いじめは楽しい…の心理を解析!中野信子流の脳科学はこう教える
サクラさん
学校も文科省も色々と
手を打ってきたのに、
いじめはどうしてなく
ならないんでしょう。
手を打ってきたのに、
いじめはどうしてなく
ならないんでしょう。
ハンサム 教授
いじめる側からすれば
それは楽しいので、
やめられないんですよ。
それは楽しいので、
やめられないんですよ。
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サクラさん
ゲゲゲ(🙀)苦しむ人を
もっと苦しめて楽しい…
それひょっとして”S”?
もっと苦しめて楽しい…
それひょっとして”S”?
ハンサム 教授
SはSでも”正義”の
S…つまりいじめる人の
中ではそれが”制裁”の
行為として正当化
されているから。
そういう”制裁”が発動
してしまうのはヒトが
サルから進化する前
からの”本能的”な部分
なのかもしれない。
S…つまりいじめる人の
中ではそれが”制裁”の
行為として正当化
されているから。
そういう”制裁”が発動
してしまうのはヒトが
サルから進化する前
からの”本能的”な部分
なのかもしれない。
サクラさん
そういえばサルも、
それに鳥なんかも”制裁”
的ないじめをやってるん
じゃないですか?(😿)
それに鳥なんかも”制裁”
的ないじめをやってるん
じゃないですか?(😿)
ハンサム 教授
ええ。この意味では
人間も彼らと変わらない
出来の悪い動物だと
まず認める。
そこから出発していじめ
を考え直そうというのが
中野信子さんの話題の本、
『ヒトは「いじめ」を
やめられない』だね。
人間も彼らと変わらない
出来の悪い動物だと
まず認める。
そこから出発していじめ
を考え直そうというのが
中野信子さんの話題の本、
『ヒトは「いじめ」を
やめられない』だね。
サクラさん
あ~、それはどうしても
読まなくっちゃ(😻)
読まなくっちゃ(😻)
というわけで”感想文の書き方”シリーズ
第224回の今回は趣向を変えて、
美人脳科学者として今や芸能人並みの
有名人、中野信子さんの本で行ってみます。
その本とは2017年の超問題作ベストセラー
『ヒトは「いじめ」をやめられない』!
この本の目新しい主張のポイントをまとめて
感想文や作文・小論文のためのヒントを
提供しながら、「いじめ」という現代の
この深刻な問題をともに考え直し
ていけたらと思っています。
本の要約を中心に話を進めますので、
内容はほぼ中野さんの指摘や主張の
通りで、「 」内は同書からの引用。
ただ時々挿入する👉はワタクシ、
サイ象からの差し出口、というか
補足や参考意見です;^^💦
👿 もくじ
- いじめるって「快感」!?
- “幸福ホルモン”と裏切り者
検出モジュール
世界一空気を読む国 - 他人の不幸は蜜の味 男の制裁は過激化し、
- いじめを回避するには 類似性と獲得可能性
女のは巧妙化する
を下げる
まとめ
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1.いじめるって「快感」!?
学校でよく起こっている、複数で1個人を攻撃する形の「いじめ」は一種の「社会的
排除行為」ですが、これがなくならない
のは、その行為にある種の「快感」が
伴うから。
それが伴うのは、やや古い言い方をすれば
ヒトとしての「本能」であり、現在のより
科学的な表現でいえば「快感が伴うように
遺伝子に書き込まれている」ということ。
なぜ書き込まれたかといえば、その方が
「ヒトの種としての存続を有利に」
するからです。
つまり身体的には脆弱な動物であるヒトが
地球を支配する最強の種となりえた最大の
要因は、「社会的集団」の構成・発達に
成功してきたことですよね。
この「社会的集団」にとって「最も脅威と
なるもの」は何でしょうか。
それは外敵よりむしろ「内部から集団
そのものを破壊」する「フリーライダー」。
すなわち「協力行動をとらない/邪魔を
する人」「ズルをする人」等々の
存在なんですね。
「向社会性」(「反社会性」の逆)の強い
種としのヒトには、こういう「反社会」的
存在を目ざとく見抜く機能がきわめて
高度に発達しています。
この機能が「裏切り者検出モジュール」で、
その発動が「サンクション=制裁行動」
なんですね。
で、これが発動してしまうと”正義の”
快感を伴うということもあって
もうやめられない。
理性に訴えればその相手が「裏切り者」でも
「反社会」的でもないと理解できた場合も
なお、発動してしまった暴力や攻撃を
抑えきれない…ということにもなります。
👉そもそもこの「快感」というものが
どういう場合に起こるかを考えてみますと、
一つは食欲・睡眠欲の満足など個体
としての「存続を有利に」する場合。
もう一つが性欲の満足の場合のように
「種としての存続を有利に」する場合。
「いじめ」によって快感が起こるのは、
それもまた「種としての存続を有利に」
するものだからという話ですよね。
「種としての存続を有利に」することは
遺伝子が絶対に外さない志向ですから、
ヒトはそのように遺伝的に決定されている
わけで、この「快感」は根絶不可能だ…と。
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2.”幸福ホルモン”と
裏切り者検出モジュール
ヒトが感じる快感や幸福感は、脳科学的にみれば一般に”幸福ホルモン”と総称される
オキシトシン、セロトニン、ドーパミン
などのホルモン(脳内物質)の作用だと
いうことになります。
いじめの快感が理性の働きをはるかに
しのいでしまうのは、「正義の制裁」と
いう意識に乗って”脳内麻薬”ともいわれる
ドーパミンが、性行為の場合のような
強度でガンガン放出されてしまうから。
で、この「制裁」が起こりやすいのは
もともと”愛情ホルモン”オキシトシンの
働きで親密感や信頼感を濃くしていた
仲間の内部においてです。
この意味では「仲が良いほどいじめが
起きやすい」といえます。
「オキシトシンがいじめを助長する」
という側面もあるわけですね。
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👿 世界一”空気を読む”国
もうひとつ重要なのが”安心ホルモン”セロトニン。
「セロトニントランスポーター」という
セロトニンをリサイクルするタンパク質が
神経細胞の中にあるのですが、これについて
興味深い研究結果が報告されています。
このタンパク質の量は遺伝的に決まって
いて、これを多く作ろうとする
「L型遺伝子」と、少なく作ろうとする
「S型遺伝子」とがあるとのこと。
両者の比率について世界29か国で調査した
結果、「S型」が80%を超えたのは
ただ1か国のみ。
なんと、それが日本だったのですね。
これが何を意味するかといえば、日本人は
先々のリスクを予想して回避するタイプや
集団に合わせて行動するいわゆる「空気を
読む人」の比率が高いということ。
言い換えると裏切り者検出モジュールの強度
すなわち「この人は将来的な不安の種になる
かもしれない」ということを検出する能力
が高い(29か国中1位)ということでも
あります。
「空気を読む」国ではいじめも強烈に
なりやすいということの脳科学的裏付け
ともいえそうですね。
👉「裏切り者検出モジュール」で
摘発される反社会的異分子のうちには、
先天的に脳の形状も違っていて制裁も
まったく効き目のない人たちもいます。
サイコパス」と呼ばれるこれらの人々に
ついては、もう一つのベストセラーを
紹介したこちらの記事をご参照ください。
・サイコパス(中野信子著) のあらすじ 負け組でもモテる異分子?
またセロトニン、ドーパミンなどの
“幸福ホルモン”については
こちらで。
・カレーでセロトニンを増やして幸せに🍛スパイスの効果がすごい!
・ドーパミンを増やすにはチロシン!そして小刻みな目標設定!
3.他人の不幸は蜜の味
「いじめ」の根っこに「妬み」の感情があるというのは、多くの人が
感じていることでしょう。
自分でもいやだなあ、
この下劣な感情から解脱したい…
どうすれば誰も妬まずに生きられる
ようになるんだろう…
などと思い悩む人もいるでしょうが、
そうは問屋がおろしません。
「妬み感情は人間にもともと備わって
いる」ものだから。
妬みの対象に不幸なことがあると脳内の
「線条体」(快感を司る)の活動が活発化
する(つまり喜んでしまう)ことが
科学的に確かめられています。
これがいわゆる「シャーデンフロイデ」…
「他人の不幸は蜜の味」というやつですね。
ただ「妬み」の対象も非常に流動的で、
「妬む/妬まれる」の立場が逆転する
ことも往々にしてあります。
いじめっ子の首領だった子が突然
いじめられる側に回るケースもよく
ありますが、これもその地位を
妬まれていたことが要因でしょう。
👉噂を立てること(ゴシップ)も「いじめ」
の手段になりやすいですよね。
これもやはり「人間にもともと備わって
いる」”妬み感情”から来ているのだと、
なくなるはずはない…
ということになるでそうね。
その心理についてはこちらも
ご参照ください。
・ゴシップ好きな人の心理📢ねたみ/いじめ/平等主義…は人間の本質?
👿 男の制裁は過激化し、女のは巧妙化する
ところで「嫉妬」とか「妬み」とかは“女へん”がついていることからしても、
女性の専売特許のように思われてきた
フシがないでもありません。
でも実際は、「妬み感情」は
男の方が強いのです。
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なぜそういえるのか?
脳には「報酬系」という回路があって、
これが活動するとドーパミンが分泌され、
強い快感が呼び起こされます。
そして社会的に評価される場合の喜び―
「社会的報酬」―を求める欲求については
女より男の方が強いことが実証済みだから。
“男社会”と見られてきた旧来型の会社
などでは、こういう男たちによって派閥が
形成されやすく、そこでの制裁行動
(いじめ)も露骨に過激化していきます。
だから敵対集団から「リベンジ=復讐」を
受けることにもなりますが、それも受けて
立つことで派閥争いも表面化します。
これに対して女性は「セロトニンの量が
少なく、比較的不安になりやすい」ため、
将来的なリスクを予測して避けようと
するブレーキが働きます。
だから、いじめをやるにもリベンジを
受けにくい「巧妙な形をとる」ことに
なるわけですね。
女性のいじめが男性より巧妙で、
そのぶん陰湿にもなりやすいことには
思い当たる人が多いのではないでしょうか。
この男女差についてはすでにふれた
この記事👇でも理由や対策を
考えています。
・ゴシップ好きな人の心理📢ねたみ/いじめ/平等主義…は人間の本質?
4.いじめを回避するには
さて、そのようなわけで、いじめはヒトの動物としてのサガのようなものであって、
いくら「やめなさい」と教えてもなくなる
ようなものではありません。
自分を背中に乗せて川を渡してくれた
カエルに感謝しながら、けっきょく
彼を刺してしまうサソリと同じです。
👉この話に興味をお持ちでしたら、
こちらをご参照ください。
・サソリとカエルの話 その意味は?🐸自らの自然(ネイチャー)を知れ?
だから教えるべきなのは「いじめるな」
という精神論ではなく「いじめると
こんな損をする」という予測に立って
行動しましょう…
というリアルで実用的(プラグマ
ティック)な説明・提案だという話に
なります。
そんなわけですから、いじめ対策という
話になりますと、この本が力を発揮する
のはむしろ「いじめられないにはどう
したらいいか」という回避策の方に
なってきますね。
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👿 “類似性”と”獲得可能性”を下げる
いじめられるのはなんらかの「妬み」を受ける人で「妬み感情」もヒトのサガ
としてなくしようのないものだという
見方がこの本の前提でした。
この「妬み感情」が強まるのは「互いの
関係において『類似性』と『獲得可能性』
が高くなる時だ」と心理学は教えます。
つまり「自分と同じくらいの立場の人が、
自分より優れたものを手に入れて」いれば
悔しい気持ちは強くなりますね。
(類似性が高い場合)
また「相手が持っているものに対して、
自分もそれらが得られるのではないか
という可能性」(獲得可能性)が高ければ、
憧れや羨みの気持ちは「妬み」へと進化
しかねません。
だから妬みを買わないためには、この
意味での「類似性」と「獲得可能性」の
レベルを意図的に下げていくことが
有効になるはずです。
たとえば女性なら「服装などの外見や
言動などにおいて『若さ』や『女性
らしさ』を前面に出さないこと」で
「類似性」を下げる。
一方、「獲得可能性」を下げるには
「『あの人には敵わない』と思わせる
ことが最も効果的」。
要は、この人は「自分の敵にはならない
だろう」と思わせてしまえばいいので、
自分の弱みをあえて見せてしまう
「アンダードッグ効果」も有効です。
たとえば「厚化粧」のことで悪口を言われた
小池百合子東京都知事は「自分の顔には
実は痣があって」と弁明することで
むしろ好感度を上げましたが、これなど
見事な「アンダードッグ効果」だと。
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まとめ
さあ、もうお分かりいただけましたね、なぜ「ヒトは『いじめ』を
やめられないか」。
そして、いじめはなくならない以上、
どうそれに対応し、回避していけばいいか。
中野さんの本ではまだまだ多くの情報が
提供されていて、ここで紹介できたのは
その一部にすぎないわけですが、しいて
まとめると、こんなところかな。
- いじめはヒトのサガでなくならない。
- 「裏切り者検出モジュール」高感度の
“空気を読む”国、日本ではなおさらだ。 - 妬み感情もヒトのサガで、制裁行動は
男では過激化し、女では巧妙化する。 - 妬みを買わないには”類似性”と
“獲得可能性”を下げることだ。
言ってることがよくわからない?
その場合は上記の内容を、👉にも
注意しながらよく読み直してもらえたら
と思います。
それでもわからん…という場合はやはり
中野さんの本を入手していただくしか
ないのかな…と。
ともかくレッスン(教訓)の核心はコレ。
だから、いじめられないための方策を
各自でよく考えておきましょ~(Y😸Y)。
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こんなコメントが来ています