サクラさん
ミュージカル映画は
たいてい見ている私
ですが、『ラ・ラ・
ランド』の新しさには
圧倒されました(叫び)

ハンサム 教授
ほほ~。どういう
新しさ?


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サクラさん
音楽やダンスもナウで
素敵ですが、それより
スタイリッシュで
スピーディなストー
リー展開かな。

特にあのラストには
ガ~ンと頭を打たれた
ようで、しばらく立ち
上がれませんでした。

ハンサム 教授
何も知らない夫と二人で
偶然、聴くことになった
ジャズ・ピアノ。

これを演奏するのが5年
前に別れたモト彼…

サクラさん
あの時別れけなれば
「こうでもありえた」
という仮想の5年間が
彼女の脳裏を走馬灯の
ように流れます(😻)

ハンサム 教授
ただこのラストが嫌い
だという意見も結構
あるんですよね;^^💦

サクラさん
それもわかります。

だからこそ衝撃的だった
ともいえるんですが、
そのあたり、海外での
評価はどうなってるん
でしょうか。


さて、本日の素材は2017年アカデミー賞で
なんと史上最多に並ぶ14ノミネートを受け、
そのうち監督賞(デミアン・チャゼル)、
主演女優賞(エマ・ストーン)、撮影賞、
作曲賞、歌曲賞、美術賞の6部門でオスカー
をかっさらった傑作ミュージカル映画
『ラ・ラ・ランド』(La La Land
2016, 👇)。
   

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その評価をめぐっての
リサーチと考察です((((((ノ゚🐽゚)ノ

日本と海外(英語圏)の一般の人々の
評価の状況を探っていくことを通して、
読者のみなさん各自の『ラ・ラ・ランド』
評価、またはこれから観る・観ないの
判断材料を提供できたらと思っています。

まだご覧になっていな方の読者さんの
ために、まず予告編動画をご覧に
入れましょう。

もう結構という人は飛ばしてください。👇    

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というわけで、本日の内容は
ザッと以下のとおり。


アカデミー監督賞は
ゲットも作品賞は逃す

“ラ・ラ・ランド”の”ラ”(La)は”L.A.”
で、”ラ・ラ・ランド”とは要するに
ロサンジェルス。

“ラ・ラ・ラ”と口ずさみたくなるほど
楽しい(と思われている)この大都会を
舞台に展開する、甘くもほろ苦い恋愛
ミュージカルがこの『ラ・ラ・ランド』。

そのほろ苦さの要因に、二人の追求する
夢や野心が別々の道を取って互いに
譲れず、距離的にも離れて…
というポイントがあり、そのあたりが
現代的でもあります。


公開されるや喝采を博し、ゴールデン
グローブ賞ではノミネートされた7部門
すべてで受賞、英国アカデミー賞では
6部門を受賞、そして2018年日本アカデミー
賞外国作品賞では『ダンケルク』『美女と
野獣』など並みいる秀作を抑えて、堂々の
優秀外国作品賞」に輝きました。

      

ん? 肝心のアカデミー賞(オスカー)は?

これが監督賞は転がり込みながら、
垂涎の作品賞はスルリとその手をすり
抜けたのですが、そのオスカーは、出演者が
全員黒人でグッとシリアスな社会派の問題作
『ムーンライト』(バリー・ジェンキンス
監督)のもとへ。

ちなみにこの『ムーンライト』、日本
アカデミー賞では毎回5作が挙げられる
「優秀作品賞」にも顔を出していません。


本家のアカデミー賞と日本のそれ(もちろん
“あやかって”作ったもの)との間での
傾向の差が図らずも出た次第ですが、
これは文化的・社会的な背景の差も絡む
問題ゆえ、うかつには論じられません。

ただ、『ラ・ラ・ランド』が日本でも
大きな好評をもって迎えられているのは
確かなことで、その人気はある意味、
母国アメリカの上を行っているように
見えなくもないのですね。

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評価の分かれるラスト

ネット上のレビューなどで日本での人気の
ポイントを探ると、第一はやはり音楽、歌、
ダンス…そしてそれらをこなす主演俳優
(エマ・ストーン、ライアン・ゴスリング)
への高い評価ですね。
(ゴスリングはオスカーこそ逃したものの、
ゴールデングローブ賞主演男優賞を受賞)

が、もちろん素敵なのは音楽やキャスト
ばかりでなく、脚本がまたたいへん
洗練されたもので、スピーディで面白く、
また観客を迷わせ、考えさせる部分も
多々あります。

このやや考えさせられてしまう部分が
一方で評価を押し上げるとともに、
また他方では逆に人気を落とす要因に
なっているかもしれません。

つまり「難しい」「つまらない」などの
不評、あるいは「嫌い」、「あの女、
許せん」みたいな反発ですね。

    

特に別れた二人が5年後に再会する
ラストシーンで、好悪を分ける
この爆弾がガツーンと来ます。

夢かなってスター女優になったミア
(ストーン)が偶然、夫連れで入った店は、
昔からの希望通りにセブ(ゴスリング)が
開いていた店、”SEB’S”で、まさにセブが
ピアノ演奏を始めるところ…

オッと未見の方もあり、また観ていても
記憶の薄れた人もあるでしょうから、
評価の分かれる問題のラスト約9分だけを
動画で(もう一度)ご鑑賞ください。 👇



さて、まずは日本のネット上のレビュー
から、このラストシーンを問題にして
いる批評を覗いてみましょう。


「2人がそれぞれに夢を叶えた5年後は、
それぞれに幸せを感じているはず」と
いうのが”tc-memo”さんの見方です。

でも恋愛に関して「女は上書き保存、
男は名前をつけて保存」という新時代の
名言にひっかけて言えば、セブは
「新規作成すらしてないだろー」し、
ミアにしたって…

その幸せとはまた別の幸せ、
シュレディンガーの5年後の冬も
あったかもしれない
(それがSEB’Sで演奏を聞きながら
ミアが観た夢の世界かもしれない)。

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(引用元:tc-memo)

注釈しますと、「シュレディンガーの
5年後」というのは、有名な「シュレディン
ガーの猫」という思考実験を踏まえたもの
と思われ、この猫は「生きている状態と
死んでいる状態が1:1で重なり合った
不思議な猫(🙀)と想定されています。

   
   (画像とも出典は👉 Wikipedia


ややこしい議論はさておいて、評者の言わん
とするところを忖度すれば、5年前の
“あの時”Aの道を選んだ結果である今の
現実と、Bの道を採っていた場合(非現実)
とが現在(5年後)の心の中で、いわば
“1:1に重なり合った状態”…
といったところなのかな。

こういう心の中での重なり合いって、
年齢と経験を重ねるにつれて、増えてきた
という人も多いのでは?;^^💦

この心理の表現が映画で試みられることも
現代では珍しくないのですが、『ラ・ラ・
ランド』はラストの9分を費やしてこれを
徹底的にミュージカルしてくれたところに
新しさがあるといえるでしょう。
👉過去の経験について「こうでも
ありえた…」という重なり合い
小刻みに出して観客を幻惑する最近の
例としては、2019年のアカデミー主演
男優賞受賞作(ホアキン・フェニックス)
『ジョーカー』(トッド・フィリップス
監督)があります。

こちらで詳しく情報提供しています
ので、ぜひご参照ください。

ジョーカー(映画)のあらすじ⦅ネタバレなし⦆&⦅あり⦆で詳しく紹介

         


それはともかく、『ラ・ラ・ランド』の
このラストが嫌いだという感想に多いのは
ミアの方だけ仕事も愛(家族)も完璧に夢を
かなえていながら、さらにその上、セブとの
「こうでもありえた…」世界まで思い描く
なんて虫がよすぎる(😼)…
みたいな反発のようです。

 
  ミアとセブに息子が…:エンディング内のワン・ショット


ただ”tc-memo”さんはそれに待った✋を
かけ、「そもそも家族がいないと不幸
なのかって話にもなりますし(重たい……)」、
「自分の夢を叶えること=誰かと一緒に
夢を叶えていくことではないのです」と
弁護論を述べています。

潔いこの議論にはまったく同感で、
このラストが『ラ・ラ・ランド』評価を
下げる要因になるとは、私も思いません。

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さてこう見てくると、『ラ・ラ・ランド』
評価の分かれ目として、このラストシーン
への好悪が日本では大きな比重を占める
ようなのですが、このあたり、諸外国でも
事情は同じなのでしょうか。

そこで、以下に海外での評価を探るに
あたっては、特にそのあたりにフォーカス
していこうと考える次第です。

海外での評価を知るには?

一般の人々の評価を知るのに手っ取り早い
のがIMDb(Internet Movie Database:
インターネット・ムービー・データベース)。

映画・テレビ番組・俳優・芸能人・ビデオ
ゲーム関連の情報を配信する英語圏で最も
有力なオンラインデータベースです。

このサイトで集計した『ラ・ラ・ランド』
評価(会員による10段階評価の集計)の
平均は☆8.0個。

評点の内訳をみると、☆10個をつけた
レビューが528(全体の29.9%)で最多。

☆9個以下で数値はなだらかに減少し、
☆4個が最少の57(3.2%)。

☆1個は212(12.0%)となっており、
☆10個(29.9%)対☆1個(12.0%)の
比はほぼ「5:2」となります。

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ほかの映画、たとえば上記のオスカー作品
『ジョーカー』でこれをみると56.5%対
5.3%で、「21:2」とスゴい比率ですが、
クリストファー・ノーラン監督の人気作
『インセプション』(2010)はどうかと
いえば、これが43.6%:6.3%で「7:1」。

同じノーランの『ダンケルク』(2017)に
なると18.9%:13.4%で「7:5」という
次第で、『ラ・ラ・ランド』の場合は、
『ダンケルク』ほどではないにせよ、
☆1個で失望を表明した人も少なくない
部類の作品といえます。
(👉 IMDb 2020.06.29閲覧)
👉『インセプション』や『ダンケルク』を
めぐっては、こちらをご参照ください。

インセプション(映画)のあらすじを簡単に【 &詳しくネタバレ解説】

              <


ダンケルク(映画)の評価は?海外でも「つまらない」の声がもっぱら?

      


ラストは問題にしない?
:IMDb☆1個のレビュー

さて、それらのレビューで褒めたり貶(けな)
したりしているポイントをすべて拾い挙げて
いくというのは手に負えない仕事ですので、
ここではとりあえず、例の「ラストの9分」
に言及しているものに絞らせてもらいます。

この観点から☆10個の絶賛レビューと
☆1個の悪評レビューのすべてにザ~ッと
目を通してみたのですが、☆1個の方で
これに言及したものはゼロでした。

       
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彼らの不満はそういったストーリー構成の
問題より、主として主演の二人の歌唱や
ダンスが完璧でないこと(もともと歌手や
ダンサーが本業ではないので、目の肥えた
人が見ればそうなのでしょう)、または
全体的なストーリー展開に納得できない
ことなどに向けられているようです。

少なくとも、あのラストが良くない、
嫌いだという理由で☆1個をつけた
レビューは見当たらないのです。

   

☆10個の方でも実は「ラスト」に言及した
ものは意外に少なく、全528本中10本弱に
とどまることがわかりました。
(見落としが全くないとの保証はいたし
かねますが;^^💦)

この意外な少なさから、あのエンディングを
気にするのは日本的な傾向なのか❔
…という憶測も出て来そうですが、そこは
なんとも確かなことは言えません。

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「打ちのめす」エンディング
:IMDb☆10個のレビューから

ともかくその10本弱のレビューでは、この
ラストに強い印象を受けたこと、何日も
考えさせられたことなどが述べられている
のですが、それらのうちから興味深い文章を
2つだけ拾って訳出しておきます。

まずは「この映画の全シーンがほとんど
あらゆるレベルにおいて完璧」で、その
多くは主演2俳優の「最高のパフォー
マンス」によるとするjosefjson3さん。

音楽も演技も素晴らしいが、
映画のメッセージとエンディングは
はるかに最上のものだ。

私がこれまでに見た映画で
最良のエンディングであり、
これ以上に円熟しかつ独創的な
エンディングはありえない。

         

“シュレディンガーの猫”的ともいうべき
あのラストにベタ惚れしてしまった
ことのよくわかる文章です。

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もう一人のsrod-6810016さんは、あの
エンディングを「いまいましい(effing)」と
しつつ、そこに観客のほしいものをわざと
与えないチャゼル監督の芸術的手法を見て、
こう論じています。

彼は現実のエンディングのただ中に
代替の(alternate)エンディング
──そうなったかもしれない事態、
私たちみながそうなってほしいと
あんなに強く願った事態の味わい
(taste)──を与え
、その後で私たちを
現実に引き戻すのだ。

これは私を打ちのめした。
絶対的に打ちのめしたが、私は
このエンディングがとても好きだ。
〔中略〕
時に私たちは完璧な人、まさに
自分に必要と思える存在に出会う。

そしてそういう人はまさに
その通りの人なのだ。

だが、この映画が示すように、時に
そういう人を一時的な存在とする
必要が生じることがあり、また
それゆえにこそ自分が恒久的に
必要とする存在を見つけることも
できるのだ。


う~む。なかなか深い鑑賞を
されていますよね。

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まとめ&サイ象の評価

さて、いかがでしょう。

数々の賞に輝いた『ラ・ラ・ランド』
ですから、一般の評価も上々である
ことは予想された通りですが、なかには
色々と難癖をつける批判・悪評もあり、
それは海外も日本とそう変わりません。

ただ、どうも微妙に異なるように見える
のが、「ラストの9分」をどう評価
するかで、これを積極的に嫌う意見は
日本にやや根強く、海外(英語圏)では
むしろ希薄…
のように見受けられました。

もちろんこれは、だから日本人はどうのと
軽々に言えるような問題ではないのですが、
ミアの空想を「虫がいい」と嫌う心理は、
いじめやゴシップがやめられないという
メンタリティ(これももちろん人類共通
ですが)につながるものとも考えられます。
👉いじめやゴシップの問題に関心が
おありなら、こちらもご覧ください。

いじめは楽しい…の心理を解析!中野信子流の脳科学はこう教える

ゴシップ好きの理由はずばりイジメ?潜在するねたみ・平等主義の心理

      


ところで、お前自身の『ラ・ラ・ランド』
評価はどうなのか❔ とお尋ねですか。

そうですねえ…。
私の採点は☆9個かな。

いえ、エンディングは本当に
素晴らしいと思うんですよ。

マイナス1点は、二人が結局は分かれて
しまう、その経緯に納得のいかない
部分が(私には)残ってしまったこと。

つまりミアはついに採用されてパリへ行く
わけですが、それは当初から「リハ3か月、
撮影4か月」と告げられいたのですから、
7か月後に戻ってきて二人で生活していく
ことは十分可能のはず。

その後のことは「様子を見よう」という
セブの提案をミアも受け入れ、「ずっと
愛してる」と言い合ったのに、その
「様子を見る」過程はまったく描かれ
なかったのですね。

ラスト9分の走馬灯に連なる名場面も、
背景にある二人の心理に靄(もや)が
かかったままなのでクリアに理解
しきれない…という不満です。
(そこが謎だからいいんだ、という
見方もあるでしょうが;^^💦)
👉『ラ・ラ・ランド』の新しさをよく
認識するには、従来のミュージカル
映画を知っている必要があります。

以下のような名作もこの機会に
見直されてはいかがでしょうか。

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オペラ座の怪人のあらすじ 原作とミュージカルの違いは?

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さて、これだけの情報があれば
もうバッチリですよね。

誰かさんにちょいと知ったかぶりを
してやろうかという場合も、
あるいは感想文やレポートを書こうか
という場合も…。


ん? 書けそうなことは浮かんで
きたけど、具体的にどう進めていいか
わからない( ̄ヘ ̄)?

そういう人は、ぜひこちらを
ご覧くださいね。
👉当ブログでは、日本と世界の
文学や映画の作品について
「あらすじ」や「感想文」関連の
お助け記事を量産しています。

参考になるものもあると思いますので、
こちらのリストからお探しください。

「あらすじ」記事一覧

≪感想文の書き方≫具体例一覧


ともかく頑張ってやりぬきましょー~~(^O^)/

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