赤毛のアンのあらすじ【簡単&詳しく】村岡花子訳で結末まで
やあやあサイ象です。
「感想文の書き方」シリーズも
今回ではや第128回((((((ノ゚⊿゚)ノ
「あらすじ」暴露サービスとしては
第76弾となります。
今回はカナダの女性作家、L・M・
モンゴメリーの長編小説『赤毛のアン』
(Anne of Green Gables, 1908)。
そう、訳者の村岡花子さんの方が
NHKの連続テレビ小説『花子とアン』
(2014年度上半期)、そして連続海外
ドラマ『アンという名の少女』(2020年
9月)のおかげで俄然、有名になった
あの作品です。
大ヒットとなったため、続編に次ぐ続編で
『アン』シリーズは計9冊に及ぶことに
なりましたが、ここで採り上げる
『赤毛のアン』はもちろんその第1作。
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記念碑的な村岡花子訳
誰の訳で読むかも一つの問題ですが、
ここはやはり上の広告の本のとおり、
村岡花子訳で参りましょう。
なにしろ原題のAnne of Green
Gables(緑の切妻屋根のアン)から
『赤毛のアン』というタイトルをひねり
出した(娘さんの意見だったそうですが)
功績は偉大なものです。
これなしに日本でのヒットはなかったん
ではないかと思われるくらいで、その後、
イタリア語訳などでも「赤毛の…」を
つけることが踏襲されたという、
記念碑的翻訳ですからね。
ですから、「 」内や「”」印の囲みの
中の引用文はすべて村岡訳。
また登場人物名なども、たとえば
“Cuthbert”は「カスバート」の方が
正しいんじゃないかと思われても、
村岡訳どおり「クスバート」で通します。
さて、一口に「あらすじ」をといっても、
話の骨子だけでいいという場合から、
読書感想文を書くんだから分析・解説
つきの詳しいをという場合まで、
千差万別でしょう。
そこで出血大サービス((((((ノ゚🐽゚)ノ
「ごく簡単なあらすじ」と
「やや詳しいあらすじ」の
2ヴァージョンを用意しましたよ~~(^^)у
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ごく簡単なあらすじ(要約)
まずはぎゅっと要約した
「ごく簡単なあらすじ」。
マシュウとマリラの兄妹が住む
「緑の切妻屋根」のクスバート家に、
孤児院から引き取られた11歳の
赤毛の少女、アン・シャーリー。
クスバート家とその近隣や
学校で様々な事件を起こしながら、
持ち前のおしゃべりや想像力で
たくましく成長していく。
自分の髪をつかんで「にんじん」と
からかった級友ギルバートを許さず、
彼への対抗心から、成績もトップに。
16歳で大学進学のため家を出ようと
した矢先、マシュウの急死とマリラの
病気に見舞われ、アンは家に
とどまろうとする。
え? なんかよくわからん?
まあそうでしょうねえ。
それでは、映画予告編でも
見ていただきましょうか。
ケヴィン・サリヴァン監督の1986年
カナダ映画『赤毛のアン』です。
え? やっぱりよくわからん?
そういう人はやはり、「やや詳しい
あらすじ」の方をじっくりと読んで
いただくしかありませんねえ;^^💦
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やや詳しいあらすじ
では始めましょう。
かなり長い小説で、それこそ連続テレビ
小説なみに、小エピソードが次々に
起こっていくんですが、そのほとんどは
はしょり、私なりの判断で「起承転結」の
4部に分けてみました。
👧【起】
夏のある日、カナダ東部のプリンス・
エドワード島、キャベンディッシュの
駅に、赤毛でソバカスだらけの11歳の
少女、アン・シャーリーが到着。
Cavendish, Prince Edward Island Province, Canada
👉キャベンディッシュを中心とした
プリンス・エドワード島の地図。
作者モンゴメリーの生地、ニューロンドンも
この近く。
プリンス・エドワードは島とはいっても
一つの州(Province)で、面積も愛媛県
ほどあります。
迎えに来たマシュウ・クスバートは
独身の60歳で、原題に採られている
「緑の切妻屋根」の家(広告の文庫本の
表紙参照)で、やはり独身を通している
妹のマリラと二人暮らし。
年を取ったので、家の仕事を手伝う
若者がほしく、11~12歳の男の子を
引き取りたいと孤児院に依頼していた
のだが、現れたのが女の子で驚く。
仲介者の間違いによるもので、アンを
返して新たに男の子を引き取ろうとする
マシュウとマリラ。
が、その過程でいろいろなやりとりを
するうち、アンの止まらない
おしゃべりや、想像力の豊かさ、明るく
奔放な個性に魅了され、引き取って
育てることに決める。
アンの語るところでは、実父母の
シャーリー夫妻はともに高校教師だったが、
母はアン出生後3か月の時に熱病で死に、
その4日後に父も同じ病気で
後を追っていた。
孤児になったアンには親戚もなかった
ため、シャーリー家のお手伝いだった
トーマスのおばさんに引き取られたが、
おばさんはとても貧乏で、アンの下に
子供が4人も生まれたため、アンは子供の
世話をしながら育った。
8歳の時トーマスのおじさんが汽車に
轢かれて死に、おばさんと4人の子供は
おじさんの母の家に引き取られたが、
アンの引き取りは拒否された。
が、川上で製材所を営むハモンド家が、
アンの子守り能力をあてにして
引き取ってくれ、アンはそこで8人の
子供を世話しながら暮らした。
ところが、2年と少しでハモンドの
おじさんが死に、おばさんは子供を
親戚にばらまいて自分はアメリカへ。
こうして超満員の孤児院に入れられて
4か月たったころに、クスバート家から
(間違いの)お呼びがかかった次第。
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👧【承】
「マリラ小母さん」と呼んでいいかと
アンが尋ねると、それは事実と違うから
「感心しない」、たんに「マリラ」と
呼べばいい、と気むずかしいマリラ。
でも「小母さん」と想像すると楽しい、
とアンは言う。
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「小母さんは、ほんとうのこと
とちがったことを想像する
ことないの?」
〔中略〕
「わたしはじっさいとは
ちがったふうに想像するなんて
ことには賛成しないんだよ」
(第八章)
「緑の切妻屋根」のクスバート家に、
孤児院から引き取られた11歳の
赤毛の少女、アン・シャーリー。
クスバート家とその近隣や
学校で様々な事件を起こしながら、
持ち前のおしゃべりや想像力で
たくましく成長していく。
自分の髪をつかんで「にんじん」と
からかった級友ギルバートを許さず、
彼への対抗心から、成績もトップに。
16歳で大学進学のため家を出ようと
した矢先、マシュウの急死とマリラの
病気に見舞われ、アンは家に
とどまろうとする。
「小母さんは、ほんとうのこと
とちがったことを想像する
ことないの?」
〔中略〕
「わたしはじっさいとは
ちがったふうに想像するなんて
ことには賛成しないんだよ」
(第八章)
こうして、ことあるごとにアンへの
違和感を表に出すマリラだったが、
やがて様々な出来事をともに経験して
いくにしたがい、アンの賢さや人徳に
感じ入り、深く愛するようになっていく。
近所に住むダイアナ・バーリーと
知り合ってすぐ「腹心の友」となった
アンは、9月からはいっしょに
学校にも通う。
ダイアナが「すてき」だという
14歳近い少年、ギルバート・ブライスが
アンに目配せするが、アンはこれを無視。
その午後の授業中、 ギルバートは
アンの長い赤い髪の毛のはしをとらえて
「にんじん! にんじん!」と言い、
怒ったアンは石盤が真っ二つになる
ほどの力でギルバートの頭を殴打。
ギルバートはただちに非を認め、
何度も謝るが、アンは「けっして
許さない」、一生口を聞かないと宣言。
ギルバートは成績はつねにトップ。
彼への対抗心もあって、勉強に熱を
入れたアンの成績はぐんぐん伸び、
ついにはギルバートを抑えて
トップに出ることも。
👧【転】
翌年の春、一面の紫となった『すみれの谷』を歩きながら
アンはマリラに言う。
なんだか、ここを通っている
ときにはギル──いえ、だれが
クラスであたしを追い越すか
追い越さないかなんてことは、
どうでもいいような気に
なるのよ。
でも学校に着いてしまうと、
すっかり変わっちゃって、
やっぱり気になるの。
あたしの中にはたくさんの
アンがいるんだわ。
(第二十章)
👉この「ギル──いえ、だれが」のように
「ギルバート」と言いそうになったアンが
慌てて言い換えるシーンが何度も
出て来ます。
ほんとは気になってる証拠なんでしょうね。
13歳になった夏、ダイアナらと池で
テニスンの詩劇をやり始めたアン。
ひとり小舟に乗ってエレーン姫の役に
興じていたところ、流されてしまい、
小舟がぶつかった杭にしがみつく。
そこへ現れて助けてくれたのが
ギルバートで、「ねえ、僕たち
仲よしになれないかしら?」と
彼はまた以前のいたずらを謝る。
「褐色の目がなんてすてきな感じなの
だろう」と妙な気持ちになりながらも、
アンは「なりたくないんですもの」と
拒否し、彼も「二度と頼まない」
と赤くなって去る。
👧【結】
15歳になったアンは、ギルバートと同率1位の成績でクィーン学院へ進学。
そこでも猛勉強し、大学進学と
奨学金の切符を手に入れる。
その矢先、マシュウが心臓発作で急死。
眼病で、失明の危機さえ迫っている
というマリラは「緑の切妻屋根」の
家屋敷を売り払うことを考える。
それを知ったアンは進学を諦めて
この地ににとどまり、マリラを
支えようと決意。
ギルバートは、彼らの母校である
アヴォンリーの教員として採用が
決まっていたが、アンの事情を知り、
自分の地位をアンに譲って、別の
学校で教えたいと申し出、これが
理事会で認められる。
その経緯を聞いたアンは
ギルバートに会いに行く。
差し出された手を熱心に握った
ギルバートは「僕の昔のことを
許してくれる?」と尋ねる。
あの日、池でもう許していたのに
言えなくて後悔していた、とアン。
「僕たちはいちばんの仲よしに
なれるんじゃないかな」と
ギルバートは大よろこびで
言った。
「僕たちはそう生まれついて
いるんだよ、アン。
その運命に、もうながいこと
さからってきたんだ」
(第三十八章)
まとめ
さあもうわかっていただけましたよね、ざっとこんな世界です。
ただ、はじめにも断りましたとおり、
作品の中身は、ここでは省略した
小エピソードの連続ですので、
やっぱりほんとうは全文を読まないと
アンの世界を知ったことには
ならないでしょうね。
でももしササッと読書感想文を…
というもくろみで読んでくれたのなら、
上記「やや詳しいあらすじ」から
気に入った部分を取り出して
自分の感想を書いていくだけで、
できてしまうんではないですか?
ん? 書けそうなテーマは浮かんで
きたけど、具体的にどう進めていいか
わからない( ̄ヘ ̄)?
そういう人は当ブログの「感想文の
書き方《虎の巻》」を開陳している
記事のどれかを見てくださいね。
👉当ブログでは、日本と世界の多様な
文学や映画の作品について、
「あらすじ」や「感想文」関連の
お助け記事を量産しています。
参考になるものもあると思いますので、
どうぞこちらのリストからお探しください。
・「あらすじ」記事一覧
・≪感想文の書き方≫具体例一覧
ともかく頑張ってやりぬきましょー~~(^O^)/
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