熊本はなぜ美人が多い?その理由を『吾輩』猫が人類学的に解明! | 笑いと文学的感性で起死回生を!@サイ象

熊本はなぜ美人が多い?その理由を『吾輩』猫が人類学的に解明!

吾輩は猫である。
名前はまだない。

どこで生まれたか、とんと……
いや、挨拶はもう抜きにさせてもらおう。

        猫男kadnip_medium

さて、このほど故あって熊本方面を旅した
ことは先日の記事に書いた通りである。

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例によって猫の習性で熊本の街とその周辺を
フラフラ歩き回ったんであるが、驚いた
ことの筆頭は、「美猫」にはあまり
出会わなんだ代わりに「美人」に
やたらと出くわしたことである。


美女輩出の地

もちろん吾輩も日本全国津々浦々を隅々まで
歩いたとは言いかねるから、ただちに
「熊本、日本一!」と断ずるわけにも
参らん次第だが、すくなくとも首都圏、
名古屋圏、関西圏と移り住み、これら
大都会の女性を見慣れてきた猫の眼に、
そのような印象を与えたことは
事実と申すほかない。

   

熊本といえば、宮崎美子さん、荻野目慶子さん、
石川さゆりさん、夏川結衣さん、
マッハ文朱さん、伴都美子さん、福田沙紀さん、
倉科カナさん、スザンヌさん、
さらには”謎の美女”祥子さん……
(それに隣県宮崎からの移住者も
加えれば斉藤慶子さん)と数々の美女を
芸能界に送り込んできたことでつとに
知られておったわけだが、さもありなん、
と納得した。

熊本の平均レベルに鑑みれば、美女輩出の
確率が高いことに、なんら不思議は
ないんである。


そうであってみれば、現代随一の美人画家、
鶴田一郎画伯の出身地が熊本であることも、
年少より養われた目(👀)によるところ
大きいものと、大いに納得させられる
次第である。


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そのような次第で、吾輩は急遽、熊本大学へ
忍び込むなどして人類学的な調査を試みた
んであるが、結論を簡単にいうと、要するに
縄文顔」と「弥生顔」との絶妙なる
神の配剤が「熊本美人」なんである。

何を根拠に?

それはこれから述べるので、
よろしくお付き合い願いたい。

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『吾輩は猫である』の嘘

今にして思えば、この驚きの大きさは、
夏目漱石先生が吾輩をダシに書き上げた
例の『吾輩は猫である』のなかで
熊本がこんな悪口をいわれていたことも
一因をなしていたんだろう。

熊本人は「どうも、色が黒いね。男だから
あれで済むが、女があれじゃさぞかし
困るだろう」と迷亭がほざき、
熊本出身の寒月君がこう応答するんである。

「女もあの通り黒いのです」
「それでよく貰い手があるね」
「だつて一国中悉(ことごと)く黒い
のだから仕方がありません」
「因果だねえ。ねえ苦沙弥(くしゃみ)君」
「黒い方がいいだろう。
なまじ白いと鏡を見るたんびに
己惚(おのぼれ)が出ていけない。
女と云うものは始末におえない
物件だからなあ」  (十一)

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(出典はこちら👇)

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寒月君の上記発言が真っ赤な嘘
であったことが、今やっと判明した。

熊本のみならず九州全体でそうだと思うが、
本州の人より「黒い」なんてことは
まったくない。

より「白い」かまでは判断がつきかねる
けれども、女性の顔立ちがより美しいように
(すくなくとも吾輩には)見えたことは、
否定のしようもないんである。

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  熊本のシンボル、熊本城はたしかに「黒い」が……   


さて、肌の色は問わず、顔立ちに限定する
としても、一体どういう風の吹き回しで、
熊本女性は美しくなったんであろうか。

この問題が気になった学者猫の吾輩は、
漱石先生がかつて教鞭を執られた
第五高等学校に、いやその後身たる
熊本大学に潜入し、いっちょ調べて
みることにしたんである。

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熊本大学構内に保存されている「第五高等学校記念館」

👉ちなみに熊本大学は宮崎美子さん、
斎藤慶子さんの母校である。
歩いている女性はほぼすべて
美人であった。


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縄文人vs.弥生人

調査の結果を簡明に述べると、こうなる。

現在の日本人がどのようにして
出来上がったかといえば、人も知るとおり、
今では「縄文人」と呼ばれる南アジア系の
人々がもともと住んでおった日本列島に、
約5000年前、北方系の人種が大陸から
渡来して列島中央をほぼ制圧した。

この北方人が今は「弥生人」と呼ばれる
人々で、先住の南方系「縄文人」は
じわじわと列島の南北端へ追いやられて
いく形となったが、同時に両人種の
混交も進んだ。

現代日本人の全国平均としては、
北方弥生系7~8割、南方縄文系2~3割の
比率で混血しているというのが最近の
人類学的知見である。


そこで、「縄文人」「弥生人」の顔の特徴を
表にまとめると以下のようになる。

    縄文人 弥生人
顔形 四角/長方形 丸/楕円
造作の線構成 直線 曲線
彫りの深さ 立体的 平坦
太い/濃い/直線 細い/薄い/半円
濃い/多い 薄い/少ない
二重 一重
頬骨 小さい 大きい
耳たぶ 大きい/福耳 小さい/貧乏耳
鼻骨 広い/高い 狭い/低い
厚い 薄い
小さい 大きい
口元 引き締る 出っぱり気味
典型的な顔 縄文 yayoi

たいがいの日本人の顔に両方の特徴が
混入していることがわかるであろう。

ほとんどみな混血だといってよい
証拠である。

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「縄文系」優勢の地域?

ただ、「弥生系7~8割、縄文系2~3割」
という全国平均の比率が、地方によって
大きく異なってくることも当然である。

血液型などからする近年の研究によれば、
弥生系」比率の高い地域と「縄文系」の
地域、およびその中間の「混合系」とに
分けると、おおよそ下記のようになるという。

弥生系:北陸、中部、近畿、中国
混合系:関東、四国、北九州
縄文系:北海道、東北、南九州、沖縄

古代より美人画に描かれた美女が
押しなべて「弥生系」の特徴を示すのは、
弥生人が日本の支配階級をなしてきた
ことの当然の結果といえる。

古来「上品」とされてきたお顔…… 1a119f6d5318fa5da7b02fad6bedb270_s

日本美人103303

逆に、たとえば「鬼」の顔はたいてい
「縄文系」の特徴を誇張した描き方を
されてきたが、これは、周縁へ
追いやられて差別されたのが
縄文人であったことの証拠であろう。
👉「鬼」の文化史をめぐっては、
こちらも参照されたい。

節分の鬼は「怖い」それとも「可哀想」?豆まきは続けるべき?

鬼瓦33f6e57d61d4a165ae26022f58d330f8_s
顔は四角く彫り深く、目も鼻も口も大きく眉も髭も濃い……  


だが、現代では「弥生系」の顔が
「縄文系」より高貴だと主張する声も
あまり聞かれぬようである。

というか明治以降は、「どうも西洋人は
美しい」と広田先生(漱石『三四郎』の
登場人物)もつぶやくように、白人美女を
標準とする美意識が日本人に浸透してきた。

そんな背景もあって「弥生顔」が劣勢を
強いられ、そのぶん「縄文顔」の諸特徴が
むしろ喜ばれる傾向が強まって
来たんではあるまいか。

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いやまあ、ここは両方にそれなりの美が
宿るというべきで、かつ混血によって
両方の「いいとこ取り」をした美貌も
作られ、また惜しむらくはその逆も発生し
続けてきたのが日本人の「顔」の歴史だ
と申してよかろう。

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来てみニャわからん

さて、そこで、なぜ特に熊本に美女が
多いかだが、かつては九州第一の
都市として君臨したこの城下町は、
北九州と南九州の境目、中継点とも
いうべきところにあって、周囲の人々を
どんどん吸収して発展した。

その結果、南九州に多く残る「縄文系」の
諸要素を基盤に保ちながら、
そこへ北から「弥生系」の諸要素が混入して
できたのが熊本人の顔であるはずだが、
その混入のし具合が、神の配剤ともいうべき
幸運になぜか恵まれ、理想的な
「いいとこ取り」になってしまった傑作が
「熊本美人」なのではないかしらん。

という仮説を吾輩は温めておるんだが、
いかがなものであろう。

猫 白Cat-s

ともかく熊本は、その昔、漱石先生も
その「美風」を称賛された、
たいへん結構な土地柄である。

一度お出かけになっては、いかがかな?
来てみニャわからんよ( ̄∀ ̄)/
👉その後、吾輩は熊本から秋田へ直行し、
さらには名古屋、福岡と、名にし負う
”美人どころ”を巡り歩いておる。

その報告はこちらで読まれたい。

秋田美人の特徴とルーツ:「白人遺伝子」説を動画で検証!

名古屋は美人が多い?それともブスが…?ついに決着の時が



福岡に美人が多い理由は?博多人形の美しさがヒトにも…?

👉また記事の冒頭でふれた熊本関係の
記事とはこれである。

漱石『草枕』の意味を解く旅:『吾輩』猫、熊本の小天温泉へ

   

👉さらに、吾輩を生み出した『吾輩は猫で
ある』、および上でふれた『三四郎』に
ついてはこちらを参照されたい。

夏目漱石 吾輩は猫であるのあらすじ:簡単/詳しくの2段階で

吾輩は猫である(夏目漱石)で感想文:魯迅も学んだ「人間批判」

夏目漱石 三四郎のあらすじ:「簡単/詳しい」の2段階で解説

漱石 三四郎で感想文:美禰子の愛は?”無意識の偽善者”とは?

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ではまたどこかでお目に掛かりたい
ものである(😸)Y。

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3 Responses to “熊本はなぜ美人が多い?その理由を『吾輩』猫が人類学的に解明!”

  1. パパイヤ より:

    熊本美人、他にも沢山居ますね
    上國料萌衣
    片岡安祐美
    茂森あゆみ
    井上晴美
    島田楊子
    森高千里
    石田えり
    小嶺麗奈
    八代亜紀
    水前寺清子

  2. ほたる より:

    サイ象 様

    記事添削出されている時、何時もサイ象 様の記事読ませていただき、勉強しているのですが、何故かいちばん大事な…

    「熊本に美人が多いのはなぜ?『吾輩』猫が人類学的に解明!」
    この記事今日10月12日に読みました。

    私は熊本市に住んでいます。美人ではありません。

    とっても嬉しく読みました。

    熊本を代表してお礼の挨拶に、コメントしました。
    有難うございました。

  3. サイ象 より:

    ほたる様

    ご愛読ありがとうございます!

    熊本はたびたび訪ねましたが、人品といい気風といい、
    まことによい土地柄と感じます。

    ほたるさんのお名は記事添削でしばしば目にしていましたが、
    このたびはじめてブログの中身も拝見し、感服しました。

    これから(猫のように)忍び込んで、アイディアを盗ませていただこうかと思っています。

    今後も互いに切磋琢磨していけたらと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

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