サクラさん
歌舞伎にもなった
シェイクスピアの
喜劇『十二夜』。

これって12回の夜の
物語なんですか?

ハンサム 教授
いえいえ、クリスマス
から数えて12日目、
つまり1月6日の夜の
ことなんです。

サクラさん
じゃ、冬のお話?

ハンサム 教授
それが夏でして;^^💦

要するに”十二夜”という
のは生誕祭からのお祭り
騒ぎも今日でオシマイ…
という締めの日。

サクラさん
な~るほど。

男か女かも、生死も不明
の双子の兄妹とか…
絡みあった何組もの恋の
駆け引きや騙し合いにも

  

やっと決着がついて、
やれやれメデタシ
メデタシと…(😹)

ハンサム 教授
その間のドタバタが
面白くてゲラゲラ笑って
しまう一方で、奥が深く
なんだか考えさせられる
ものもある…

サクラさん
さすがシェイクスピア
喜劇の最高傑作!
…というわけですね。


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というわけで、おなじみ”あらすじ暴露”
サービスも第175弾。

“感想文の書き方”シリーズとしては
なんと第252回((((((ノ゚⊿゚)ノ


今回はシェイクスピア喜劇の傑作
『十二夜』(1600年初演)に挑戦です。
 👇



さて、一口に「あらすじ」をといっても、
話の骨子だけでいいという場合から、
読書感想文やレポートを書くんだから、
ある程度詳しくないと……という場合まで、
千差万別でしょう。

そこで出血大サービス((((((ノ゚⊿゚)ノ

「ごく簡潔なあらすじ」と
「やや詳しいあらすじ」の
2ヴァージョンを用意しましたよ~(^^)у


ごく簡潔なあらすじ(要約)

まずはぎゅっと要約した
「ごく簡単」ヴァージョンのあらすじ。

瓜二つの双子の兄妹、セバスチャンと
ヴァイオラは、船の難破でイリリアに
離れ離れに上陸する。

ヴァイオラは男装してセザーリオと
名乗り、オーシーノ公爵に仕える。

たちまち主人に恋するが、当の
オーシーノは伯爵家のオリヴィアに
恋しており、彼女を説得する仕事を
ヴァイオラに命じる。

忠実に役目を果たすうち、ヴァイオラは
男としてオリヴィアに恋されてしまう。

オリヴィアにはほかにも求婚者があり、
ヴァイオラはその一党との決闘騒ぎに
巻き込まれる。

  

そこに兄のセバスチャンと彼を助けた
船長のアントニオが絡み、同じ場面に
兄妹がともに登場すると、そっくり
なので、みな混乱する。

オリヴィアはセバスチャンを
ヴァイオラと誤認して恋し、事実が
明らかになってからも愛し続ける。

オーシーノは男として信愛してきた
ヴァイオラが女だと知ることで
新しい愛に目覚める。

かくして二組の結婚が成立し、
メデタシ、メデタシ(😸)

ん? なにコレ…って感じ?

というか、現実にはありえない、
子供だましのドタバタ・メロドラマ?

シェイクスピアの文豪といわれる
ゆえんは一体どこにあるの┐( ̄ヘ ̄)┌?


いや、すみません;^^💦
短くつづめれば、どうしても
そんな感じになっちゃうんですよ。

シェイクスピアの偉大さを知りたければ
本当は少々長くなっても、入り組んだ
ストーリーを解きほぐし、登場人物
それぞれの言動や性格をじっくりと
味わって行く必要がありますね。

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というわけで、「かなり詳しいあらすじ」の
方を読んでいただくことになるのですが、
その前に、ザッと様子をうかがう意味で、
1996年イギリス映画『十二夜』の予告編を
覗いておくのもいいでしょう。

ただしこの映画、ストーリーはほぼ
原作通りながら、時代設定は1890年代に
移されています。


ヒロインに軍服を着せたかったのが
一つの理由かもしれません。

そのヴァイオラを演じるのは
イモジェン・スタッブス。
(「イモ」でも「ブス」でもない
たいへんな美女ですが;^^💦)

それからもう一人の美女、オリヴィアを
演じるは名女優ヘレナ・ボナム=カーター
という豪華キャストです。




かなり詳しいあらすじ

それではそろそろ幕開けです。

が、その前に、余計なお世話かもしれ
ませんが、登場人物の相互関係がかなり
ややこしいので、はじめに「相関図」
(人物関係の見取り図)を掲げておきます。

読んでいてわかりにくくなったら、
ここへ戻って確認してください。
 
『十二夜』相関図(人物関係の見取り図)
💓は恋愛、色の曖昧なものは片思いまたは破綻を示します。
 

お待たせしました。

それではホントの始まりです。

「”」印のある白い囲みの中は原作(光文社
古典新訳文庫の安西徹雄訳)からの引用で、
シェイクスピアの”名言”として知られる
言葉を多く含んでいます。

👉印は、よりよい理解のための注釈で、
原文参照や時代背景の説明など
していますが、不要と思われる場合は
すっ飛ばして行ってください。



💑【第一幕】

イリリアの領主、オーシーノ公爵は、
父と兄の相次ぐ死により伯爵家の
当主となったオリヴィア嬢を思って
恋やつれの日々。

が、オリヴィアは今後7年間は兄の
喪に服すと称して、オーシーノとの
面会を拒否し続けている。
👉イリリア(Illyria)はバルカン半島の
西側に古代に実在した国で、
現代の国名でいえば北はスロベニア、
クロアチアから南はアルバニアまでを
カバーする地域(旧ユーゴスラビアの
西側ともいえる)。

シェイクピアの時代には存在しない
国ですし、登場人物の名前なども
国籍不明でいい加減ですが、
ともかくアドリア海の東側の海岸
という設定が重要ですね。


瓜二つの双子の兄妹、セバスチャンと
ヴァイオラの乗っていた船は、嵐に
あって沈没。

   

兄とはぐれてイリリアの海岸に打ち上げ
られたヴァイオラは、いっしょにいた
イリリア人船長の協力で男装し、
シザーリオと名乗ってオーシーノ公に
仕えることに成功。


たちまちオーシーノの寵愛を受けた
シザーリオは、オリヴィアを訪ねて
「この胸の熱い思いをぶちまける」
よう命令される。

それは「ういういしいお前のほうが、
あの方の耳には必ずや心地いいはず」
だとオーシーノが考えたからで…

オーシーノ それに、その細い声、
乙女の声さながらに高く
澄み切っている。

すべて、あたかも女の役を演じて
いるかのようではないか。

まさしく、今のこの使者の役には
打ってつけの生まれつき。
〔略〕
ヴァイオラ (傍白)ああ、けれど、
なんという惨めな務めか。

訴える相手が誰であろうと、
あなたのお心をいただきたいと
焦(こ)がれているのは、ほかならぬ
この私自身であるというのに。

👉つまりヴァイオラはオーシーノに
恋をしてしまっているのですね。

オーシーノのセリフは、それに
気づいていないばかりか、そもそも
相手が女性であることを知らない
とことから出ているので、本人は
真剣でも、観客は「ちっともわかって
ないやつだな」とニヤリ…

つまりは”ドラマティック・アイロニー”
の笑いが発生するわけですが、こういう
展開はシェイクスピアの得意中の得意。

これから先もどんどん出て来ます。


ヴァイオラの訪問を受けたオリヴィアは、
主人に成り代わって自分への愛を熱弁する
ヴァイオラの姿に感動し、彼女を男として
恋し始めてしまう。

    


主人の面会の願いを退けられた
ヴァイオラが悄然と立ち去ると…

オリヴィア ああ、ご主人とあの人とが、
入れ替わってさえいてくれたら!

どうしてしまったというの?
〔中略〕
あの人の、あの完璧な美しさ、
気高さが、知らぬ間に、
この両の目から忍び込んで、
私の魂を虜(とりこ)にして
しまったというの?

ただちに執事のマルヴォーリオを呼び、
あの男にこれを「突っ返しておやり」
と(もともと自分の指にあった)
指環を渡す。

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💑【第二幕】

 
一方、双子の兄セバスチャンは実は
生きており、彼を助けた別の船の船長
アントニオとともにイリリアに
上陸していた。

セバスチャンを愛するアントニオだが、
以前オーシーノの軍と海上で一戦交えて
以来「海賊」と見られているため、
しばらく別行動を取ることにし、
セバスチャンに財布を渡す。


マルヴォーリオが投げた指環を拾い上げた
ヴァイオラは、この指輪が自分への
誘いかけだと理解し、思う。

ヴァイオラ 表を偽るこの変装という
やつ、なんて悪いやつなの、お前は。

この手を使って、ずるい悪魔も
美しい上面(うわべ)を飾り、
ひどい悪事を働くんだわ。
〔中略〕
でも、いったい、どうなるの?これ。

オーシーノ様は、あんなにも
あの方を恋してらっしゃる。

そして私は――女で男の、この化物
みたいな私は、こんなにも
オーシーノ様を愛してらいる。

おまけにあのお嬢様は、私を男と
思い違えて、私に夢中になって
いるらしい。

どうなるというんだろう、これは。

      

真夜中のオリヴィア邸。

叔父のサー・トービーとその友人で
オリヴィアの求婚者でもあるサー・
アンドルーは、小間使いのマライア、
お抱え道化のフェステも加えて
どんちゃん騒ぎ。

そこに謹厳な執事マルヴォーリオが現れて
注意するが、退場するや、一同は彼の
偽善の皮をはいでやろうと一計を案ずる。


オリヴィアそっくりの字が書けるという
マライアが、自分が偽ラヴレターを
書くから、それをマルヴォーリオに読ませ、
お嬢様がが自分に恋していると思い
こませようと発案し、一同同意。
👉マライアの書いたこの偽手紙、
見事な美文からなるかなり長い
ものですが、その中でも特に
名言としてよく引用されるのが
この部分。

高き身分を畏(おそ)れることなど、
ゆめなさいませぬよう。

高き身分に生まれつく者あれば、
高き身分を獲(か)ち取る者あり。

さらにはまた、高き身分をたまたま
授けられる者もあることを
お忘れなきよう。

👉参考までに原文を掲げますと、

Be not afraid of greatness.
Some are born great,
some achieve greatness,
and others have greatnes
thrust upon’em.

ですので、繰り返される「高き身分」は
「偉大さ」などとする訳書もあります。


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💑【第三幕】

オリヴィアに届けるようにと
オーシーノから宝石を渡された
ヴァイオラが、邸を再訪。

迎えたオリヴィアは、前回おしつけた
指環について「恥ずかしい小細工」
だったと謝りった上で、「私のこと、
どう思って」いるのかと迫る。

ヴァイオラ あわれな、方だと。

オリヴィア 同情は、でも、
恋の始まり。

ヴァイオラ いいえ、けっして。

敵をあわれむことも、めずらしい
ことではございませんもの。
〔中略。去ろうとするヴァイオラに〕
待って! ひとこと聞かせて、
私のこと、どう思っているのか。

ヴァイオラ 今のあなたは、御自分の
本当の立場が分って
いらっしゃらないと。

オリヴィア 私が? なら、
あなただって、自分の
本当の立場が分っていないわ。

ヴァイオラ そのとおり。今の私、
本当の私ではございません。

👉このあたり、”ドラマティック・
アイロニー”もきわまれりの、
痛快かつ哀しくもある会話が
続いていきます。

ところで最初の「哀れな、方だと」
「同情は、でも、恋の始まり」の
やりとり、原文では
VIOLA:I pity you.
OLIVIA:That’s a degree to love.

夏目漱石のファンなら『三四郎』の
広田先生が口にする”Pity’s akin to love”
を思いだすかもしれませんね。
(「可哀想だた惚れたつて事よ」というのが
それを与次郎が訳して放った名言)

    

これはサザーンという作家の脚本
『オルノーコ』(1696)に出てくる
セリフですが、『十二夜』を
踏まえたものと思われます。


ヴァイオラに言い寄るオリヴィアの
姿を目にしたアンドルーは、トービーと
フェビアン(使用人)にそそのかされて
ヴァイオラに決闘を申し込む。

去って行ったヴァイオラを呼び戻したい
オリヴィアがマルヴォーリオを呼ぶ。


マライアの偽手紙を真に受けていた
マルヴォーリオは、そこで好きだから
着けてほしいと書かれていた黄色い
ストッキングなどで身を固め、また
要求通りに「ほほえんで」登場。

オリヴィアは驚いて、
「休んだ方がいいわ、その様子じゃあ」

オリヴィア 
ね、寝ましょう、マルヴォリオ。

マルヴォリオ 寝ましょう? 
ええ、寝ましょう! 
今すぐに。

さ、おいで、オリヴィア

👉参考までに原文を掲げますと、
OLIVIA:Wilt thou go to bed, Malvolio?

MALVOLIO:To bed! ay, sweet-heart,
and I’ll come to thee.


アンドルーとヴァイオラは、お互いに
乗り気ではない決闘を始めてしまうが、
そこへアントニオが現れ、「この若者を
愛する男だ」とヴァイオラに加勢。

トービーも剣を抜いて乱闘となった
ところへ、役人が現れてアントニオを逮捕。


アントニオはヴァイオラに、金がいる
からさっき渡した財布を返してほしいと
頼むが、ヴァイオラは何のことか
わからない。

アントニオが連行されていった後になって
ヴァイオラは、兄セバスチャンと間違え
られた、したがって兄が生きているという
可能性に思い当たる。

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💑【第四幕】

オリヴィアの邸の前にセバスチャンが
現れ、ヴァイオラだと誤認した
アンドルーが殴りかかる。

トービーが剣を抜いて決闘を始めた
ところへオリヴィアがで出てきて止め、
やはり誤認したまま、彼らに代わって
謝り、愛に満ちた言葉で邸内へ導く。

「どういうことだ?」「夢なのか?」
といぶかりながら、セバスチャンは
「こんな夢が見られるんなら、いっそ
いつまでも眠っていたい」とついて行く。


狂人と見なされて暗闇の牢獄に
幽閉されたマルヴォーリオは、
マライアにそそのかされて牧師に
化けた道化のフェステにも愚弄される。

   

神父を連れてきたオリヴィアは、
いっしょに礼拝堂で「生涯変わらぬ
愛の誠」を誓ってほしいと懇願し、
セバスチャンも「喜んで」と同意。


💑【第五幕】

オリヴィアの邸の前にオーシーノが、
ヴァイオラらの従者とともに現れると、
アントニオも役人に連行されて登場。

「海賊め」と罵るオーシーノに対し
アントニオは海賊行為はしていないと
弁明し、あなたの横の若いのは、自分が
助けてやったのに、逮捕されたと見るや
知らぬ顔を決め込む「忘恩非情の若造」
だと罵倒する。

   

そこへオリヴィアがマライアらの召使を
引き連れて登場し、ヴァイオラに対し
「約束を破りましたね」と責めるが、
ヴァイオラは唖然。

オリヴィアの愛がセザーリオ(男装した
ヴァイオラ)にあることをすでに知って
いるオーシーノは、「凶暴な怒りの衝動」
にまかせ、ヴァイオラを「わが手で葬り
去って生贄(いけにえ)とし」オリヴィアに
つきつけてやると宣言。

ヴァイオラがこれに「あなた様の御心に
安らぎをもたらすためならば」と応じた
ので、オリヴィアはさらに驚いて
「あなた、私を、騙したのね!」と
神父を呼びにやる。

神父が来て二人の結婚を証言すると、
オーシーノはヴァイオラに激怒し、
「さらばだ。その女はくれてやる」


そこへ痛手を負ったアンドルーと
トービーがあいついで出てきて、
ヴァイオラを目にとめて、よくも
やったななどと言う。

続いてセバスチャンが登場して
オリヴィアに対し「お身内の方に怪我を
させて」しまったが、さきほどの
「愛の誓い」に免じて許してほしいと謝る。


セバスチャンに名を呼ばれたアントニオは
「どうして君が、二つに割れた?」

   

一同、目を白黒させる中、ヴァイオラと
セバスチャンは素性を告げあって
互いを確認し、抱き合って再会を喜ぶ。


ヴァイオラが女だと知ったオーシーノは
女の姿で見直したいと言うが、彼女の
ドレスを預かっている船長は今、投獄
されており、それがマルヴォーリオの
訴えによるらしいとヴァイオラ。

オリヴィアはマルヴォリオを
すぐに来させるように命じる。


オリヴィアはオーシーノに同日同刻に
「私たち二組の結婚の儀式」をこの
邸で挙げてはどうかと提案。

「心から、喜んでお受けしよう」と
応じたオーシーノはヴァイオラに
「今より後は、お前は、お前の
主人の女主人だ」と告げる。

       


フェビアンに伴われて登場した
マルヴォーリオは、例の偽ラヴレターを
オリヴィアに見せ、なぜこんなにまで
「なぶり者になさったのか」となじる。

フェビアンは、これがすべて自分らの
計略であったこと、偽手紙を書いた
マライアとトービーはつい先ほど
結婚したことなど、すべてを白状。

オリヴィアは「かわいそうに」と
憐れむが、退場するマルヴォリオの
捨て台詞は「一人残らず、復讐して
やるからな、お前ら、みんな」

「後を追って、なだめてやれ」と
オーシーノ。

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“マルヴォーリオいじめ”の悲劇

さて、いかがでした?

さすがシェイクスピア、やはりただの
ドタバタ喜劇ではない…とご納得
いただけたのではないでしょうか。


ん? やっぱりわからんから教えて?

そうですねえ…

いろんな見方があるでしょうけど、
取り違えの笑いあり、恋のどんでんがえし
ありで、最終的にはみんなが幸せに…
という喜劇の定石を踏んだこのドラマ。

でも、なんだか怖い部分もありますね。

たとえば、一つの副筋をなしている
“マルヴォーリオいじめ”の経緯。

    


実はエンディングでもマルヴォーリオ
だけは幸せになっていないのですね。

「一人残らず、復讐してやるからな、
お前ら、みんな」と脅しの言葉さえ吐き
ながら退場しているわけで、完全な和解に
至っていないどころか、『マルヴォーリオ
の復讐』という続編があるのかとさえ
思わないでもありません。


いくらイヤミな執事だからって、あそこ
までいじめるというのは、シェイクスピア
さん、いささか苛酷にすぎませんか?

もしマルヴォーリオの視点に立つならば
これ、喜劇どころか、完全な悲劇なんです。

      

ほぼ完璧なハッピーエンドの喜劇として
終えながら、見ようによっては”悲劇”の
ところも残しておくという、この心憎い
芸術性は、実は約2年前の傑作『ヴェニス
の商人』でも発揮されていたのですね。

そう、みんなが幸せになるなかで唯一、
“悲劇”のどん底に落とされるのが
ユダヤ人の金貸しシャイロックでした。
👉『ヴェニスの商人』をめぐっては
こちらで詳しく情報提供しています。

ぜひご参照ください。

ヴェニスの商人のあらすじ【簡単/詳しく】喜劇にして悲劇?

      


ともかく、喜劇においてもその背後の
悲劇性を見逃さないこの洞察こそ
シェイクスピアの凄み。

『十二夜』と同年の『ハムレット』を
皮切りに『オセロ』『リア王』『マクベス』
と続く四大悲劇の世界に通ずるところ
なのなのでしょう。

2015年の舞台公演『十二夜』を演出した
カナダ人演出家、ジョン・ケアードはこの
マルヴォーリオこそ実は「隠れた主役」だ
とさえ言っていたそうです。
👉 エンタ・ステージ

その公演のダイジェストはこちらで。



👉上記の四大悲劇をはじめ
シェイクスピアの名作についての
情報はこちらを参照してください。

シェイクスピア ハムレットのあらすじ 簡単/詳しくの2段階で

シェイクスピア マクベスのあらすじ 簡単/詳しくの2段階で

リア王のあらすじ(簡単/詳しく) 👀シェイクスピア悲劇のフーガ

          

シェイクスピア オセロのあらすじ ☯漱石講義のコメントつきで

シェイクスピア ロミオとジュリエットのあらすじと名言 感想文はこれで


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漱石『こころ』のKに通ず

ところで、もしあなたが夏目漱石の
愛読者なら、このマルヴォーリオの
“悲劇”から『こころ』の登場人物「K」
を連想されたかもしれませんね。


『こころ』の「下」に出てくるこの謹厳な
苦学生は、友達の「私」(後の「先生」)に
引き入れられた下宿で、そこのお嬢さんに
恋してしまいます。

そのことを「私」に打ち明けると、
「私」は慌ててお嬢さんに求婚し(親に
対してですが)、するとその場で結婚が
決まってしまい、その数日後、Kは何も
言わずに自殺してしまうのです。

    

Kのお嬢さんへの恋心は、彼女がKにあえて
接近することがなければ発生しなかった
ものと思われますが、問題は「この接近が
どういう動機からなされたか」でしょう。

「私」の求婚がただちに受け入れられた
ところからすれば、お嬢さんはもともと
「私」を愛していたにちがいなく、Kへの
接近は「私」に求婚を決めさせるための
「策略」(『こころ』下で多用される語)に
すぎなかったとも見られます。

そうだとすると、Kは「策略」によって
恋心をもてあそばれた形になるわけで、
これ、『十二夜』のマルヴォーリオと
ほぼ同じ苦汁を舐めさせられているとも
言えるのではないでしょうか。


そのあたりは色んな解釈があるとしても、
マルヴォーリオとKとで立場が似ている
のは、まったくの偶然とも
言いにくいのです。

それは漱石にとってのシェイクスピアが
若くからよく読んで、大学でも教えてきた
研究対象であり、作家として最高度の
敬意を払い続けていた存在だったから。

Kの造型においてマルヴォーリオが意識
されたという証拠はありませんが、
シェイクスピア的な人物造型の手法が
無意識的にであれ、入り込んでいた
可能性はあろうかと思います。
👉東京帝国大学講師時代の漱石の
シェイクスピア講義としては、
『オセロ』についての講義録が
残されています。

それについてはこちらをご参照ください。

シェイクスピアのオセロを講義:漱石の名言「白砂糖の悪人」?

         

また『こころ』についてはこちらも。

こころ(漱石)のお嬢さんはなぜよく笑う?先生はそれが嫌いだった?

こころのあらすじを簡単に【下:先生の遺書だけやや詳しく】



まとめ

さあ、これでもう大丈夫ですよね、
感想文だろうがレポートだろうが…。

え? 書けそうなテーマは浮かんで
きたけど、でも具体的に、どう
進めていいかわからない( ̄ヘ ̄)?

👉当ブログでは日本と世界の多くの
作品について「あらすじ」や「感想文」
関連のお助け記事を量産しています。

お役に立ちそうなものをこちらの
リストから探してみてくださいね~(^^)у

「あらすじ」記事一覧

≪感想文の書き方≫具体例一覧

ともかく頑張ってやりぬきましょ~~(^O^)/

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