コーヒーが尿酸値を下げる(コーヒー牛乳ならもっと)?その根拠は? | 笑いと文学的感性で起死回生を!@サイ象

コーヒーが尿酸値を下げる(コーヒー牛乳ならもっと)?その根拠は?

尿酸値が7.0mg/dlを超えてしまった?

ふ~~む、それはご心配ですね。

人の体質や生活パターンにもよりますが、
7.0mg/dlを超えると、明日にでも
痛風を発症してしまう可能性が
ないとはいえません。

Sponsored Links

で、これをなんとか下げようというので、
多くの人が取り組むのがプリン体の
摂取量を減らす
ということなんですが…


でもそれがなかなか辛いし、いったん
下がっても、気を緩めるとまたガビーンと
上がってしまうというサイクルに
入っちゃってる人も多いんですよね。

いったい尿酸値を下げる方法としては、
それ以外に手はないものでしょうか?


それがあるんです。

しかもなんと大好きなコーヒーを
毎日飲む
ことで…:*:・( ̄∀ ̄)・:*
という楽園のような、でもホントの話。



1.なぜコーヒーで尿酸値を下げられるの?

コーヒー販売業者が流した
ガセネタでねえの?

いえいえ、そうではありません。

地球上で最初にこの情報を発信したのは
権威ある国際的医学誌 Arthritis
& Rheumatism
(オンライン版)の
2007年5月25日号。

ブリティッシュ・コロンビア大学
(バンクーバー)内科学リウマチ科の
Hyon K. Choi博士を中心とした米国・
カナダの研究グループが、そこで以下の
ような研究結果を発表しているんですね。

研究開始時点で痛風の病歴のない
40~75歳の男性約4万6,000人を
対象に12年間の追跡を行い、
痛風リスクを比較した結果:

コーヒーを全く飲まない男性に比べ
1日6以上飲む男性は59%低く
1日4以上飲む男性は40%低かった

カフェイン抜きのコーヒーでは
やや効果が低く、紅茶では効果なし。

総カフェイン摂取量による
罹患率への影響は認められない。

Sponsored Links

(引用元:HealthDay News

Sponsored Links


この結果からわかるのは、コーヒーに
含まれる何らかの成分が尿酸値を低下させ、
痛風予防効果を上げており、かつそれは
カフェインではない、ということですね。

では何なのかというと、強力な抗酸化物質
であるフェノールクロロゲン酸
効果だろうとChoi博士らは推定しています。
 
   コーヒー美女093540

この調査を男性に限定したのは、女性の
場合、痛風リスクが女性ホルモンに左右
される部分が大きいということらしいの
ですが、女性にも同じ傾向が認められる
ことは、別のグループの研究により
明らかにされています。

ボストン大学とハーバード・メディカル
スクールが9万人の女性看護師の食習慣と
健康状態について26年間追跡調査した
結果、明らかになったとのこと。

Sponsored Links


2.コーヒー牛乳だともっといい?

そういうわけで、コーヒーが痛風リスクを
減らすという情報は、おそらく信じて
よいものと思われます。

ただここで注意すべきなのは、その効果は
あくまでフェノールクロロゲン酸
作用によるので、これを含まないコーヒー
なら意味はないということですね。

   3398ca3f0b860bdb38c9ddfe4f39948f_s

そんなコーヒーはないのかもしれませんが、
その含有量が低いコーヒーなら
ありそうです。

これもはっきりとデータ化できるわけでは
ありませんが、豆から煎れた本式の
ドリップコーヒーと缶コーヒーや
インスタント・コーヒーとでどれが
フェノールクロロゲン酸を多く含むか…
まあ想像がつきますよね。

つまりコーヒー豆の栄養をしっかり
落とし込んだコーヒーでなければ
効果は期待薄…と思われます。

Sponsored Links


が、ここで気になるのが、ただの
コーヒーより「コーヒー牛乳」の方が
よいと勧めるサイトもあることです。

よくある市販の「コーヒー牛乳」だと
フェノールクロロゲン酸含有量は
ぐっと低そうなんですけどね…

     
「コーヒー牛乳」がよいという説の根拠は、
牛乳に含まれるたんぱく質の一種、
カゼインとラクトアルブミンに尿酸の
排泄を促す作用があるということの
ようです。
  

だからこれはまあ、別の方法による
痛風予防ということになりますから、
「コーヒー牛乳」という形でいっしょに
飲まなければならないという話ではない
わけですね。


もちろん「コーヒー牛乳」類が好きな方や
カフェインが胃にこたえる人が、ミルク類を
混ぜるのはよいのですが、その場合も豆から
煎れたコーヒーでフェノールクロロゲン酸
含有量をしっかり確保しないと、痛風予防の
意味は薄くなることをお忘れなく。

Sponsored Links


3.利尿作用もありがたい

尿酸値を下げる方向に働く、コーヒーの
もう一つのありがたい効果が利尿作用

つまり基本的に尿酸は尿に溶けて体外に
排出されますから、水分を多く摂取し
かつどんどん排尿することが尿酸値を
下げる上では大切です。

利尿作用のある飲み物は、このサイクルを
助けてくれますから、大いに歓迎
すべきだということです。

     コーヒー7fe7478091a74440421cd7b6f23e68d7_s

その意味ではビールも、プリン体含有率が
高いことから痛風予防の大敵のように
見なされていますが、これには利尿作用が
あり、かつ大量の水を流し込むめる
という利点もあります。

この利点を逆手にとってビール鯨飲で
痛風を治してしまった薬学博士も
現にいらっしゃるんですよ。
👉こちらを参照してください。

痛風を毎日ビール3リットル飲んで治す!薬学者の実践秘伝

   


そういうわけでコーヒーはますます
ありがたい飲料なんですが、ここでまた
気になるのが、コーヒーはシュウ酸
(蓚酸)を含むので、多く飲み続けると
尿路結石ができやすい…という風評です。

これホントなんでしょうか?


コーヒー豆がシュウ酸を多く含むことは
事実ですが、われわれが飲むコーヒーは
ふつう200℃以上で焙煎したもので、
シュウ酸は約185℃で分解することが
知られています。

ですから、コーヒーをいくら飲んでも
シュウ酸カルシウム結石ができやすく
なるという理屈はありえません。


コーヒー愛飲家で尿路結石ができてしまった
人は多くいらっしゃるかもしれませんが、
それは動物性たんぱく質の採りすぎなど
別の原因によるはずなんです。

Sponsored Links


4.カフェイン依存症の恐れは?

さて、それでは尿酸値を下げるという効果を
期待してコーヒーを飲む場合、1日何杯
程度が必要になってくるのでしょうか。

Choi博士らの研究では4杯以上の人で
痛風リスクは「飲まない人の40%小さい」
とわかったわけです。

では3杯ならどうか…といえば、それは
不明ですが、たぶん飲まないより
いいんでしょうね。

   moustachemanwithcoffee

ともかく4杯以上なら効果は必ずある
はずなので、ぜひ励行したいところですが、
でもそんなに飲んで「カフェイン依存症」に
なってしまう恐れはないんでしょうか。

カナダ保健省発表資料よりますと、
1日の安全なカフェイン摂取量は健康な
成人で400mg以下(コーヒー3杯程度)
とのこと。

となると、ドリップコーヒー4杯なら、
この基準を超える恐れはたしかに
ありますよね。

でもまあ、お役所の発表によくある通りで
カナダ保健省の基準はやや厳格に過ぎる
感もありますし、こういう耐性は個人差が
非常に大きいものですから、ふだん
コーヒーをよく飲んでいる人なら
1日4杯ぐらいは問題ないでしょう。

   moustachemanwithcoffee

ただ、これがでも5杯以上ということに
なると、危険がないという保証もあり
ませんので、ほしくなっても、コーヒー
でなく別の飲み物──ただの水や麦茶など——
を流し込むようにするのがベストです。

さきほどのビール鯨飲で痛風を治した
例も示すとおり、水分を大量に入れる
ことが多くの尿酸を排出することに
つながりますので。

またクエン酸も尿酸値低下に効果を
発揮しますので、レモンやグレープ
フルーツ、それらのジュースなどを
水代わりに飲むというのも効果的です。
👉詳しくはこちらをご参照ください。

クエン酸ドリンクは自己流の作り方・飲み方でOK!🍹

   f7ccfc90e1ee8b2eebd668db86d560b4_s



まとめ

さて、ご理解いただけたでしょうか。

尿酸値を下げたい人にとってコーヒーは
美味しくて力強い味方になってくれる
ということですね。


ビールを含む酒類はといえば、アルコールは
体内での分解の際に尿酸を発生させ、かつ
尿酸を尿中に排泄する働きも阻害するとの
ことで、基本的にはやはり望ましく
ないようです。

食べ物としては、尿をアルカリ化させる
作用のある食品—わかめやひじきなどの
海藻類、ごぼうやニンジンなど根菜類、
イモ類などがよいとのこと。

もちろんプリン体含有量の多い食品を
避けることも重要です。

👉各種食品・飲料のプリン体含有量に
ついてはこちらをご参照ください。

「ビールで痛風 」は迷信?尿酸値は プリン体だけで決まらない

    


ともかくそんなわけでコーヒーは
ほんとにありがたい飲み物。

ふ~~む、かぐわしい*:・( ̄∀ ̄)・:*
それでは失礼して、ここで私も一杯
いただきながらお暇いたします(^^)/

(Visited 2,528 times, 1 visits today)

4 Responses to “コーヒーが尿酸値を下げる(コーヒー牛乳ならもっと)?その根拠は?”

  1. 13 より:

    コーヒーが痛風予防に効くというのは驚きですね。

    偽痛風というのが、あるみたいです。痛風ではないけれど、痛風のような症状が出るということらしいです。

    リウマチ科の博士がこのことを発見したというのが、面白いなと思いました。

    • サイ象 より:

      13さん

      「あんこ」に続いてのレスポンス、ありがとうございます!

      偽リウマチというのもまたあって、かの夏目漱石は晩年、手が痛くて書けなくなったので、リウマチかと思っていたところ、検査の結果、糖尿病のせいとわかったそうです。結局その1年後に胃潰瘍で命を取られますが…。

      享年49歳。多病な人でした。
      お互い気をつけましょう。

  2. omoちゃん より:

    尿酸値は高くないけど、コーヒーは一日3杯飲みます。
    甘い物大好き(癌も好きらしい)なのでこれからはケーキを控えて粒あんパンとコーヒーにします。

    • サイ象 より:

      omoちゃん

      コメントありがとうございました。

      「あんこ」「コーヒー」と続けてお読みいただいたようで
      喜びもひとしおです。

      今後とも、あんこのお菓子を食べながら
      ご愛読をお願いしま~す(^^)/

コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ