか、
先生に評価されたいとか思っている場合は、
「感想文の王道」を踏み外さないように
した方がいいでしょう。


つまり作品のテーマや作者のメッセージ、
つまり「伝えたいことは」は何なのかを
自分なりにしっかり考えて押さえた上で、
「だから自分は〇〇しようと思う」という
ような自己反省を結論にしていく…。

この「王道」にうまくはまりそうであれば、
どういう内容でもいいわけです。

   

そういうわけですから、いずれにしろ
『山月記』を書いた中島敦が何を考えて
いたのかを考えてみることは欠かせない
わけですが、その場合、気になるのが
古代中国を舞台にしているこの小説の
原話(元ネタ)ですね。

もともとのオオモトは唐の張読による
伝奇小説集『宣室志』の一篇「李徴」
なんですが、中島敦が直接に取材したもの
としては明代の『古今説海』、清代の
『唐人説薈』(『唐代叢書』とも)も
挙げられています。

『唐人説薈』では、これがズバリ「人虎伝」
(晩唐の李景亮の作)という題。


しかも驚いたことに、そこでの李徴が虎に
なってしまうのは、ある寡婦(やもめ)との
密会と、それを禁じられた腹いせにやって
しまう放火などの悪行への報い(叫び

     

これはまたエラい違いではないですか。

すっかり変えられたこの部分にこそ、
中島敦がこの作品を通して伝えたいものが
込められていると考えるのは、
しごく当然でしょう。

つまりは文学者として生きてきた自己を
振り返って思い当たる「臆病な自尊心と、
尊大な羞恥心」…というあたりだろうと。

👉この「人虎伝」について
より詳しい情報はこちらでどうぞ。

中島敦 山月記の創作意図は?🐯虎になった理由と原典『人虎伝』

        


それでしたら、たとえば狂言師
野村萬斎さんのユニークな試み、
『敦――山月記・名人伝――』なんかを
覗いてみてはどうかな?
 



2015年6月には公演もありました。




ともかく中島敦、たいへん知的で
興味深い作家に違いありません。

中島の本を安く早く手に入れたい
場合はこちらが便利です。

🐯中島敦の本:ラインナップ🐯



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