サクラさん
夏目漱石の『吾輩は猫
である』で読書感想文を
書こうと思ったんです
が、読み通そうとすると
ずいぶんむずかしいん
ですね(😿)

ハンサム 教授
だから全体を理解しよう
なんて思わないで
面白いと思った部分
だけ抜き出して何か
言えばいいのでは?


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サクラさん
たとえば冒頭で「吾輩」
猫が初めて人間の顔を
見て「毛をもって装飾
されべきはずの顔がつる
つるして丸で薬缶だ」
と言うのにはさっそく
笑いました(😸)

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ハンサム 教授
笑えますね;^^💦 でも
続けて「その後猫にも
大分逢ったが、こんな
片輪には一度も出会
(でく)わしたことが
ない」とも言いますが、
これについてはどう
思います?

サクラさん
差別語を使っているのは
当時の事として見逃す
としても、顔に毛のない
動物はほかにもいます
し、これは猫の世界しか
知らない猫の、猫の額の
ように狭い見識から来る
差別的偏見です。

ハンサム 教授
で、それも作者の仕掛け
の一部。

人間を批判する「猫の目」
も同時に批判するという
仕組みが最初から機能
しているんです。

サクラさん
なるほど。そういう部分
をとらえて自分なりの
感想を書いてみれば
いいのかな。


というわけで、おなじみ”感想文の書き方”
シリーズ第105回は、夏目漱石の
『吾輩は猫である』(1905-06)に挑戦
((((((ノ゚🐽゚)ノ
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漫画もあります。

ただし大正期に活躍した近藤浩一路
(こういちろ)による、たんに笑える
ばかりでなく芸術的な香気と時代の
雰囲気を味わえる逸品です。
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その近藤浩一路の挿絵を楽しみながら、
「一」(連載第一回)だけでも字を読まず
耳からインプットしたいという人は
こちらの朗読動画をお聴きください。👇



さて、読書感想文を書くという以上、
素材となる作品を通読していることが
前提ではありますが、ただこの小説、
文庫本で600ページを超す長編。

しかも文章は古くてむずかしい漢語が多く、
読み通すこと自体、骨が折れるという
人も多いことでしょう。

そこで、安直ながら大まかな概要だけ
頭に入れておきたいという人のために
「あらすじ」をまとめた記事も用意
していますので、こちらでどうぞ。

夏目漱石 吾輩は猫であるのあらすじ:簡単/詳しくの2段階で

         084120

感想文の例(800字)

はい、ストーリーが確認できましたら、
さっそく感想文に取り組みましょう。

まずは中学生に化けたサクラさんが
書いて、ハンサム教授が添削して
仕上げた字数制限800字(400字詰め
原稿用紙2枚)の場合の読書感想文を
お目にかけます。

中学生としてはやや出来過ぎかもしれ
ませんので、高校生はもちろん、大学の
レポートでも、あるいは変形して高度化
すれば大学院や社会人用にも通用する
内容になっていると思います。

ともかく一度、じっくりと
読んでみてください。

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夏目漱石の『吾輩は猫である』は
冗長で難解な部分も多い長編で、
全体を楽しく読めたとは言えない
のだが、随所に「なるほど、
面白い」と思える部分もあった。

 一つ目は苦沙弥先生一家に
拾われた猫の「吾輩」が近所の
猫たちとする対話だ。

たとえば産んだばかりの「玉の様な
猫子を八疋」を裏の池に棄てられた
「筋向(すじむこう)の白君」は
涙ながらに「我等猫族が親子の
愛を完くして美しい家族的生活を
するには人間と戦って之を剿滅
せねばならぬ」と訴え、「隣の
三毛君」は「人間が所有権という
事を解して居ない」と憤慨する。




 大きくて強い「車屋の黒君」も
また、自分の取った鼠が片端から
取り上げられて「人間てものあ体
(てい)の善い泥棒だぜ」と怒る
のだが、「車屋と教師はどっちが
えらいか」の問題では「車屋の
方が強いに極まって居らあな。
御めえのうちの主人を見ねえ丸で
骨と皮ばかりだぜ」と答え、
家は教師の方が大きいと反論
されると「篦棒(べらぼう)め
うちなんかいくら大きくたって
腹の足しになるもんか」と吐き捨てる。

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 つまり猫たちは猫の目で見た
人間社会のおかしさを批判する
のだが、実は彼らの論理も微妙に
おかしく、猫と共存するための
人間の知恵を理解していないし、
黒君に至っては論点を「えらい」
から「強い」へ、「大きい」から
「腹の足し」へとすり替えて
しまっている。

 そして、こういう「人間の
おかしさ」が「猫の目」ばかり
でなく「人間の目」でも捉えられる
のが後半の面白味ではないかと思う。

    


たとえば何人かの変人の学者の
話を聞いて頭が混乱してきた
苦沙弥先生はついに「社会はみんな
気狂の寄り合いかもしれない。
その中で多少理屈が分かって、
分別のある奴はかえって邪魔に
なるから、瘋癲院というものを
作って、ここへ押し込めて出られ
ない様にするのではないかしらん」
と考える。

 つまり人間社会の常識を裏から
見直すことによる笑いがこの作品の
主な狙いなのではないだろうか。
          (797字)

どうです?

うまくまとまっているでしょう。

これをそのままコピペすることはもちろん
厳禁ですが、適宜、自分らしいものに
文章を変えて、また与えられた字数に
応じて適宜、足したり引いたりして
使ってもらうのはかまいませんよ~;^^💦

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魯迅『狂人日記』の源泉?

ん? どうも気に食わない?

もっと面白い、先生もアッと驚くような
視点からの感想文やレポートにしたい?

         

なるほど。

それならぐっと視野を広げて日本を
飛び出し、中国で文豪と崇められる
魯迅先生の話なんか持ち込むのは
どうでしょう。

魯迅は若き日、医学生として日本に
留学していたのですが、そのころ
からの愛読書が漱石、とりわけこの
『吾輩は猫である』だったと書いて
いるんですね。

で、後世、この魯迅君の歴史的名作
『狂人日記』が中国文壇に衝撃を
与えることになるのですが、この作品、
見ようによっては、『吾輩は猫である』で
漱石が試みた仕掛けが、そのまま…
といっては言い過ぎながら、たくみに
変形して使用されていると読めるのです。

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つまり『狂人日記』の衝撃力は一般人から
遊離した「狂人」という視点から通常の
社会を見て、その不合理さ・愚劣さを
嘲罵するところにあるわけですが、
これはまさに『吾輩は猫である』で
「吾輩」が「猫の目」で人間社会を見て
展開した批判と構造がそっくりです。

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この『狂人日記』は(日本でいう「言文
一致」の文体を含め)、中国文学に取って
まことに画期的・革命的な作品で、かの
毛沢東も称賛していたシロモノですが、
それが、パクリだとまでは言わずとも
漱石の影響なしには生まれなかった
という可能性は高いのです。
👉このことについて詳しくは、
同時期の別作品「故郷」について
書いたこちらの記事をご参照ください。

故郷(魯迅)のあらすじと主題…簡単/詳しくの2段階で

         
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まとめ

さあ、これだけの情報があれば
読書感想文もレポートもバッチリ
OKですよね。

何? 漱石の別の作品も読んで
比較対照してみたい?

それは大変良い考えです!
👉まずはこちらで、とり上げる
作品をご検討ください。

夏目漱石のおすすめの本は?小・中学生からシニアまで人生経験の段階別

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👉そのほか漱石の作品を早く安く
手に入れたい場合は、Amazonが便利です。
こちらから探してみてください。

夏目漱石の本:ラインナップ


ともかく、どこかにネタを見つけて、
それを自分の問題に引きつけて
書いてみましょ~(^^)y


ん? 書けそうなテーマは浮かんで
きたけど、でもやっぱり自信が…

だってもともと感想文の類が苦手で、
いくら頑張って書いても評価された
ためしがないし(😿)…
具体的に何をどう書けばいいのか
全然わからない( ̄ヘ ̄)…?

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う~む。そういう人は発想を転換して
みるといいかもしれない;^^💦

そもそも日本全国で盛んに奨励されている
読書感想文の発祥の源は「コンクール」。

    

各学校の先生方の評価基準もおのずと
「コンクール」での審査に準拠する
形になっているのです。


だから、読書感想文の上手な人は
そのへんのことが(なんとなくでも)
わかっている人。

さて、あなたはどうなのかな?
👉「コンクール」での審査の基準を
知るには、実際に出品され大臣賞などを
受賞している感想文をじっくり読んで
分析してみるのがいちばんです。

こちらでやっていますので、
ぜひご覧ください。

読書感想文の書き方【入賞の秘訣4+1】文科大臣賞作などの分析から

セロ弾きのゴーシュで読書感想文!コンクール優秀賞作(小2)に学ぶ

                 

アルジャーノンに花束を の感想文例!市長賞受賞作【2000字】に学ぶ

    

そちらで解説している「書き方」を
踏まえて、当ブログでは多くの感想文例を
試作し提供してきましたが、このほど
それらの成果を書籍(新書)の形にまとめる
ことができましたので、ぜひこちらも
手に取ってご覧ください。
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買う前にその「予告編」が見たい
という人は、こちらでどうぞで。

読書感想文 書き方の本はこれだ!サイ象流≪虎の巻≫ついに刊行!!!

            


👉上記の本『読書感想文 虎の巻』は
当ブログで提供し続けてきた「あらすじ」
や「感想文」関連のお助け記事の
ほんの一部でして、載せきれていない
記事もまだまだ沢山あります。

気になる作品がありましたら、
こちらのリストから探して
みてください。

「あらすじ」記事一覧

≪感想文の書き方≫具体例一覧


ともかく頑張ってやりぬきましょー~~(^O^)/

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