サクラさん
『源氏物語』の第12帖
「須磨」は教科書にも
載ってるので有名です
が、話の内容はそんなに
面白いわけでは…

ハンサム 教授
ない…かな❔;^^💦

まあ、都にいられなく
なった光源氏が須磨に
移住する物語上の転換点
だということと、よく
泣く
という彼の美点が
描き出されているあたり
で重要なのでは?


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サクラさん
え~~(ノ゚🐽゚)よく泣く
のが美点なんですか?

男のくせに!(😼)

ハンサム 教授
その「男のくせに!」
という感性ですが、
そもそもいつごろから
日本にあったんだと
思います?

サクラさん
はは~…考えてみると
それは武家支配の時代
からでしょうか

ハンサム 教授
どうもそういうことの
ようで、『源氏』の時代
には、わけもなく涙を
流すような男の方が
カッコいいと思われた
らしい。





サクラさん
オオ~(🙀) 輝く美貌の
光源氏がそういうタイプ
ともなれば、これはもう
モテないわけがないと。


というわけで、おなじみ”あらすじ暴露”
サービスの第212弾(“感想文の書き方”
シリーズ第299回)は日本人が世界に誇る
(けれども内容はよく知らない;^^💦)
あの大長編『源氏物語』!

その前半の要に位置する第12帖「須磨」を
抜き出して紹介・解説していきます!

  
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手っ取り早く、上記のようなマンガで
すましてしまうという手もありますが、
やはりマンガではそれこそマンガチックな
誇張やいい加減さがどうしても入って
きますから、なるべくなら本(もちろん
現代語訳でいいので)読んできちんと
理解しておきたいところ。

ここでは、そういう時間はないという
人のための特別サービスとして
「あらすじ」を提供します。

内容は以下のとおり。


ごく簡単なあらすじ

それではさっそく参りましょう。

全54帖の中でもかなり長い巻である
「須磨」をぎゅっとちぢめてしまうと
こんな感じになります。

都に居づらくなった源氏は
三月、須磨へ移住。

紫の上をはじめ左大臣、夕霧、
頭の中将、藤壺中宮、花散里など
親しい人々に別れの挨拶をし、
朧月夜(おぼろづきよ)とも
手紙で惜別。

須磨山中の住まいがようやく
整えられた梅雨のころには紫の上、
藤壺、朧月夜、花散里のほか
六条御息所(ろくじょうのみやす
どころ)とも手紙で歌のやりとり。

  
  イタリア語訳『源氏物語』


都では源氏を慕う声が広く聞かれた
ものの、弘徽殿(こきでん)大后の
これを封じるような発言以来、
源氏には手紙も来なくなる。

冬、源氏は明石入道(あかしのにゅう
どう)から娘を嫁がせたいとの意向を
聞く。

三月初め、波打ち際で陰陽師にお祓いを
させると大嵐となるも、源氏が経を
誦しているうちに収まる。

明け方になって源氏は「宮からお召しが
ある」と自分が探されている夢を見、
須磨住まいも耐え難く感じる。
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👉というわけなんですが、やはり
第12帖まで来ているとあって、
これに先行する物語の展開や
登場人物の関係性が頭に入って
いないとわかりにくい部分も
ありますよね;^^💦

その意味ではこれに先行する全帖を
読んでおくのがベストなんですが、
そうもいかないでしょうから、
せめて要をなす第一帖「桐壺」と
第五帖「若紫」のあらすじだけでも
インプットしておきましょう。

ぜひこちらで。

源氏物語 桐壺のあらすじを簡単にわかりやすく/&詳しく相関図で解説

源氏物語 若紫のあらすじを簡単に/&詳しく登場人物の関係を解説 

          
          源氏物語絵巻より


登場人物の相関図

ただ、もちろん「須磨」に登場する人物の
すべてが「桐壺」「若紫」に出てきていた
わけでもありませんから、かなりややこしい
人物関係を理解するにはこの2帖を読む
だけでは不十分なんですね。

そこで、『源氏物語』』前半(第40帖まで)に
出てくる主要人物のすべての関係性を一覧
できるような相関図を作成しましたので、
困った時はこちらをご覧ください。

基本的に各人物をつなぐ横線は親子関係、
縦ないし斜めの線は結婚または恋愛的な
関係を示します。


さて、これで光源氏のモテモテぶり(😻)
だけは一目瞭然…
というか、ここに図示された女性関係は
主なものだけなのでして;^^💦
すべては挙げきれないのですね!
(たぶん本人も覚えていない)

ただ何もしないのにモテていたという
わけでは決してないのですから、
現代の一般的倫理観からすれば
ケシカラン!
ということにもなりますね。

早い話、上記「簡単なあらすじ」冒頭の
「都にいづらくなった」という事情も、
朧月夜(右大臣の六女で弘徽殿女御
[こきでんのにょうご、朱雀帝の母]の妹)
に手をつけてしまったことが原因なの
ですから。
👉でも、やはり線で結ばれただけでは
どう関わってどうなったったのか、
話の流れがわからない。

もっと詳しいストーリー紹介が
必要だとお思いの場合はぜひ
こちらをご参照ください。

源氏物語のあらすじを簡単に【&詳しく】世界最古の長編恋愛ロマン!

        
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また人物相関図についても、物語の
後半ないし続編部分、光源氏死後の
「宇治十帖」までカバーするものが
必要でしたら、こちらをご覧ください。

源氏物語の相関図をわかりやすく!若紫も宇治十帖も登場人物を明快に
     
    
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さてここまでで、「須磨」の概要と
それが『源氏物語』全体に対して占める
位置について、大まかなところは
ご理解いただけたましたよね?

ん? これじゃあ簡単すぎて
やっぱりよくわからない?

はい、それはそうでしょうね;^^💦

というわけで、「やや詳しいあらすじ」
の方をご覧いただくことになります。

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やや詳しいあらすじ

原文は改行などないのですが、角川
ソフィア文庫(👇)の現代語訳では
40段落に分けられています。

   
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この18段を内容の流れから、上・中・下
の3部に分割して、それぞれの
「あらすじ」を辿って参ります。

【上】1~13段

都での居心地が悪くなった源氏は
須磨へ移ることを決め、ついて
行きたいと言う紫の上も、土地に
合わず気苦労だろうからと諭して
別れを告げる。

3月20日過ぎに7,8人をお供に
出発したが、その2,3日間には、
左大臣家を訪れ、悲しむ左大臣と
無邪気に遊ぶ幼い夕霧に涙し、今や
宰相となった頭の中将やこの家の
中納言の君という女房とも睦まじく
別れ語りをしていた。

    


しきりに手紙をくれる花散里の
ところへも、おっくうながら挨拶に
行って歌を詠みかわし、朧月夜とは
会うことも危険なのでかろうじて
手紙のやり取りで、惜別した。

出発前夜には桐壺院のお墓参りにと
北山へ向かい、今は「入道の宮」と
なっている藤壺中宮と涙で語り合った。

当日はまだ明きらぬうち、紫の上と
歌を詠みかわして別れ、舟に乗る。

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【中】14~29段

源氏一行は、その日の午後には
須磨山中の侘び住まいに着く。

従者の良清が、参集した者たちに
指示して住みよく整えてくれる。

ようやく落ち着い梅雨のころには
紫の上や入道の宮、朧月夜のことが
しきりに思われ、手紙を書くと、
それぞれから歌を読み込んだ、
心のこもった返事が来る。

  
  現在の須磨の浦


伊勢の斎宮にいる六条御息所(ろくじょう
のみやすどころ)へも使いをやったので、
やはり歌を詠んだ手紙が来る。

花散里の手紙にあった歌に困窮ぶりを
読み取って財政の援助を手配。


都の朧月夜は世間の物笑いになった
形だが、朱雀帝の寵愛は変わらず、
いまだに源氏を想う心の内を見透しも
それを咎めず、共に源氏の不在を嘆く。

秋には物寂しさも増し、源氏の琴や
歌が家臣らを泣かせてしまう。
👉ここがよく知られる「須磨の秋」の
段で、その現代語訳を含めた詳細は
次章でお読みいただけます。


それに気づいた源氏は冗談を言うなど
して明るく振る舞い、絵も描き始め、
見事な屏風絵を仕上げる。

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【下】30~41段

都では源氏を慕う声が広く聞かれる。

これを忌々しく思った弘徽殿(こきでん)
大后が「あの馬を鹿と言った人と同じ
間違った追従だ」だと公言し、みな
煩わしく思って源氏の噂も文通も
控えるようになる。

留守を守る紫の上は、実父の兵部卿宮
(ひょうぶきょうのみや)を含む右大臣
一派から冷遇され、心安らかではない
ものの、源氏からの手紙に励まされ、
気丈でいたので、暇を乞う女房もない。


冬、知己の明石入道(あかしのにゅうどう)
から便りがあり、自分の娘を源氏に
嫁がせたいとの意向を伝える。

そんな折、都から今は「宰相」となって
いる親友の頭の中将(とうのちゅうじょう)
が、右大臣一派の非難は承知で源氏を
訪問し、二人は大いに懐かしんで涙する。


三月初め、心配の多い方は禊(みそぎ)を
との助言を受けた源氏は陰陽師を呼んで
波打ち際でお祓いをさせる。

      


と、にわかに風が吹き、空も真っ暗に
なって、またとない大嵐となって、
「世の終わり」かと思えるも、源氏が
ゆったりと経を誦しているうちに収まる。

明け方になって源氏は「宮からお召しが
あるのになぜ来ないのか?」と誰かが
自分を探している夢を見る。

「美しい者の好きな海中の龍王が自分を
見染めた」ものと思い、気味悪く、
この住居も耐え難く感じる。

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「須磨の秋」の段を現代語訳で

さあ、これでもうよくお分かりですよね?

「須磨」の内容とその展開。

この帖、大長編小説の一部としてやはり
それまでの展開と今後の流れとのつなぎ
という意味合いが大きく、一つ短編を
読むような面白味求めるのはを
ないものねだりになるでしょうね。


ただ、全40段のうちのいくつかには、
さすがに心にぐっと迫るような言葉が
きらめいていたのではないでしょうか。

ここでは、それらのうち、高校国語の
教科書でも最もよく採り上げられて
いて、いちばん気になる第24段
「須磨の秋」の現代語訳をまず
掲げておきましょう。

須磨では、心の嘆きを深める秋風の
頃となり、海は少し遠いとはいえ、
行平の中納言が「関吹きこゆる…」と
詠んだという浦波が、夜になると
歌のとおりに耳のすぐそばに聞こえ、
このような所の秋こそは、またとない
あわれ、寂しさである。
👉「行平の中納言」は平安前期の
公卿、在原行平で、業平の異母兄。

須磨蟄居の時期に詠んだといわれる
この歌は

 旅人はたもと涼しくなりにけり
 関吹き越ゆる須磨の浦風
       (続古今集 羇旅)


源氏の周囲に全く人は少なく、
みな寝静まる中に、ひとり目ざめ、
枕を縦にして四方の嵐をお聞きに
なっていると、波がすぐそこに
打ち寄せてくるように思われ、
涙が落ちるとも思わないうちに
枕が浮くほど(涙の海)に
なったのだった。

  


琴を少し掻き鳴らされたが、
自分ながら、もの寂しく聞こえるので、
弾きさしなさったまま、

 恋い侘びてなく泣き声にも似ている
 浦波の音は、思い忍ぶ方から風が
 吹くせいでそう聞こえるのかしら

と歌うと、人々も目をさまして、
素晴らしいと感じ、こらえきれず
なんとなく起き出して、各自が
ひっそりと鼻をかんでいる。

どう感じます?

なんだか(男のくせに)やたらとよく泣くし、
縦にした枕(昔の枕は固い)があっという
間に涙びたしになって「浮く」ほど
だなんて、いくらなんでも…

ひょっとして笑いを狙ったユーモアの場面?

いやいやそんなことはないはず;^^💦
   
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そういう見方はやはり現代の価値観、男女
(ジェンダー)観にどっぷりとつかった人の
ものなのでして、この時代は、男でもよく
泣く人──それも確たる理由もないのに、
なぜか、そこはかとなく涙するような人──
の方が好ましいように見られていたのです。

源氏はまさにそういう男として描かれて
いますから、これに類まれな美貌が加わる
とあれば、女性にモテてしまうことは
避けがたい運命であったようも
思われます。

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まとめ

さて、これだけの情報があれば、
もう無敵ですよね。

こと「若紫」に関する限り、感想文だろうが
レポートだろうが、何を書けと言われても。
👉やはり全編のスト-リーを押さえておく
必要があると思われる場合は上記の別記事

源氏物語のあらすじを簡単に【&詳しく】世界最古の長編恋愛ロマン!

      
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のほか、マンガ『あさきゆめみし』を含め
数多くある現代語訳を覗いてみましょう。

現代語訳は『痴人の愛』の谷崎潤一郎を
筆頭に、与謝野晶子、円地文子、田辺聖子、
瀬戸内寂聴、林望、橋本治などのビッグ・
ネームによる、それぞれに個性的な試みが
勢ぞろいしていますし、参考書や研究書
など、『源氏』関連の本はワンサカ
あります。

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源氏物語』関連の本:ラインナップ


ん? 書けそうなテーマは浮かんで
きたけど、具体的にどう進めていいか
わからない( ̄ヘ ̄)?

そういう人は当ブログの「感想文の
書き方《虎の巻》」を開陳している
記事のどれかを見てくださいね。

👉当ブログでは、日本と世界の
種々の文学作品について、
「あらすじ」や「感想文」関連の
お助け記事を量産しています。

参考になるものもあると思いますので、
どうぞこちらからお探しください。

「あらすじ」記事一覧

≪感想文の書き方≫具体例一覧

ともかく頑張ってやりぬきましょー~~(^O^)/

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