サクラさん
『もののけ姫のその後』
という小説を書いて
います。

アシタカの子供が
成長して…

ハンサム 教授
おっと、その子は
誰が産んだの?

サクラさん
“もののけ姫”こと
サンに決まっている
ではないですか。

映画のラストで別々に
暮らすことにしたとは
いえ「時々会いに行く」
とアシタカは言って
いましたし、その時点で
サンはすでに子を宿して
いるかもしれません。

ハンサム 教授
子を宿している可能性が
あるのはエミシの村で
彼を見送ったカヤも
同じでは?

『もののけ姫』の原型は
“アシタカ王伝説”。

王の子孫によって語り
つがれた物語なら、
一族の娘、カヤの子の
系統では?

サクラさん
う~ん、アシタカは
タタラ場のエボシ御前や
トキたちにもモテモテ
でしたからねえ…(😻)

子供があちこちにいて
「われこそはアシタカの
子なり」という争いに…
という展開も面白そう
ですね(😹)


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というわけで、今回、考えたいのは映画
『もののけ姫』(1997)の”その後”。

このテーマで小説(SS:サイドストーリー)
などを二次創作しようしているあなた!

あるいはそこまでやる気はないけれど、
とにかく”その後”が気になってしようが
なというみなさんのために、考えられる
可能性を徹底的に検証していきますよ~。

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というわけで内容はザッと以下のとおり。



1.なぜ結婚しないのか?

『もののけ姫』のエンディングは
そもそも微妙ですよね。

アシタカとサンとは、お互いの愛を
確かめたようであるのに、なぜ完全に
結婚して一緒に暮らす…という方向に
向かわないのか。


「サンは森で、私はタタラ場で暮らそう」
とアシタカは言うわけですが、でもよく
考えてみると、彼はタタラ場に対して
そうしなければならないような義理は
ないはずですね。

“サンも一緒にタタラ場へ…”ということが
無理なら、森で山犬らに混じって暮らす
なり、二人だけでどこかへ旅立ってしまう
なりしてもいいのではないでしょうか。

  
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このことに関連して、宮崎監督はベルリン
国際映画祭のインタビューでこう発言
しています。

僕に課された課題は、サンの
人間に対する憎しみを
アシタカの愛情で和らげる
ことが出来るだろうかと
いうことでした。

サンの人間に対する
憎しみは消えない。

でもアシタカだけは受け入れた。

それでもいいから一緒に生きて
いこうとアシタカはサンに言う
わけですけど、この後もサンは
何度もアシタカの胸を切り裂く
んじゃないですかね(笑)

    (『ジブリの教科書10 もののけ姫』
     文春ジブリ文庫)


だから一緒には生きられない。

サンはアシタカという個人を愛しては
いても、彼が属する「人間」という
種族を憎むがゆえに、彼の「胸を切り
裂」くことにならざるをえない…
ということでしょう。


つまりこれが、あの微妙なラストシーンを
作り上げるに際しての宮崎監督の心づもり
だった…とは言えそうです。

でもSSなどの二次創作をやろうという
場合、必らずしも作者の趣意に
とらわれる必要はありません。


つまり「サンの人間に対する憎しみを
アシタカの愛情で和らげること」が
出来てしまった場合はどうなのか…

この場合も含めて、考えられる
あらゆる可能性を追求して物語を
紡いでいけばいいのですよ。

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2.シナリオ1:エミシの村で女の戦い

まず、映画の始まりの部分に戻りますと、
村を追放されるアシタカを見送って
「大切な玉の小刀」を渡す娘がカヤ。

「お守りするよう息を吹き込め」て
(つまり”心を注入した”といったところ)
プレゼントするのですが、なんとその
小刀をアシタカはいともアッサリと
サンに与えてしまうのですね。

  

これが多数女性ファンの怒りを買った
部分で、宮崎監督は石田ゆり子さん
(カヤとサンと両方の声を担当)から
録音の現場で抗議を受けたほどですが、
その際の監督の返答は…
男なんてそんなものさ」(叫び)


まあ、この発言にもいろいろと深い
意味がついてくるのかもしれませんが、
ともかく、「そんなもの」である
アシタカは、小刀を渡す以前、すでに
サンと結ばれています(岩屋で)。
👉このことが腑に落ちないという
人は、こちらの記事でご確認願います。

もののけ姫 玉の小刀の役割は?カヤ/アシタカ/サンと渡るのはなぜ?

        


さて、能書きはこれくらいにして、
さっそく”シナリオ1”に入って
行きましょう。


そのストーリーラインは、こうして
しっかりと結ばれたアシタカとサンが、
二人一緒にエミシの村へ帰る…
というもの。

その場合、当然、発生するのが、待って
いたカヤとの三角関係による女の戦い…
ですよね;^^💦💦


宮崎監督自身の注釈によれば、カヤは
「アシタカの嫁さんになるつもり」で
「そういう風に周りが認めた娘」でした。
     (浦谷年良『「もののけ姫」は
     こうして生まれた。』徳間書店)

であれば、エミシ一族がカヤの存在を
差し置いて、完全なよそ者であるサンを
アシタカの正妻として認めるとは
考えにくいでしょう。

ただ、少し離れたところに置いて、
側室として愛護するというような
ことは許容されるのではないか。


そうなった場合、カヤとサンは豊臣秀吉
のねね(正室)と茶々(側室)みたいな
関係を生きることになるわけですが、
さて、そこにどんな物語が…❔❔❔

ともかくそうなれば、サンがアシタカの
子を産む可能性も大ですから、カヤが
もし子宝に恵まれない場合は、茶々
(淀殿)が産んだ秀頼と同じく、世継ぎ
(次の王)はその子に…となるはずなのです。


ただまあサンは”半=山犬”の強者(つわもの)
で、もともと人間全般を憎んでいますから、
カヤもその子もサッサと噛み殺してしまう
かもしれませんけど…

     


ともかく『もののけ姫』は、権威ある
歴史学者の網野善彦さんも「よく勉強
している」と称賛されたほど、こだわり
ぬいた歴史映画。

しかも「必要なことは全て描くけども、
わかるようには描かない」という
制作方針の貫かれた芸術品です。

アシタカのような、やがて王として
君臨するであろう英雄が複数の妻を
もつことは、むしろ当然のこととして
宮崎監督の頭にあったはずなのです。

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3.シナリオ2:カヤの”お仕置き”の結果…

さて、上記”シナリオ1”はあくまで
カヤが村でアシタカを待っていた
場合です。

実際問題として、待っているか
どうかはわかりませんよね。


ここで思いだされるのが、禁を犯して
アシタカを見送ったことについての
「お仕置きは受けます」という
カヤの意味深なセリフです。

その「お仕置き」がもし死刑なら(いくら
何でもそれはないでしょうけど;^^💦)、
カヤはもういませんし、追放とか
“村八分”的な差別とかにあっていれば、
いくら恋しくてもアシタカと結ばれる
ことはないでしょう。

     


ですから、その場合はサンの一人勝ち。

二人はエミシの王と王妃として、
子宝にも恵まれて後顧の憂いもなく、
末永く幸せに暮らしました、
メデタシメデタシ…。


と、こういうお話にしてもいいわけ
ですが、はたしてサンがエミシの
王妃としてうまくやっていけるのか
どうか…

そこをクローズアップして苦難の
物語を作り上げるのも面白いんでは
ないでしょうか。
👉そもそもサンは山犬に
育てられたということになっていますが、
その身に着けているものや顔の刺青(?)、
それに戦闘場面での武術やお面など、
すべて人間的…ともいえます。

この謎をめぐってはこちらで
追究していますので、ぜひどうぞ。

もののけ姫 サンのお面の意味は?縄文人/弥生人の戦いが背景に?

                



まあ”シナリオ1”の場合も”2”の場合も、
実際はエミシ(蝦夷)の掟や社会習慣、
またその当時の政治・経済事情に左右
されるに違いないので、そのへんが明らか
でないと、小説もマジ(シリアス)には
書けませんね。

そのあたり、ご本尊の宮崎監督が
きっちり押さえていたかというと、
どうもそうでもないようで…

東北にいたエミシというのが、
どういう風俗をしていたのか
分からないんですね。

それで僕は大和政権に追われて、
東北の山の中に隠れて住んでた
最後のエミシ、純血種の生き残り
っていうか、そういう風に思って
るんですけど。

  (上記『「もののけ姫」は
  こうして生まれた。』)

という程度の認識なんですね。

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4.シナリオ3:タタラ場がハーレムに?

ところで、上記の”シナリオ1””2”とも
アシタカがエミシの村へ戻るストーリー
であり、映画のラストでの「サンは森で、
私はタタラ場で…」というアシタカの
言葉と食い違っています。

まあそこでも「永久に…」云々とは言って
いないので、状況が変わって移動した
場合を想定していたわけですが、もし
アシタカがそのままタタラ場に
とどまったらどうなるのか❓

そのストーリーが”シナリオ3”
ということになります。


まず映画を振り返ってみますと、
タタラ場の首領であるエボシ御前が
アシタカに好意的であることは言う
までもありませんが、その下で働く
トキをはじめとする女たちもことごとく
アシタカを男として意識していましたね。

接近すると赤くなったりして(😻)、
いくらイケメンでも、これはちょっと…
と異様なほどでした。

 

異様といえば、タタラ場の男どもが、
トキの夫(甲六)を含めて一様に中年以上
のパッとしない連中であるのに対して、
女たちがほぼみんな若くてかわいい…
というのも異様でしたね。

なんでそうなるの?


これはたぶん彼女らが、そこで働く
ハンセン病患者らしい人々と同じく、
エボシ御前が地獄から救い出してきた
人たちだから。

そしてこの場合”地獄”とは、明治・大正期
までこの語にそういう意味もあった通り、
今でいう”風俗”で働かされる苦界(今と
違い、自主的に入っていく人は
いなかったと思われます)ですね。

であれば彼女らが魅力的な容姿をして
いるのも当然で、そうでなければ
そもそもそういう世界に”売られる”
こともないのです。


タタラ場の女たちが皆かわいいこと、
また初対面のアシタカにもむしろ
積極的に働きかける振る舞いなどにも
商売女としての過去が暗示されている
ものと解釈できます。



で、そんなタタラ場に、モテモテの
超イケメン、アシタカが暮らし
始めたら、どうなるのか?

これはもう毎晩「わたしが、わたしが…」
の取り合いで、これまたい”女の争い”
ということに…❔;^^💦💦


もちろんそこでエボシ御前が
鶴の一声をあげて、
「まかりならん。アシタカは
わが閨(ねや)へ」
と禁圧するなら、平和は保たれる
のかもしれませんが…。
👉このエボシ御前という人物が
またミステリアスきわまりなく
魅力がつきません。

この人については、こちらの
記事で徹底追及していますので、
ぜひご参照ください。

もののけ姫 エボシ御前の裏設定は?なぜモロに腕をもがれるのか
     
    
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まとめ

さあ、どうでしょう。

どれが気に入りました?


『もののけ姫のその後』といった小説を
書く場合を想定し、宮崎監督自身の
発言などを手掛かりに、考えられる
事態を考察してきました。

結ばれたようでありながら一緒には
暮らさないというアシタカとサンは
それからどうなるのか?

子供はできるのか?


諸々の可能性を絞り込んで上記3つの
シナリオを提示してみまきましたが、
これら以外にも、もっと面白い
ストーリーを考えたぞ~! 

という読者さんがいらっしゃいましたら、
ぜひコメント欄からお知らせください。

👉ここではアシタカの妻となる
のはサン…という視点で後日談を
考えていますが、妻となるのは
サンではなくカヤだという
見方も当然アリです。

その視点でのシナリオは
こちらで検討していますので
ぜひそちらもご参照ください。

もののけ姫 カヤとアシタカの関係は?その後どうなる4つのシナリオ

👉また『もののけ姫』以外の
ジブリ作品や宮崎監督の奥深い
発言など力をめぐっては、
こちらでも情報提供しています。

ぜひご覧ください。

かぐや姫の罪と罰って何?原作『竹取物語』に秘められた鍵は?

方丈記冒頭(原文)早わかり!漱石の英訳/宮崎駿の言及をヒントに

風立ちぬ 菜穂子は小説と映画でどう違う?あらすじを比較すると

         


さあともかくこれで『もののけ姫』に
関してはOKですね。

趣味で書くSS]などばかりでなく
学校に出す感想文でもレポートでも、
もうスイスイ書けてしまうでしょう。



ん? 書けそうなテーマは浮かんで
きたけど、具体的にどう進めて
いいかわからない( ̄ヘ ̄)?

そういう人は、当ブログで書きため
ています「感想文の書き方」シリーズ
記事のどれかを参考にしてくださいね。

👉当ブログでは、日本と世界の
種々の文学作品について、
「あらすじ」や「感想文」関連の
お助け記事を量産しています。

参考になるものもあると思いますので、
どうぞこちらからお探しください。

「あらすじ」記事一覧

≪感想文の書き方≫具体例一覧

ともかく頑張ってやりぬきましょ~~(^O^)/

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