いじめは楽しい…の心理を解析!中野信子流の脳科学はこう教える
サクラさん
学校も文科省も色々と
手を打ってきたのに、
いじめはどうしてなく
ならないんでしょう。
手を打ってきたのに、
いじめはどうしてなく
ならないんでしょう。
ハンサム 教授
いじめる側からすれば
それは楽しいので、
やめられないんですよ。
それは楽しいので、
やめられないんですよ。
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サクラさん
ゲゲゲ(🙀)苦しむ人を
もっと苦しめて楽しい…
それひょっとして”S”?
もっと苦しめて楽しい…
それひょっとして”S”?
ハンサム 教授
SはSでも”正義”の
S…つまりいじめる人の
中ではそれが”制裁”の
行為として正当化
されているから。
![](data:image/gif;base64,R0lGODlhAQABAIAAAAAAAP///yH5BAEAAAAALAAAAAABAAEAAAIBRAA7)
![](https://rhinoos.xyz/wp-content/uploads/2014/09/Cat-Dominatrix-e1483341816307-150x150.jpg)
そういう”制裁”が発動
してしまうのはヒトが
サルから進化する前
からの”本能的”な部分
なのかもしれない。
S…つまりいじめる人の
中ではそれが”制裁”の
行為として正当化
されているから。
![](https://rhinoos.xyz/wp-content/uploads/2014/09/Cat-Dominatrix-e1483341816307-150x150.jpg)
そういう”制裁”が発動
してしまうのはヒトが
サルから進化する前
からの”本能的”な部分
なのかもしれない。
サクラさん
そういえばサルも、
それに鳥なんかも”制裁”
的ないじめをやってるん
じゃないですか?(😿)
それに鳥なんかも”制裁”
的ないじめをやってるん
じゃないですか?(😿)
ハンサム 教授
ええ。この意味では
人間も彼らと変わらない
出来の悪い動物だと
まず認める。
そこから出発していじめ
を考え直そうというのが
中野信子さんの話題の本、
『ヒトは「いじめ」を
やめられない』だね。
人間も彼らと変わらない
出来の悪い動物だと
まず認める。
そこから出発していじめ
を考え直そうというのが
中野信子さんの話題の本、
『ヒトは「いじめ」を
やめられない』だね。
サクラさん
あ~、それはどうしても
読まなくっちゃ(😻)
読まなくっちゃ(😻)
というわけで”感想文の書き方”シリーズ
第224回の今回は趣向を変えて、
美人脳科学者として今や芸能人並みの
有名人、中野信子さんの本で行ってみます。
その本とは2017年の超問題作ベストセラー
『ヒトは「いじめ」をやめられない』!
この本の目新しい主張のポイントをまとめて
感想文や作文・小論文のためのヒントを
提供しながら、「いじめ」という現代の
この深刻な問題をともに考え直し
ていけたらと思っています。
本の要約を中心に話を進めますので、
内容はほぼ中野さんの指摘や主張の
通りで、「 」内は同書からの引用。
ただ時々挿入する👉はワタクシ、
サイ象からの差し出口、というか
補足や参考意見です;^^💦
👿 もくじ
- いじめるって「快感」!?
- “幸福ホルモン”と裏切り者
検出モジュール
世界一空気を読む国 - 他人の不幸は蜜の味 男の制裁は過激化し、
- いじめを回避するには 類似性と獲得可能性
女のは巧妙化する
を下げる
まとめ
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1.いじめるって「快感」!?
学校でよく起こっている、複数で1個人を攻撃する形の「いじめ」は一種の「社会的
排除行為」ですが、これがなくならないのは、
その行為にある種の「快感」が伴うから。
それが伴うのは、やや古い言い方をすれば
ヒトとしての「本能」であり、現在のより
科学的な表現でいえば「快感が伴うように
遺伝子に書き込まれている」ということ。
なぜ書き込まれたかといえば、その方が
「ヒトの種としての存続を有利に」
するからです。
![](https://rhinoos.xyz/wp-content/uploads/2015/02/046716-e1423613388215.jpg)
つまり身体的には脆弱な動物であるヒトが
地球を支配する最強の種となりえた最大の
要因は、「社会的集団」の構成・発達に
成功してきたことですよね。
この「社会的集団」にとって「最も脅威と
なるもの」は何でしょうか。
それは外敵よりむしろ「内部から集団
そのものを破壊」する「フリーライダー」。
すなわち「協力行動をとらない/邪魔をする人」
「ズルをする人」等々の存在なんですね。
「向社会性」(「反社会性」の逆)の強い
種としのヒトには、こういう「反社会」的
存在を目ざとく見抜く機能がきわめて
高度に発達しています。
この機能が「裏切り者検出モジュール」で、
その発動が「サンクション=制裁行動」
なんですね。
![](https://rhinoos.xyz/wp-content/uploads/2017/11/569634-282x300.jpg)
で、これが発動してしまうと”正義の”
快感を伴うということもあって
もうやめられない。
理性に訴えればその相手が「裏切り者」でも
「反社会」的でもないと理解できた場合も
なお、発動してしまった暴力や攻撃を
抑えきれない…ということにもなります。
👉そもそもこの「快感」というものが
どういう場合に起こるかを考えてみますと、
一つは食欲・睡眠欲の満足など個体
としての「存続を有利に」する場合。
もう一つが性欲の満足の場合のように
「種としての存続を有利に」する場合。
「いじめ」によって快感が起こるのは、
それもまた「種としての存続を有利に」
するものだからという話ですよね。
「種としての存続を有利に」することは
遺伝子が絶対に外さない志向ですから、
ヒトはそのように遺伝的に決定されている
わけで、この「快感」は根絶不可能だ…と。
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2.”幸福ホルモン”と
裏切り者検出モジュール
ヒトが感じる快感や幸福感は、脳科学的にみれば一般に”幸福ホルモン”と総称される
オキシトシン、セロトニン、ドーパミン
などのホルモン(脳内物質)の作用だと
いうことになります。
いじめの快感が理性の働きをはるかに
しのいでしまうのは、「正義の制裁」と
いう意識に乗って”脳内麻薬”ともいわれる
ドーパミンが、性行為の場合のような
強度でガンガン放出されてしまうから。
![脳human_brain_in_action](https://rhinoos.xyz/wp-content/uploads/2015/09/4745a5b31fbcf4493b95db2e6fc8f82e-216x300.jpg)
で、この「制裁」が起こりやすいのは
もともと”愛情ホルモン”オキシトシンの
働きで親密感や信頼感を濃くしていた
仲間の内部においてです。
この意味では「仲が良いほどいじめが
起きやすい」といえます。
「オキシトシンがいじめを助長する」
という側面もあるわけですね。
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👿 世界一”空気を読む”国
もうひとつ重要なのが”安心ホルモン”セロトニン。
「セロトニントランスポーター」という
セロトニンをリサイクルするタンパク質が
神経細胞の中にあるのですが、これについて
興味深い研究結果が報告されています。
このタンパク質の量は遺伝的に決まっていて、
これを多く作ろうとする「L型遺伝子」と
少なく作ろうとする「S型遺伝子」とが
あるとのこと。
両者の比率について世界29か国で調査した
結果、「S型」が80%を超えたのは
ただ1か国のみ。
なんと、それが日本だったのですね。
![](https://rhinoos.xyz/wp-content/uploads/2017/12/ijime-300x247.jpg)
これが何を意味するかといえば、日本人は
先々のリスクを予想して回避するタイプや
集団に合わせて行動するいわゆる「空気を
読む人」の比率が高いということ。
言い換えると裏切り者検出モジュールの強度
すなわち「この人は将来的な不安の種になる
かもしれない」ということを検出する能力
が高い(29か国中1位)ということでも
あります。
「空気を読む」国ではいじめも強烈に
なりやすいということの脳科学的裏付け
ともいえそうですね。
👉「裏切り者検出モジュール」で摘発される
反社会的異分子のうちには、先天的に
脳の形状も違っていて制裁もまったく
効き目のない人たちもいます。
サイコパス」と呼ばれるこれらの人々に
ついては、もう一つのベストセラーを
紹介したこちらの記事をご参照ください。
・サイコパス(中野信子著) のあらすじ 負け組でもモテる異分子?
![](https://rhinoos.xyz/wp-content/uploads/2018/01/clintons.jpg)
またセロトニン、ドーパミンなどの
“幸福ホルモン”については
こちらで。
・カレーでセロトニンを増やして幸せに🍛スパイスの効果がすごい!
・ドーパミンを増やすにはチロシン!そして小刻みな目標設定!
3.他人の不幸は蜜の味
「いじめ」の根っこに「妬み」の感情があるというのは、多くの人が
感じていることでしょう。
自分でもいやだなあ、
この下劣な感情から解脱したい…
どうすれば誰も妬まずに生きられる
ようになるんだろう…
などと思い悩む人もいるでしょうが、
そうは問屋がおろしません。
「妬み感情は人間にもともと備わって
いる」ものだから。
妬みの対象に不幸なことがあると脳内の
「線条体」(快感を司る)の活動が活発化
する(つまり喜んでしまう)ことが
科学的に確かめられています。
これがいわゆる「シャーデンフロイデ」…
「他人の不幸は蜜の味」というやつですね。
![](https://rhinoos.xyz/wp-content/uploads/2017/12/Schadenfreude-300x200.jpeg)
ただ「妬み」の対象も非常に流動的で、
「妬む/妬まれる」の立場が逆転する
ことも往々にしてあります。
いじめっ子の首領だった子が突然
いじめられる側に回るケースもよく
ありますが、これもその地位を
妬まれていたことが要因でしょう。
👉噂を立てること(ゴシップ)も「いじめ」の
手段になりやすいですよね。
これもやはり「人間にもともと備わっている」
“妬み感情”から来ているのだと、なくなる
はずはない…
ということになるでそうね。
その心理についてはこちらもご参照ください。
・ゴシップ好きな人の心理📢ねたみ/いじめ/平等主義…は人間の本質?
![](https://rhinoos.xyz/wp-content/uploads/2017/05/58bf4fa4e60fe640e6c0ac4f41abdb45-226x300.jpg)
👿 男の制裁は過激化し、女のは巧妙化する
ところで「嫉妬」とか「妬み」とかは“女へん”がついていることからしても、
女性の専売特許のように思われてきた
フシがないでもありません。
でも実際は、「妬み感情」は
男の方が強いのです。
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なぜそういえるのか?
脳には「報酬系」という回路があって、
これが活動するとドーパミンが分泌され、
強い快感が呼び起こされます。
そして社会的に評価される場合の喜び―
「社会的報酬」―を求める欲求については
女より男の方が強いことが実証済みだから。
![](https://rhinoos.xyz/wp-content/uploads/2017/05/Gossip-300x188.jpg)
“男社会”と見られてきた旧来型の会社
などでは、こういう男たちによって派閥が
形成されやすく、そこでの制裁行動
(いじめ)も露骨に過激化していきます。
だから敵対集団から「リベンジ=復讐」を
受けることにもなりますが、それも受けて
立つことで派閥争いも表面化します。
これに対して女性は「セロトニンの量が
少なく、比較的不安になりやすい」ため、
将来的なリスクを予測して避けようと
するブレーキが働きます。
だから、いじめをやるにもリベンジを
受けにくい「巧妙な形をとる」ことに
なるわけですね。
女性のいじめが男性より巧妙で、
そのぶん陰湿にもなりやすいことには
思い当たる人が多いのではないでしょうか。
この男女差についてはすでにふれた
この記事👇でも理由や対策を
考えています。
・ゴシップ好きな人の心理📢ねたみ/いじめ/平等主義…は人間の本質?
![](https://rhinoos.xyz/wp-content/uploads/2017/12/659586-300x300.jpg)
4.いじめを回避するには
さて、そのようなわけで、いじめはヒトの動物としてのサガのようなものであって、
いくら「やめなさい」と教えてもなくなる
ようなものではありません。
自分を背中に乗せて川を渡してくれた
カエルに感謝しながら、けっきょく
彼を刺してしまうサソリと同じです。
👉この話に興味をお持ちでしたら、
こちらをご参照ください。
・サソリとカエルの話 その意味は?🐸自らの自然(ネイチャー)を知れ?
![](https://rhinoos.xyz/wp-content/uploads/2014/08/acbd63f3fffc657460f13df54d8f12b61-e1446691873633-300x300.jpg)
だから教えるべきなのは「いじめるな」
という精神論ではなく「いじめるとこんな
損をする」という予測に立って行動しましょう
…というリアルで実用的(プラグマティック)な
説明・提案だという話になります。
そんなわけですから、いじめ対策という
話になりますと、この本が力を発揮する
のはむしろ「いじめられないにはどう
したらいいか」という回避策の方に
なってきますね。
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👿 “類似性”と”獲得可能性”を下げる
いじめられるのはなんらかの「妬み」を受ける人で「妬み感情」もヒトのサガ
としてなくしようのないものだという
見方がこの本の前提でした。
この「妬み感情」が強まるのは「互いの
関係において『類似性』と『獲得可能性』
が高くなる時だ」と心理学は教えます。
![](https://rhinoos.xyz/wp-content/uploads/2019/06/clone-women-300x190.jpg)
つまり「自分と同じくらいの立場の人が、
自分より優れたものを手に入れて」いれば
悔しい気持ちは強くなりますね。
(類似性が高い場合)
また「相手が持っているものに対して、
自分もそれらが得られるのではないか
という可能性」(獲得可能性)が高ければ、
憧れや羨みの気持ちは「妬み」へと進化
しかねません。
だから妬みを買わないためには、この
意味での「類似性」と「獲得可能性」の
レベルを意図的に下げていくことが
有効になるはずです。
たとえば女性なら「服装などの外見や
言動などにおいて『若さ』や『女性
らしさ』を前面に出さないこと」で
「類似性」を下げる。
一方、「獲得可能性」を下げるには
「『あの人には敵わない』と思わせる
ことが最も効果的」。
![](https://rhinoos.xyz/wp-content/uploads/2014/12/grass-dog-spiaci-pes-trava-223931-e1511388545188-300x300.jpg)
要は、この人は「自分の敵にはならない
だろう」と思わせてしまえばいいので、
自分の弱みをあえて見せてしまう
「アンダードッグ効果」も有効です。
たとえば「厚化粧」のことで悪口を言われた
小池百合子東京都知事は「自分の顔には
実は痣があって」と弁明することで
むしろ好感度を上げましたが、これなど
見事な「アンダードッグ効果」だと。
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まとめ
さあ、もうお分かりいただけましたね、なぜ「ヒトは『いじめ』をやめられないか」。
そして、いじめはなくならない以上、
どうそれに対応し、回避していけばいいか。
中野さんの本ではまだまだ多くの情報が
提供されていて、ここで紹介できたのは
その一部にすぎないわけですが、しいて
まとめると、こんなところかな。
- いじめはヒトのサガでなくならない。
- 「裏切り者検出モジュール」高感度の
“空気を読む”国、日本ではなおさらだ。 - 妬み感情もヒトのサガで、制裁行動は
男では過激化し、女では巧妙化する。 - 妬みを買わないには”類似性”と
“獲得可能性”を下げることだ。
![](https://rhinoos.xyz/wp-content/uploads/2016/08/ISG106114107_TP_V2-300x300.jpg)
言ってることがよくわからない?
その場合は上記の内容を、👉にも
注意しながらよく読み直してもらえたら
と思います。
それでもわからん…という場合はやはり
中野さんの本を入手していただくしか
ないのかな…と。
ともかくレッスン(教訓)の核心はコレ。
だから、いじめられないための方策を
各自でよく考えておきましょ~(Y😸Y)。
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こんなコメントが来ています