カラフルの読書感想文 📚高校生ならどう書く【600字の例文つき】


サクラさん
森絵都さんの『カラフル』で
感想文を書くんですけど…

どうも”カラフル”すぎて何を
書いていいかわかりません(😿)

ハンサム 教授
それはやはり一色に絞って
いく必要があるでしょう。

どのポイントに感動したのか…

サクラさん
う~ん……「僕」の「魂」が
真くんの体に入り込んでもう
一度人生をやり直すような
形になるんですけど…

     

それによって以前は見えて
いなかった周囲の人の心が
見えてくるところかな?

ハンサム 教授
ふむふむ……いいじゃない。

周囲の人のうち特に誰を
採り上げるか、まずそれを
決めたら?

サクラさん
はは~ん、そう行けばいいか。
それでやってみま~す(😻)
 

Sponsored Links


さて、先ごろついに200の大台を超え
第204回となります”感想文の書き方”
シリーズ、今回は森絵都さんの小説
『カラフル』(1998 👇)に挑戦です(((((ノ゚⊿゚)ノ




まだ全文を読んでいないという人は、
まずこちらでストーリーを仕入れて
おいてくださいね。

カラフル(森絵都)のあらすじ 📢ネタバレありで映画もチラ見!



📚 感想文の例(600字)

はい、ストーリーがしっかり理解できたら、
さっそく感想文に取り組みましょう。

まずはみなさんのために字数制限600字
(400字詰め原稿用紙1.5枚)でハンサム
教授が試作した文章をお目にかけます。

たんなる感想でなく論理的・批判的な
突っ込みもありますので、「批評文」を
求められている場合でも十分通用する
と思います。

 『カラフル』の主人公はすでに
肉体は死んでいる「僕」の「魂」
という設定で、天使のプラプラから、
3日前に自殺した小林真の体に
「ホームステイ」しろという
「ボス」の命令を伝えられる。

そこで再挑戦に成功すれば、僕は
転生でき、失敗すれば一瞬にして
魂も消え、真というその少年も死亡
するのだという。

人の死と再生を扱う重いはずの物語を
軽快でユーモラスな語り口で進める
このユニークな小説に、私はぐいぐい
引き込まれていった。


 僕の「魂」が入りこんだ真は、
家庭環境の複雑さもあって、持ち前の
長所を伸ばしきれないでいる少年で、
成り行き上、自殺してしまったのも
いちおう理解できる。

が、そういう真になりきった「僕」は
実は、真の家族や友人もそう悪いわけ
ではなく、実は彼を思い支えてくれて
いたことを徐々に知り、切ない思いに
駆られていく。

       

特に自分をいじめる悪い奴のようにばかり
感じていた兄が、自分のせいで医大進学を
諦めていたことを知り、「14年間世話の
掛かった弟が自殺して死んだ気持ちを
考えてみろ」と言う場面では、私も
読んでいて胸がつまった。


援助交際などしているひろかに心を
打ち明けられた「僕」は「この世が
あまりにもカラフルだから、ぼくらは
みんないつも迷っている」と言う。


 現代は「カラフル」すぎるため、人が
間違いを犯す可能性はそれだけ大きい。

でも、一度死んだと思ってやり直す
チャンスも十分あるんだと読者を
励ます作品のように感じた。
(597字)

どうです?

うまくまとまっているでしょう。

これをそのままコピペすることは
もちろん厳禁ですが、適宜、自分らしい
ものに文章を変えて使ってもらうのは
かまいませんよ~;^^💦


もっと短い「400字」とか「200字」とかで
要求されている場合は、あらすじを言って
いるところとか、必要なさそうな部分を
どんどん切り捨ててスリム化
してくださいね。

ン? いやもっと長「2000字」とか
書かなきゃいけないんですって?

そうですねえ…その場合は「魂」とか
「語る主体」とかの問題でぐっと
哲学的に突っ込んでみましょうか。


📚「僕」が3人いる?

たとえば『カラフル』のあらすじと
感想を書いたあるサイトには、
こんな文章が出ています。

自分の人生のリセットではない
ことを分かっている「ぼく」が、
どうせ他人とどこかで割り切りながら、
真の人生を冷めた目で見つめていた
ところも印象に残っています。

ただ、中年おやじとの援助交際が
やめられないひろかに、
「でも、死ぬのはやめたほうがいい」
と告げたせりふは、真でもなく、
真の体を借りている「ぼく」でもなく、
ただ純粋な「ぼく」の心から
出た言葉だと思いました。

(引用元:カラフルのあらすじと読書感想文

この文章では、「真」(A)と「真の体を
借りている『ぼく』」(B)という
物語の初めから設定されている2つの
「自己」に加えて「純粋な『ぼく』の心」
(C)という”第三の自己”が立ち上げ
られていますね。

   3_characters01-300x169

「純粋」というのはどういうことか、
よくわかりませんが、ともかくそういう
「心」(AともBとも区別されるC)って
どこにあるんでしょうかね?

また「心」というのは「魂」とは
別のものなんでしょうか?


このあたりの問題を整理するために、
作品内において「真」(A)と「ぼく」
(B)という二つの「自己」がどのように
構成されているかを表にしてみました。

意識する主体 他者(家族や友人)をどう認識するか 他者からどう認識されるか
小林真(死去) 多様な感情(過去の継続) 多様な感情(過去の継続)
ぼく(小林真の体に住む「魂」) 初対面(過去の記憶なし)
⇒ゼロから関係を作っていく
多様な感情(過去の継続:
小林真との区別なし)

       

おわかりですか?

狭義の自己認識(自意識)のほかに
「他者からどう認識されるか」をもう一つの
軸としたのは、《「自己」は「他者」からの
認識で規定されるものだ》という考えが
この作品の前提になっているからです。

「魂」(意識)が「真」(A)から「ぼく」
(B)に移行しても、他者たちはまったく
違和感なく受けとめ、「ぼく」もまた
過去の記憶がないにもかかわらず
すんなり溶け込んでいきますね。

AとBがもし完全に別人格ならそんな
ことはありえないわけで、なんらかの
齟齬が出てくることは必至でしょう。

      het_egyptische_gezicht_van_het_kubisme_12_7x17_8_uitnodiging_kaart-r83614088c4a64d69a3fba3d6c5bc1ade_zk9c4_324

それが全然ないのは、「記憶がない」という
点をのぞけば、性格も背負っている過去も、
AとBは何から何まで同じで、あとはそれを
思い出すだけ…という状態にあるから。

主人公が(それに付き合って読者も)
そのことに徐々に気づいていく過程が
小説の強い流れになっているわけです。


とすれば、「死ぬのはやめたほうがいい」
という発言について「純粋な『ぼく』の心」
(C)という第三の「自己」など導入する
必要などないはずですよね。

この発言も「ぼく」(B=A)が本気で
そう思って口にしたのだと理解していい
はずで、そうでないと自殺が「大きな
あやまり」だったという最終部分での
発見も生きてこないのでは?

        
             

結局、性格や感じ方・考え方を含めた
「自己」を作っているのは、その人の
「過去」の蓄積にほかならない。

「だから過去からは逃れようがない」
と作者は達観しているのでしょうか。

いや、このように「過去」を相対化して
はじめて、「未来」に開かれた新しい
「自己」が見えてくるのだ、という
ふうに言いたいのでしょうか。


どちらとも解釈できますよね。

ハンサム教授の600字の文章を土台として、
上記のような問題をめぐる自分なりの解釈を
どんどん書いてふくらましていけば、
”高度”な読書感想文が書けてしまうこと
請け合いですよ。


📚 まとめ

さあ、これでもう大丈夫。

高校生(以上?)でなければちょっと
書けない、”高度”な内容の感想文の
出来上がりですね;Y(^0^)Y

        野球猫matsui-anime

ん? 書けそうなテーマは
浮かんできたけど、具体的に
どう進めていいかわからない( ̄ヘ ̄)?

そういう人は、「感想文の書き方
《虎の巻》」を開陳している記事の
どれかを見てくださいね~;^^💦

当ブログでは、日本と世界の
種々の文学作品について、
「あらすじ」や「感想文」関連の
お助け記事を量産しています。

参考になるものもあると思いますので、
どうぞこちらからお探しください。

「あらすじ」記事一覧

≪感想文の書き方≫具体例一覧

ともかく頑張ってやりぬきましょー~~(^O^)/

Sponsored Links

合わせて読みたい関連記事


コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ