黒い家のネタバレ📢)))問題のラストシーンまで映画と原作を徹底比較


サクラさん
『黒い家』って、なんともスゴい映画ですね~(叫び)。

大竹しのぶさんの壮絶な演技…ああ、夢に出て来そう

ハンサム 教授
格闘の途中で突然、妙な
雰囲気になっちゃうところ?

サクラさん
ええ、ギョッとしましたよ。

あれ、貴志祐介さんの原作にもあるんですか?(🐱)

ハンサム 教授
ありません。

小説のヒロインは「埴輪(はにわ)を思わせる」
顔で、恋愛的な気配はまったくありません;^^💦

サクラさん
映画ではホラーとバイオレンスに
エロティシズムも加えてぶっ飛んだ…
というところですかね。

ハンサム 教授
ええ。それによって、7年前の大ヒット
アメリカ映画にぐっと似てしまいました。

サクラさん
ほほ~(🐱)、そのアメリカ映画とは?


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というわけで、おなじみ「あらすじ」
暴露サービス第139弾。

“感想文の書き方”シリーズとしては
いよいよ大台に迫る第198回。

今回は大竹しのぶ・内野聖陽主演の
森田芳光監督作品(1999)に続いて
韓国版(2007)もヒットした『黒い家』!

その原作である貴志祐介さんの第4回
日本ホラー大賞受賞の同名小説(1997)の
あらすじを、森田映画で変えられた部分を
マークしながら見て参ります。

       





さて、その原作のあらすじです。
まずはごく簡単な方から。

👉 ごく簡単なあらすじ(要約)

ぎゅっと要約してしまうと
こんな感じになります。

「保険金は自殺でも出るのか」という
女からの問い合わせの電話を受けた
保険会社の若い主任、若槻はその後、
契約者の菰田重徳から名指しで家まで
来てほしいと要請される。

古くて臭い「黒い家」を訪問すると、
そこで菰田の息子、和也の
首つり死体を発見。

和也は重徳の妻の幸子の連れ子で、
保険金がかかっていたことなどから、
若槻はこれを重徳による偽装殺人と
確信する。

死因について警察の決定が遅れ保険金が
おりないので、まず菰田幸子(最初の
電話の主はこの女とわかる)が、次からは
重徳が毎日、社に来て催促を続ける。

菰田夫妻は小学校の同級で、ともに
同級生の死亡事件に関与していたことが
わかり、二人の作文を入手した若槻は、
これを恋人の大学院生、恵が属する
研究室に持参。

それらを読んで「サイコパス」の徴候を
見た金石助手は、独自に「昭和生命」を
訪れて重徳と接触。

和也の死が自殺と決まり保険金が下りると
若槻は(親切心から)幸子に匿名で
「次はあなたが殺されるかも」という
内容の手紙を書く。

       

その後、若槻の身辺には無言電話などの
いやがらせがエスカレートしていき、
やがて金石助手の惨殺死体が発見される。

これらすべては、実は重徳でなく
幸子の犯行だとわかってくる。

やがて重徳は事故により両腕を切断し、
幸子に高額の保険金が入る運びとなるが、
社はこれを「契約解消」に持ち込もうと
元ヤクザの「潰し屋」三善を派遣。

夜中に帰宅した若槻は侵入して室内を
破壊するのを目撃し、幸子が鍵を所持して
いたということは恵がすでに囚われている
と気づき、「黒い家」へ直行。

そこに三善の惨殺死体と囚われの恵を
を発見したところへ、長い包丁をもった
幸子が帰着し、壮絶なバトルが始まる…

ん? やっぱりよくわからん?

ていうか、これなら映画とだいたい同じ?

まあそう思われるかもしれません、
ラストのネタバレは遠慮してますしね;^^💦


というわけで、映画との違いをきっちり
押さえながらラストシーンまで行きたい
という人には、どうしても下記の
「かなり詳しいあらすじ」の方を読んで
いただく必要があるんですね。


👉 かなり詳しいあらすじ

では始めましょう。

ラストまで包み隠さず完全ネタバレあり
参りますので、結末を知りたくない人は
読まないでくださいね;^^💦


私の判断で「起・承・転・結」の4部に分け、
ひっかかるかもしれない部分には
【CHECK!】印で注釈を入れています。

うっとうしいと思う人は飛ばしてください。

なお「 」内及び「”」印のグレーの
囲みは原文(上記文庫本)からの引用です。

【起】(1~3)
若槻慎二は「昭和生命」入社5年目で、
1年前からは京都支社で死亡保険金の
査定などをする窓口担当の主任。

保険金を得ようとして故意に自傷(または
それを偽装)する契約者や、それに協力
するらしい「モラルリスク」病院との
対応に神経をすり減らす毎日だ。


1996年4月8日、若槻はある女性から
「保険金いうのは、自殺した時でも出ます
んか」という問い合わせの電話を受ける。

    

それは場合によると細かく説明しながら、
相手が自殺しようとしているのでは
ないかと感じた若槻は「考え直して」
ほしいという説得を始める。

「残された人間にとっては、一生、
とりかえしのつかない心の傷が残るんです」
と口走ったが、それは少年時代に兄に
自殺されたことが自分の心に「傷」として
残っているからにほかならなかった。

この「兄の自殺」の記憶が
たびたびよみがえって現在の
事件の進行に絡む(若槻の
決断に影響をもつ)ところが
原作小説に深みを与えている
のですが、映画では完全にカット。

そのぶん薄い仕上がりに
なっています;^^💦

その経験まで話し、名前を聞かれたので
答えると、相手は「おおきに」と
自分は名乗らないまま電話を切る。


心理学を専攻する恋人の大学院生、
黒沢恵は、若槻が仕事の話をしなく
なったことを気がかりに感じながら、
性的関係を含む交際を続けている。


5月7日、若槻不在中、コモダ・シゲノリ
という男から電話があり、若槻を名指し
して「来てくれ言うてる」とのこと。

気晴らしにもなろうかと出かけると、
京福電鉄嵐山線「嵯峨駅前」駅の近くに
見えてきた「半ば朽ちかけたような
真っ黒な家」が菰田家だった。

   

インターフォンを押しても犬の鳴き声以外に
応答がなく、隣人の挙動などからも
菰田家の孤立が見て取れる。

あきらめて帰りかけたところに作業服姿の
菰田重徳が現れ、家に誰もいないと聞いて
「嫁はんは、どこ行きよったんじゃ」と
などとつぶやきながら若槻を家に上げる。

排泄物やゴミの饐えた臭いに麝香のような
香料も混じる異常な臭気に胸を悪くすると、
菰田はにやにやして「臭いか?」。


通された部屋で菰田は「和也」と息子を
呼び、客が来ているのに知らん顔をしては
いけないなどと小言を繰り返す。

返事がないまま、襖を開けてみてくれ
と頼むので、若槻が「こんにちは」と
言いながら開けると、そこには
首を吊った少年の死体が…。


【承】(4~7)
警察と「昭和生命」の調査が進む。

重徳は妻の幸子(さちこ)と結婚して
菰田家に入ってまだ2年で(旧姓小坂)、
死んだ和也は幸子の実子だが、
1年半前に保険金500万円の「子ども
保険」に加入していたとわかる。

事件の第一発見者である若槻は、和也の
死は自殺でなく重徳による殺害であり、
自分が呼ばれたのも発見させるための芝居
だったと確信するが、警察はそう断定せず、
保険金は保留された状態が続く。


事件から1週間後5月15日に菰田が届けた
保険金請求書類は「死亡の種類」について
「自殺」でなく「その他および不詳」と
しながら、「手段および状況」としては
「…首を吊ったものと思われる」云々。

この5月15日の京都は
毎年、葵祭(京都三大祭りの
一つ)の行列で賑わうので、
小説ではその話も出ますが、
映画はなぜか舞台を金沢に
移していますので、そういう
賑やかさもありません。

葵祭についてはこちらも参照。

京都 葵祭の主役❁斎王代はこんな人 2017第61代と歴代の美女たち
京都 葵祭で源氏物語の世界へ!2017年日程と只見の穴場は?

        


軍手をはめた重徳の左手は親指の先が
欠落していたが、「小坂重徳」で調べると、
彼がかつて自ら指を切り落とすことで
保険金をせしめる「指狩り族」の一人
だったことがわかる。

29日には「無表情なため埴輪を思わせる」
菰田幸子が麝香のような香水を強烈に
匂わせて窓口に現れ、和也の生命保険が
なぜまだ出ないのかと抗議。

その声から、若槻は4月8日の電話も
菰田幸子からだったと知る。


翌30日から2週間以上、今度は重徳が
毎日窓口に来て保険金の催促を続ける。


若槻は、菰田幸子を保険に加入させた
外交員で、幸子と小学校の同級だった
大西光代を訪ね話を聞く。

実は重徳も同級で、5年生の時、ウサギ
などの動物を首吊りで殺した事件の
嫌疑がかけられていたが、それは彼が
2年の時、父親が首つり自殺したことと
関係づけられてのことだった。

      

幸子は「自閉症」のように見られていたが、
6年の遠足で重徳がつきまとっていた
女の子が水死体で発見されるという
事件があり、この時に重徳のアリバイを
証明したのが幸子だったという。


この二人の担任をしていた女教師、
橋本を訪ね、5年の時の文集に二人が
寄せた「夢」についての作文を入手。

これを恋人の黒沢恵が属する心理学
研究室に持参し、醍醐則子教授に
分析を依頼。

アメリカで犯罪心理学を学んだ助手の
金石(かないし)が重徳に「情性欠如」
「背徳症候群」等のレッテルを貼るのに
恵が「感情のない人間はいない」と反発し、
険悪な空気が流れる。

     

1週間後の夜、その金石から電話で
呼び出された若槻は、その話を聞く。

その日、昭和生命を訪れ、居合わせた
菰田重徳と言葉を交わしていた金石は、
重徳は「反社会性人格障害」すなわち
「サイコパス」だから「あなたを殺そうと
する可能性があります」と警告する。


若槻のアパートには無言電話が1日何十回も
かかるようになっていたが、恵からの手紙も
封筒の様子が変なので、調べるといったん
開封してまた糊付けしたものとわかり、
これらすべて菰田の仕業と確信する。

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【転】(8~10)
6月24日、菰田和也の死について「自殺と
思われる」とする警察の発表にもとづき
保険金を満額支払うことを本社は決定。

和也の死を究明できなかった無念さは、
少年時代に「兄を見殺しにした」という
長く抱えてきた「罪悪感」に重なり、
若槻は悪夢に悩まされ続ける。


4日後、若槻は幸田幸子に匿名の手紙を書く。

私はけいさつにつとめている
者ですが、ある理由で、
和也くんは菰田重徳さんに
よって殺されたと、
信じております。
〔中略〕
私が心配しているのは、
あなたにも、保険が
かかっていることです。
〔中略〕
このままでは、あなたまで
殺されてしまうと思ったので、
この手紙を書きました。


7月3日、東京出張からアパートに戻った
若槻に恵から電話で、愛猫とその子猫たち
すべての首が切られていたと知らされ、
ドアの前に放置されてい黒いゴミ袋を
開けてみると多数の猫の頭部が…。

       

9日、警察署に呼ばれた若槻は、
拷問され手足を切断された金石の
無残な遺体に対面する。


これらすべての犯人を菰田重徳とばかり
思ってきた若槻だが、幸子の可能性を
考え始め、恵からは「情性欠如」の
犯罪者に「生まれつき嗅覚障害」の
者が多いという説を聞く。

また幸子について調査するうち、最初の
結婚で白川幸子であったころ、実子義男を
殺して保険金を得ている可能性が浮上する。


15日、重徳が工場で事故に遭ったとの
知らせで病院へ行くと、病室には両腕を
失った重徳が…。

かたわらの幸子は3000万円の保険金が
出ることを確認して「胸が悪くなるほど
満足げにうなずいた」。


翌々日、会社は元ヤクザといわれる
「潰し屋」の三善(みよし)を派遣し、
恫喝気味に契約解消(これまでに支払った
掛け金も返す条件で)に持ち込もうとする。



【結】(11~13)
7月20日午前2時前、コンビニへ行ってきた
若槻が階段を上ると、菰田幸子とおぼしき
女が鍵を使って自室に侵入するのを目撃。

電話を入れルームモニター機能で様子を
窺うと「あのガキ……なんでおらんねん」
「黙って払ろたらええんじゃ」「ボケが…」
「なますにしたるわ…」などと唸りながら
部屋をメチャクチャに破壊しているらしい。

         

幸子が自転車で立ち去るのを見送ってから、
部屋の鍵をもっているのは恵しかいないと
気づいて電話するが不在。

ただちに警察に電話で知らせ、自分も
バイクで嵯峨野の菰田家へ直行する。


到着して入っていくと、床板をはがした
ところから大きな穴があり、腐臭をこらえ
ながらマッチの火を頼りに入っていくと、
正面には首も両腕も切り取られた
人間が坐っている。

よもや恵ではと思ったが、その横に
転がっている生首は三善のものとわかる。

      

その先には大きな風呂場があり、そこには
ビニール紐で縛られた全裸の恵が…。

その紐が切れないのでやむをえず背負って
出ようとしたところへ、幸子が帰着。

普通の出刃包丁のゆうに倍はある包丁を
下げた幸子は「上下左右に白目が見える
四白眼」をかっと見開いて迫ってくる。



万策尽きた…と若槻が恵を抱きしめた
ところへパトカーのサイレンが聞こえ、
幸子は姿を消す。


8月9日、菰田家の床下から十数体の
死体が発見され、うち一つは前夫、
白川勇のものと確認されたが、
幸子の行方は杳として知れない。


残業中の若槻に、やり手の外務社員
としてメディア露出もある高倉嘉子から
不審な電話があり、あとになって
これはSOSのメッセージだと気づく。


内線電話で守衛室にかけるが応答がなく、
行ってみると守衛はすでに殺害されており、
電気も2基のエレベーターの操縦も
幸子に掌握されているとわかる。


やがて例の包丁を手に現れた幸子と
エレベーターや階段での壮絶な格闘。

ここでバラしますと、記事冒頭で
ハンサム教授がほのめかしていた
アメリカ映画は『ミザリー』
(1990)。

で、映画『黒い家』がそれに最も
似てくるのが、これらの格闘シーン
なんですね。

大竹しのぶさんの演技は
アカデミー女優主演賞の
キャシー・ベイツに引けを取らぬ
鬼気迫るもので、さすがです。

ただ格闘の中身はどうでしょう。

大竹、ベイツともラストでは
同じように相手(内野聖陽と
ジェームズ・カーン)の急所に
強烈な膝蹴りを見舞って
悶絶させるんですね。

ちなみにこの急所蹴り、『黒い家』
『ミザリー』のどちらの
原作小説にもないもの。

そこまで似せないでほしかったという
気がしないでもありません;^^💦

『ミザリー』についてはこちらを参照。

ミザリーのネタバレ📢)))原作は映画の10倍も怖いゾォ~~~

噛みつかれて流血しながらも、若槻は
階段に置いてあった消火器で白煙を
浴びせ、真っ白になった幸子の頭部を
そのボンベで強打して死なせる。

            

翌々日、入院中の若槻に恵から電話。

子どもは「自分が扱われたのと同じ
やり方で、世間に対処する」、だから
菰田幸子も「そういう生き方しか
できなかった」んだと思う…

ほんとうに危険なのは金石のような人で
「あの人は、自分の心の中にある邪悪さを
他人に投影していただけなんだわ」云々。


菰田重徳は幸子の死の数日後に病院の
屋上から飛び降り自殺を図ったが、
死にきれず精神科病棟へ移された。


👉 まとめ

さあ、いかがでした?

サイコホラー、ミステリー、サスペンス、
社会派問題小説…といろんな楽しみ方の
できる小説ですが、映画では抜きにされた
副筋――少年期に兄に死なれた記憶――も
この作品を深いものにしています。

感想文やレポートなどを書かれる場合は、
そのあたりもしっかり考察すると
よいものになるんじゃないでしょうか。



そうそう、保険金殺人というテーマから
「和歌山毒物カレー事件」をベースにした
小説と思った人があるかもしれませんが、
カレー事件は作品発表の翌1998年のこと
なので、むしろ逆。

あの事件の真犯人がこの小説を
ヒントにした…ということなら
理屈としてありえますけど;^^💦


ともかく貴志祐介さんの小説世界には
大いに引き込まれますね。

『黒い家』以外の作品を早く安く
手に入れたいという場合はこちらから
探してみてください。

👌貴志祐介の本:ラインナップ👌


貴志さんと重なるジャンルで
活躍中の人気作家に
東野圭吾さんがありますね。

東野さんの作品については
代表作をこちらで紹介して
いますので、ぜひご覧ください。

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当ブログでは、そのほか
日本と世界の種々の文学作品に
ついて「あらすじ」や「感想文」
関連のお助け記事を量産しています。

参考になるものもあると思いますので、
こちらのリストからお探しください。

「あらすじ」記事一覧

≪感想文の書き方≫具体例一覧

ともかく頑張ってやりぬきましょー~~(^O^)/

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