オーメンのあらすじ【ネタバレあり】映画も小説も全部丸わかり


やあやあサイ象です。

『オーメン』(The Omen)といえばホラー
映画のランキングで今も上位を譲らない
1976年アメリカ映画の傑作。

第4作までシリーズ化され、2006年には
リメイク『オーメン』も公開されました。

おなじみ”あらすじ暴露”シリーズ第145
(“感想文の書き方”第216回)はその第一作の
「あらすじ」のお届けで~す((((((ノ゚⊿゚)ノ。

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この映画で異例だったことは、脚本を手がけた
デヴィッド・セルツァーがほぼ映画公開とほぼ
同時に小説版も刊行し、こちらも大ヒットで、
なんと263万部を売り上げたこと。

       



ここではより正確な理解をめざし、小説版の
方に準拠して「あらすじ」を紹介して
いきますが、大まかなストーリーは映画と
大きく違うわけではありません。

以下の「かなり詳しいあらすじ」を読めば
映画のストーリーもバッチリわかって
しまいますので、ご心配なく。

ただ、バッチリわかるということは当然
ラストまで包み隠さず完全ネタバレあり
ということでもありますので、結末を知り
たくない人は読まないでくださいね;^^💦



👿 かなり詳しいあらすじ

では始めましょう。

映画との違いなど、気になる部分には
【CHECK!】印で注釈を入れていますが、
うるさいと思う人は飛ばしてください。

「 」内と「”」印のグレーの囲みは
翻訳原文(上記文庫本)からの引用です。

また人名などもこの訳本によっています
ので、映画の字幕とは多少異なります。


👿 【起】(プロローグ、1~3)

アメリカ大統領の経済顧問で将来の大統領
候補とも目される42歳のジェレミー・
ソーンは外交官としてイタリア、
ローマに赴任中。

この「ジェレミー・ソーン」
が映画では「ロバート・ソーン」。

このほかデミアンの養育係が
ホリーでなくチェッサだったり、
ブレナン神父はタッソーネ神父…
と主要登場人物の名前が
いくつか変更されていますが、
理由はよくわかりません。

ちなみに「デミアン」(Damien)は
同じですが、映画字幕で「ダミアン」
と表記されたため、そちらで
通っているようで…。

ただ映画でも、役者の発音はだいたい
「デミアン」と聞こえますけどね。

これまでに二度流産していた妻の
キャサリンは、これが「最後」かと
思われる妊娠をし、ローマの産院で
出産する。

産院に駆けつけたソーンは、電報で
彼を呼んだスピレットー神父から、
赤ん坊はすぐに死んだと告げられ、
「養子」をとることを勧められる。

   

「あれは自分の子どもが生みたかった
のです」と断るものの、神父の導きで、
たまたま同日同時刻に生まれながら、
母親には出産後に死なれたという、
身寄りのない男児を見せられる。

肌の色はキャサリンに、目鼻立ちは彼に
そっくりで健康なその子に心動かされた
ソーンは、妻には実子と思わせたまま
引き取ってはどうかという神父の提案を
受け入れる。


ソーン夫妻はともにカトリックの家系で、
赤ん坊には洗礼の儀式をする習いだったが、
忘れていたり帰米命令で多忙になったりで
結局しないままになっていた。

デミアンと名づけられたその子は
健康で理性的。

「めったに声を出さない」ことや、指に
指紋がないことなど変わったところも
あるが、そう気にならなかった。


やがて英国大使としてロンドンに赴任した
ソーン一家は、デミアンの4歳の誕生日を
カーニバルのような賑やかなパーティで
盛大に祝う。

     

道化の衣裳を着た若い養育係のチェッサは、
ロープを体に巻き付けて屋根の上に立ち、
「見てよ、デミアン」と叫ぶ。
「みんなあなたのためよ」

次の瞬間、体は落下し、ロープに
引き戻されてぐったりとぶら下がり、
チェッサは死んでいる(ドクロ)。


自殺と見なされたチェッサの葬式で
一同、墓地へ。

パーティにも来ていて写真を撮っていた
カメラマンのジェニングスがデミアンを
撮ろうとカメラを覗くと、そこには
歯をむき出した黒い犬と、それと心を
通わせるらしいデミアンの姿が…(叫び)。

ソーン家には新しい養育係として気性の荒い
ベテランのミセズ・ベイロックが現れる。

到着の早さを不審に感じたキャサリンが
調べると、彼女の言う「紹介所」の
名簿にはたしかにその名前がある。


ベイロックは毎日デミアンを連れ出して森で
何時間も過ごすのだが、帰宅後のデミアンの
服におびただしい黒い毛が付着しているのを
使用人のミセズ・ホートンが発見。

ジェニングスが葬式の写真を現像すると
墓石の間に黒犬がクローズ・アップされ、
誕生パーティの写真ではチェッサの頭上に
「後光のようなものが出ていた」。

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👿 【承】(4~7)

キャサリンはベッドで「前よりも大胆で
情熱的な刺激を求めるように」なったが、
それは実は「一種の絶望の表現」。

デミアンについて「あたしと全く関係ない
ような気がするのよ」と夫に告げる。


知人の結婚式参列のため、夫妻は
ベイロックの反対を押して教会へ。

入ろうとすると、デミアンは異様に
おびえて冷たくなり、キャサリンの
ドレスを破り、顔に爪を立て、髪を
引っ張ったので、参列は諦めて帰宅する。


ベイロックは、使用人たちと食事をともに
せず、トイレットペーパーを使うことも
ないという異様な人物。

ある日、森で見つけたという犬を
ソーンに見せ、飼うように進言する。

デミアンは母親に受け入れられなくて
淋しいから必要だと主張するのだが、
ソーンは動物愛護協会に引き取らせるよう
命じ、彼女と犬のまなざしは憎しみに燃える。

     


妻の情緒不安定など家庭のゴタゴタから
ソーンはサウジアラビア公式訪問を
一方的に延期。

また警察はチェッサの遺体から麻薬を検出。

取材攻勢にあっているところへ、かつて
ローマの病院でデミアン分娩に立ち会った
というタッソーネ神父が面会を求める。

堰を切ったように涙を流す神父は
「あの母親というのは……ジャッカル
だったのです!」と告げ、海兵隊員に
連れて行かれる。

     
     ジャッカル


大使館を出て行くタッソーネ神父を撮影
したジェニングズが、写真を現像すると、
やはり後光のようなものがあったが、
それは「まるで神父を地上に串刺しに
しようとしている妖鬼の槍」のようだった。

いわゆる「心霊写真」のような
現象ですが、この「串刺し」が
後で現実のものとなるので、
「オーメン」(omen,予兆/前兆)
だったというわけですね。

後段ではこういう写真を撮った
ジェニングズ自身の「オーメン」も
現れるという微妙に皮肉な展開。

ともに過ごす時間を増やすことにした
キャサリンは、デミアンに初めて
動物園を経験させる。

クモザルの檻のところへ来ると、
デミアンに気づいたサルたちが突然、
狂乱状態となり、互いに攻撃しあって流血。

     
     クモザル


これが映画ではサファリ・
パークのマントヒヒの群れ。

その方が大きなスケールで
恐怖感を煽ることができる
のでしょうが、もう一つの
要因として、ヒヒは猿の
仲間でも顔かたちが犬に
似ているということが
あるかもしれません。


その凄まじい光景にデミアンは
「よろこびの声をあげて
笑いつづけていた」。

          


👿 【転】(8~9)

タッソーネ神父の来歴:
ポルトガルの貧しい漁村に生まれ、
地獄となんら変わりのない悲惨な
人生を送ってきたタッソーネは
ローマで「魔女集会」に加わった。

その目的は「悪魔がこの世に君臨する」
日を期して「世間に恐怖や混乱を起させ、
人間に人間を憎悪させる」こと。

スピレットー神父の指揮下に組織化
されているその秘かだが世界的な運動に
おいて、タッソーネはその有能さを
大いに発揮してきたのだった。

   

ソーン家の赤ん坊すり替えは、いよいよ
悪魔君臨の計画に着手したスピレットーの
指示によるもので、彼から渡された縊死で、
タッソーネは赤ん坊の頭を砕いた。

この行為を悔い、組織を抜けて4年間の
隠遁生活を送ったタッソーネは、
悪性腫瘍で死期の近いことを知る。

悪魔の子の殺し方を知る唯一の人物、
ブーゲンハーゲンをイスラエルに訪ねるが、
彼は自分は幽閉の身なので、当人を
ここへ連れてくるしかないと言う。

講演会に来ていたタッソーネはソーンを
とらえて、1時にキュー・ガーデンへ来い、
来ないと妻が死ぬことになると告げる。

言われた場所に現れたソーンに
タッソーネが涙ながらに伝えるには…

  • キャサリンは(ソーンには身に
    覚えのない)妊娠をしている。
  • デミアンは「悪魔の子」であり、
    その胎児も母親も殺すだろう。
  • だからデミアンを殺すべきだが、
    その方法を知るにはイスラエルの
    メギドへ行きブーゲンハーゲンに
    会うしかない。

十字架を握りしめ、泣きじゃくりながら
走り去るタッソーネを突如、豪雨が襲う。

小学校の三階の窓から落ちてきたポールに
頭部から全身を貫かれてタッソーネは即死。


キャサリンは精神分析医によって「深刻な
感情障害」と診断され、妊娠中絶をしに
来ていた病院の二階のバルコニーから
(デミアンとべイロックの見守る中)
飛び降り、重症を負う。

         

深夜に帰宅したソーンがデミアンの無事を
確かめようと部屋を覗くと、眠るわが子の
両側に、決然と宙を睨むベイロックと
警戒心を漲らせた例の大きな犬が…。


電話で呼び出されてジェニングズの
アパートを訪ねたソーンは彼が撮ってきた
チェッサらの異様な写真のほか、死んだ
タッソーネの内ももに刻み込まれた
「666」の数字を見て驚く。

またタッソーネの部屋で撮られた写真の
ジェニングズでは、首と胴体が切り
離されている…。

これも「オーメン」(前兆)
だったと後でわかります。



👿 【結】(10~12、エピローグ)

妻の負傷を理由に休みを取ったソーンは、
ジェニングズとともにローマへ飛ぶことに。

自宅へ戻ると、ベイロックが炊事をしており、
ホートン夫妻はやめて出ていったという。

デミアンのことを彼女に頼んで出発し、
病院に寄ると、キャサリンは自分は
飛び降りたのではなくデミアンに
突き落とされたのだという。


ローマに着くと目的の病院は3年前の火災で
全焼し、生存者の多くはサン・ベネットー
修道院に移っているとわかり、職員の長
だったスピレットーもいるかもしれないと、
タクシーでその修道院を訪ねる。

火災で重傷を負ったスピレットーはすでに
口の聞けない人だったが、側近の修道僧から、
6は悪魔の数、666は悪魔会の三位一体
――「悪魔と反キリストと偽予言者」――
の「徽章」(しるし/omen)だと聞く。

   

スピレットーがやっと書いた文字をたよりに
50キロ離れたチェルヴェテリの墳墓へと
タクシーを走らせた二人は、古い墓の並ぶ中、
二つ並んだ新しい墓を見つける。

四年前の「6月6日」という日付けから、
殺されたソーンの赤ん坊とデミアンの
実母のものと判断し、掘り起こすと、
そこにはジャッカルと頭蓋骨をめった打ち
された頭部を潰された嬰児の遺骸が…。


そこへ出て来た10頭以上の野犬に襲われ、
二人は命からがら、待たせてあった
タクシーまで逃げのびる。

   

救急治療を受けた後、ソーンはホテルから
病院のキャサリンに電話し、デミアンは
「別のものの子」だから「家に帰っちゃ
いけない」と命じる。

夫の命令に反して退院しようと身支度して
いるところへベイロックが現れ、6階の
窓から突き落とす。

病院からの電話でソーンはキャサリンの
死を知らされる。


ブーゲンハーゲンに会うべくイスラエルへ
飛んだソーンとジェニングズは、やがて
メギドの町で、17世紀のエクソシスト
(悪魔払い者)の「最後の裔(すえ)」
だという当人に面会。

      

七本の剣が直立して十字架をなしている
洞窟で、「教会の域内で、その血を神の
祭壇に注がねばならぬ」等、殺害方法を教える。


デミアンが「悪魔の子」として「6」の並ぶ
「出産のあざ」があると言うので、そんな
ものはないとソーンが抗弁すると、
「髪の下にあるだろう」と答える。

ベイロックは「悪魔の信者」だが、
「それを自ら認める前に死ぬ」とも予言。


布に包んだ短剣を握ってエルサレムの通りを
歩くソーンは、やがて殺すのは「絶対に
いやだ!」と言いだしてジェニングズと
口論になり、短剣の包みを遠くに投げつける。

路地に落ちた短剣を拾おうとしたジェニングズ
の首に、巨大なクレーンから大きなガラス板が
落ちてきて「ギロチンの刃さながら」頭を切断。

    
    断頭台(ギロチン):フランスでは1981年まで使用。


ロンドンへ戻り、帰宅したソーンが、
キャサリンのバスルームに入ると、そこは
メチャクチャにされていて、「凄まじい
怒りが響きわたっている」ようだ。

キャビネットから電気カミソリを取り出して
子供部屋へ忍び込み、デミアンを押さえつけて
髪を刈っていくと、後頭部に鮮やかな痣が
6か所見えてくる。


そこへ巨大なベイロックが入って来て
ソーンを突き飛ばして格闘になるが、フロアに
散乱していたフォークを左右の手に握った
ソーンがそれを女の両こめかみに突き立てる。



デミアンを車に乗せて逃走しようとすると、
例の犬と、瀕死のベイロックが必死に妨害
するが、ソーンは短剣で犬の眉間を刺し、
車の激突で女を死なす。


車中のデミアンが吐き始めたので、車外に
出すと、雨のなか激しい攻撃を始め、
ソーンは首を噛まれて悲鳴を上げる。

警察のサイレンが響き、「やめろ!」という
警官の声も聞こえたが、壮絶な格闘の末、
ついに短剣をデミアンに突き立てる。

「子どもの絶叫と同時に発砲の音が響いた。」

映画ではこの銃声が
短剣を突き立てるのと同時
ではなく直前(間一髪!)。

つまり死ぬのはソーンだけ
ということですね。

映画でも当初は二人とも死ぬ
というシナリオで、その通りに
撮影し終わっていたとのこと。

そこへ「続編を作れるように
変更せよ。予算は追加する」という
制作会社(20世紀フォックス)
社長からのお達しで、急遽デミアンを
生かしておくことになったのです。

めでたし、めでたし;^^💦



👿 アメリカン・ホラーとキリスト教

いや~怖かった(叫び)。

さすがアメリカン・ホラー三大傑作の一つと
言われるだけのことはありますよね~。


ん? 三大傑作のあとの2つは何かって?

これが一般に『ローズマリーの赤ちゃん』
(1968)と『エクソシスト』(1973)だという
風に言われているんですね。

とすると、この2作には大いに共通点が
ありますよね。


すなわち結局はキリスト教世界における
「悪魔」退治の物語で、そこに子どもの
生誕という要素が絡むこと。

つまり神の子とされたイエス・キリストの
まさに陰画をなすようにして、「悪魔」に
種をつけられて孕まされ、あるいは
出生してしまった赤ん坊……
というコンセプト。

    

この呪われたベビーをめぐる闘いの
ドラマ化と、そこに発生する恐怖が
作品の目玉になってくるわけですね。


このパターンが成功しやすいところにも
アメリカ(あるいは西洋全般)にいかに
深くキリスト教が根を下ろしているかを
感知することができるでしょう。

このことは、ほかのアメリカン・ホラー、
たとえばスティーヴン・キングの『キャリー』
などでも顕著ですね(赤ん坊は出ませんが)。

『キャリー』などキング原作の
ホラー映画や『ローズマリーの
赤ちゃん』については、こちらで
情報提供していますので、
ぜひご覧ください。

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この「神 vs. 悪魔」という対立軸での展開…
というのは”Jホラー”(ジャパニーズ・ホラー)
ではあまりやらない、というかやっても
成功しにくい筋立てなんですよね。

そのへんを比較検討したレポートを
書いてみるのも面白いんじゃないかな。

「神 vs. 悪魔」の筋立ては
もちろん映画が始まるずっと
以前からの西洋文学の伝統
ですよね。

その片鱗をこれらの作品で
見ていただくのもよろしいん
じゃないでしょうか。

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👻 まとめ

映画公開とほぼ同時に売り出され、映画
ともども大ヒットした、異例の傑作小説
『オーメン』。

読書感想文・レポートの素材としても
採り上げるに十分な内容をもっています。

上に述べてきた解説や注釈を活用して
もらえれば、きっと高度なものが
書けるはずですよ。



当ブログでは、そのほか
日本と世界の種々の文学作品に
ついて「あらすじ」や「感想文」
関連のお助け記事を量産しています。

参考になるものもあると思いますので、
こちらのリストからお探しください。

「あらすじ」記事一覧

≪感想文の書き方≫具体例一覧

ともかく頑張ってやりぬきましょー~~(^O^)/

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