やあやあサイ象です。

「感想文の書き方」シリーズもはや第87回。
「あらすじ」暴露サービスとしては
第54弾となります。

今回は江戸川乱歩の最高傑作!
……との評価もある『パノラマ島奇談』
(1926-27。「奇譚/綺譚」の表記もあり)。
  


はじめにお断りしておきますが、
ここではネタバレを避けるという
姑息な配慮は一切せず、ストーリーは
惜しみなく全開しますので、結末を知りたく
ない人は絶対に読まないでください
(◎◎)。

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かなり詳しいあらすじ

それでは、始めましょう。

もともとは雑誌『新青年』に5回にわたって
連載されたもので(このときの編集者が
横溝正史)全25章から成っていますが、
わかりやすさのため、これら各章を
「起・承・転・結」の4部にたばねて
記述していきますね。



🎡【起】(一~五)

人見廣介(ひとみひろすけ)は、
大学を出たあとも定職に就かず、
翻訳や売れない小説を書いてきた
「三文文士」。

「芸術とは『自然』に反抗して、
それに『人間各個の個性』を付与したい
という欲求だ」という哲学のもと、
「極端な夢想」を繰り広げている。

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ある日、今はM県随一の大富豪、
菰田源三郎の死を知るが、
この菰田は大学の同級生で、
自分と瓜二つだと話題になった人物。


菰田の死因は「癲癇(てんかん)」
だったが、癲癇で死んだ者が棺桶や
墓の中で息を吹き返す例もあるという
話をどこかで読んだ記憶があった。

さらに菰田の郷里では土葬の伝統が
守られていると知ると、廣介の脳裏に
ある夢想が浮かび、それがやがて
実現を目指す壮大な計画となる。


それは、蘇生した菰田を装って菰田家に
入り込み、その莫大な財産を使って
「夢想」通りの楽園を創造すること。



🎡【承】(六~一三)

廣介はまず変装してM県へ行き、
菰田家や墓の様子を調査した上で、
東京へ戻って客船から身を投げて
偽装自殺。

それからM県へとって返して墓を暴き、
菰田源三郎の死体は隣の墓の下に埋葬
しなおし、自分は蘇生した源三郎に
なりすまして、菰田家に入り込む
ことにまんまと成功する。

  

やがて蘇生騒ぎのほとぼりが
冷めたころ、廣介は株券や不動産など
菰田家の資産を次々と売却して
作った資金で、彼の理想郷である
「パノラマ島」の建設に着手。

M県S郡の南端にある小島「沖の島」を
購入し、膨大な量の樹木や草花、
コンクリートや鉄骨の建材が
運び込まれる。


「夢想」を実現しつつある廣介の唯一の
憂慮は、源三郎が遺していったまだ
22歳の美しい妻、千代子に、自分が
源三郎でないことを見抜かれて
いるのでは(゚_゚i)…ということ。

廣介が千代子に強く惹かれながら、  
からだの接触を避けてきたのも実は
この憂慮からだったが、そのことが
千代子には不審の種となって、蘇生後は
愛されなくなったと1年も悲しみ続ける。

少女Beauty-s

「沖の島」の工事がほぼ完成し、それを
祝う酒宴でつい羽目を外してしまった
廣介は、泥酔状態を介抱してくれた
千代子と事に及び(明記されていない
ものの、そう受け取るしかない)
、翌朝、
千代子に見抜かれたことを知る。

「彼のからだには亡き源三郎と違った、
何かの特徴があったのです」
(((゜д゜;)))。

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🎡【転】(一四~二三)

千代子の殺害を決意した廣介は、
「島の上でしばらくいっしょに
暮らしたい」と妻を誘う。

廣介を「疑い恐れ」ている千代子は、
はじめ拒みながら「やっぱり彼に
愛着を感じていた」から、とうとう
承諾して、ともに出かける。


廣介の方でも、殺すことに決めは
しながら、千代子への愛はむしろ
つのるばかり。

心の底では惹かれあいながらも、
決して交わることのない恋を胸に
島に到着した男女が、まず入り込むのは
「上下左右とも海底を見通すことの
できる、ガラス張りのトンネル」。

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種々雑多な魚類、海草、岩石や  
ガラス板一杯に吸い付く大ダコ、
遠方は怪物がひしめき合う悪夢のよう。

この光景に青ざめた千代子の手を
廣介が引いて進んでいく。

見上げるような山や目のくらむ谷、
どこまでも続く黒い森、若い男女が
戯れる青い草原……

が、それらは作り物や雇い人の演技に
すぎず、要は目の錯覚を利用した
「パノラマ」なのだと廣介は説明する。

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現れた2羽の大きな白鳥の背に乗って
行くと、幾十人もの全裸の男女が
アダムとイヴの鬼ごっこのように
遊んでおり、到着した「巨大なる花の
すり鉢の底」では、千代子もいつか
知らず脱衣していて、羞恥心など
ないまま、快い湯に浸かる。


夜が訪れ、ふと我に返った千代子は
廣介への「疑いと恐れ」を口にする。

「源三郎はあなたのような恐ろしい
才能を、まるで持っては
いませんでした」

    

見抜かれて高笑いした廣介は、
自暴自棄の調子でこう告げる。

お前を可愛く思う気持ちは
「いっそお前といっしょに死んで
しまいたい」と思うほどだが、
「パノラマ国」の完成を見ずには
死ねない。

だから「お前を殺すほかに
方法はない」と。

なんでもあなたの言うとおりにする、
親も兄弟もあるから「殺さないで」
と哀願する千代子は、首に噛みついて
抵抗するも、ついに絞殺される(ドクロ)。



🎡【結】(二四~二五)

島の雇い人の一人で、文学者だともいう
北見小五郎という男が廣介の一挙一動を
見つめている。

不審に思った廣介が、何を考えて
いるのかと尋ねると、人見廣介の
短編小説『RAの話』のことを
考えていたと答える。

   

「自分は以前、雑誌の編集局にいたので
このボツになった小説の原稿を読んで
知っている」という北見は、「あなたは
人見さんから、この小説の筋などを
聞きましたか」と尋ねる。

廣介がこれを否定すると、北見は、
今あるパノラマ島の情景のほとんどが
この小説にすでに描かれていると指摘し、
あなたが人見廣介に違いないと断定。


続けてハンマーで柱を打ち壊すと、
そこから千代子の死体が現れ(叫び)、
これも『RAの話』に暗示されていた
とおりだ、と説明する。


菰田家の親族である東小路伯爵家から
派遣された者だという北見は、
墓荒らしと遺体の移動についても
証拠を固めていた。
      
観念した廣介は、30分の自由を所望。

      

やがて打ち上げられた巨大な花火は
廣介の五体を粉微塵に砕くものだった。

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感想文のネタ満載

さあ、どうでしょう。
楽しんでいただけましたか?

この作品、連載中は上記「あらすじ」の
【転】で多くのページをさいている
パノラマ島の夢幻的な描写が
退屈がられたという話です。

でも後に萩原朔太郎の賞賛を
勝ち得たのもまさにそのあたりの
超現実主義的描写あればこそ
に違いありません。

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詳しくはこちらをご覧ください。

パノラマ島奇談[奇譚]で感想文◎◎乱歩の夢見たテーマパーク

     


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『芋虫』や『屋根裏の散歩者』『陰獣』
なども読んでおきたいところ。

乱歩作品をめぐっては、多くの
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「探偵型」と「犯罪者型」と両方面の
才能を併せ持ち、自在に使い分けた
偉大なエンターテイナー、乱歩。

書けるネタはいくらでもあるはずですね。

👉当ブログでは乱歩以外にも
日本と世界の種々の文学作品について、
「あらすじ」や「感想文」関連の
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≪感想文の書き方≫具体例一覧

ともかく頑張ってやりぬきましょー~~(^O^)/

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