火垂るの墓(野坂昭如)のあらすじ 簡単/詳しくの2段階で

やあやあサイ象です。

「感想文の書き方」シリーズも
ついに第60回の大台、
「あらすじ」暴露サービスとしては
第37弾となります。

今回は野坂昭如の名作短編小説
『火垂(ほた)るの墓』(1968)で参ります。
  


さて、一口に「あらすじ」を、といっても、
話の骨子だけでいいという場合から、
読書感想文を書くんだから
ある程度詳しくないと……という場合まで、
千差万別でしょう。

そこで出血大サービス((((((ノ゚⊿゚)ノ

「ごく簡単なあらすじ」と
「やや詳しいあらすじ」の
2ヴァージョンを用意しましたよ~(^^)у

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ごく簡単なあらすじ

まずはぎゅっと要約した
「ごく簡単」ヴァージョンのあらすじ。

昭和20年9月、神戸・三宮
(さんのみや)駅構内で、
やせこけて死んでいた中学3年生、清太。

彼が腹巻きに入れていたドロップ缶から
小さい骨が出たが、それは4歳の妹、
節子のものだった。

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この兄妹の死に至る経緯が描かれる。 

空襲下、父母をなくした兄妹は、
身を寄せた親類の家も出ざるをえず、
貯水池のそばの横穴に住みつくものの、
飢えをしのぐことができない。

終戦後、ついに死んだ妹を
兄はひとりで火葬し、その骨を
身につけて三宮駅で衰弱死する。

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ハイ、一応わかりましたね。

でも、これだけじゃ意味がないかも
知れませんね。
感想文などを書こうかという人には。


もう少し内容に入り込むには、
映画化作品を見る
という手もありますね。

予告編だけご覧いただきましょうか。



全編を鑑賞しようという方は
こちらでどうぞ(アニメ版:1988/
実写版:2008)。






映画ではわからない

でも映画のストーリーはもちろん
原作通りではありませんし、
そもそも野坂昭如の小説の魅力は
そのきわめて独特な文体(文章の調子)に
多くを負っていますので、
原文を読まないと感動も半分どまり……
のはずなんですよね。

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そこで下記の「やや詳しい」
ヴァージョンのあらすじでは
できるだけ原文の引用を挟みながら
進めていきますね。



やや詳しいあらすじ

では、参りましょう。

「”」印のあるグレーの囲みはすべて
原作からそのまま引き抜いた文章ですが、
なにしろ独特の文章が連綿と続いて
いきますので、中途でカットしている
場合もあります。


なお原作に切れ目はありませんが、
わかりやすさのため、私の判断でまず
「前置き」(清太の死亡状況を記述する部分。
第1~6段落)とそれに続く物語の部分とに
分け、かつ後者を「起・承・転・結」の
4部に分けています。


🐞【前置き】(清太の死)

昭和20年9月21日の深夜、神戸・三宮駅
構内の便所近くで、下痢の便にまみれ、
やせこけた中学3年生、清太が死ぬ。

その腹巻きに小さなドロップの缶を
見つけた駅員が、それを駅前の
焼け跡の夏草しげるあたりに投げると、
ふたがとれて、小さい骨のかけらが
ころがり、驚いた蛍が二三十、
点滅しながら飛びかう。  

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兄妹とも栄養失調症による衰弱死。



🐞【起】

清太は海軍大尉の長男で、心臓病の母と
4歳の妹、節子とで暮らしている。

海軍大尉の父は巡洋艦で出征したきり
長く音信がない。

6月5日、神戸は350機に上るB29の
大空襲を受け、清太は動けない母を
防空壕に入れ、4歳の妹・節子を
背負って逃げる。

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空襲が終わると、家は跡形もなく
焼け落ちており、避難所に指定
されていた学校へ行くと、
目と鼻と口だけを出して全身に
包帯を巻かれた母親に対面する。

「病院へ入れた方がええねんけど」
などと町会長は気休めをいうが、
「とても無理と清太にもわかる」。



🐞【承】

清太は、節子を連れて、
万一の時に身を寄せることになっていた
西宮の遠縁の「未亡人」の家に行く。

やさしく迎えられたが、
それは清太が持参した米や母の着物など
金に換えられるもののおかげ。

未亡人の態度はやがて豹変して、
2人を「とんだ疫病神」と明言して
冷遇。

    

「小母さんとこもういやや」
と節子は泣く。

(夜中、節子が夢に怯えて泣くと、
未亡人が来て)

「せめてあんた泣かせんように
したらどないやの、うるそうて
寝られへん」ピシャリと襖をしめ、
その剣幕にますます泣き
じゃくる節子を連れ、夜道に
でると、あいかわらずの蛍で、
いっそ節子さえおらなんだら、
一瞬考えるが、すぐに背中で
寝つくその姿、気のせいか
目方もぐんと軽くなり、
額や腕、蚊にくわれ放題、
ひっかけば必ず膿(う)む。


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🐞【転】

7月6日の明石空襲の後、清太は未亡人の
家を出、蚊帳や布団などわずかの
家財道具を持ちこんで、節子と二人、
貯水池のそばの横穴に住みつく。

夜、日本機が西へ向かうのを見て
「あれ特攻やで」「蛍みたいやね」
という話から、を百もつかまえて
蚊帳の中に入れたが、明るくはならない。

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翌朝、蛍の半分は死んでいたので
節子は死骸を埋葬し、

「うち小母ちゃんにきいてん、
お母ちゃんもう死にはって、
お墓の中にいるねんて」
はじめて清太、涙がにじみ、
「いつかお墓へいこな、
節子覚えてえへんか、
布引の……あしこにいてはるわ、
お母ちゃん」


じきに食料は底をつき、
清太は畑を荒らし始める。

農夫に見つかって殴られ、
交番に突き出されて戻って来ても
清太は泣き続け、節子は
「どこ痛いのん、いかんねえ」と
母の口調で慰める。



🐞【結】

骨と皮ばかりになった節子は
ぐったりとし、医者に診せても
「滋養をつける」しかないと
言われるだけ。

敗戦の日、連合艦隊もみな沈んだ
と聞かされ、清太は父の死を実感する。

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    防空壕跡  


8月22日、貯水池で泳いで帰ると、
節子が死んでいる。


市役所で火葬を頼むと
「一週間前のがまだ始末できん」。

「大豆の殻で火イつける」方法を
教えられ、行李に入れた節子を焼く。

夜更けに火が燃えつき、
骨を拾うにもくらがりで見当
つかず、そのまま穴の
かたわらに横たわり、
周囲はおびただしい蛍のむれ、
だがもう清太は手にとることも
せず、これやったら節子
さびしないやろ、蛍がついてる
もんなあ、上ったり下ったり
ついと横へ走ったり、もうじき
蛍もおらんようになるけど、
蛍といっしょに天国へいき。


三宮駅で野垂れ死にした清太は、

9月22日、他の二、三十の
浮浪児の死体とともに荼毘に
付され、無縁仏として納骨堂に
おさめられた。



まとめ+感想文どう書く?

さあ、いかがでした?

これでもう大丈夫ですよね、
感想文だろうが、なんだろうが…。

え? 何を書いていいかわからない?

それでしたら、まずはこちらの
記事を参照してください。

火垂るの墓で感想文☆原作(野坂昭如)はアニメとどう違う?

戦争でひどい目に遭う人を
描いた小説としては、ほかにも
有名なものがありますね。

こちらの記事も御覧ください。

黒い雨(井伏鱒二)のあらすじ:簡単/詳しくの2段階で

夏の花(原民喜)のあらすじと解説:感想文で抜け出すには?

芋虫(江戸川乱歩)のあらすじ:伏字だらけの問題作!内容は?

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ん? 書けそうなテーマは
浮かんできたけど、具体的に
どう進めていいかわからない( ̄ヘ ̄)?

そういう人は、「感想文の書き方
《虎の巻》」を開陳している記事の
どれかを見てくださいね。

当ブログでは、
日本と世界の種々の文学作品について、
「あらすじ」や「感想文」関連の
お助け記事を量産しています。

参考になるものもあると思いますので、
どうぞこちらのリストからお探しください。

「あらすじ」記事一覧

≪感想文の書き方≫具体例一覧

ともかく頑張ってやりぬきましょー~~(^O^)/

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