星の王子様のあらすじ【最後まで詳しく】キツネの秘密とは?
やあやあサイ象です。
「感想文の書き方」シリーズも
早くも第55回。
「あらすじ」暴露サービスとしては
第32弾となります。
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今回はフランスの作家、アントワーヌ・
ド・サン=テグジュペリのたいへん
有名な長編童話(童話ではないという
説もありますが…)、『星の王子さま』
(Le Petit Prince, 1945)をとりあげます。
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まずは、この原作から初のアニメーション
映画、『リトルプリンス 星の王子さまと私』
(2015,フランス)の予告編をご覧ください。
かんじんなことは、目に見えない
このなかでもキツネがささやいていますね。「かんじんなことは、目に見えないんだよ」
……って。
この意味では、これから「あらすじ」を
読んでいただいても「かんじんなこと」は
見えてこないかもしれません。
そう、それは自分で見つけるしか
ないんです……;^^💦
ま、能書きはそれくらいにして、
さっそく参りましょう。
「かなり詳しいあらすじ」
のはじまり、はじまり~。
原作はⅠ~XXⅦの全27章構成ですが、
私なりの解釈でこれを「起承転結」の
4部構成に編成し直しています。
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かなり詳しいあらすじ
では参りましょう。「 」と「”」印のある白い囲みの中は
原文〔内藤濯訳〕からそのまま引いた文
(引用)です。
それらがただちに名言になっている場合も
多いので注意してくださいね。
🤩【起】(Ⅰ~Ⅷ)
「ぼく」は絵かきになることを6歳であきらめたが、それは何をかいても
「おとな」はわかってくれず、
説明しきれなかったから。
操縦士になった「ぼく」は、6年前、
飛行機の故障ででサハラ砂漠の
ただ中に不時着し、1週間分の
飲み水もない不安のなかで夜を過ごす。
「ね……ヒツジの絵をかいて!」という声に
「ぼく」は目覚め、不思議な身なりをした
その少年と話しはじめる。
少年は「やっと家くらいの大きさ」の
星に住む「王子さま」で、その星には
3つの火山があり、またバオバブが
あって、ほうっておくと根を張って
星を割いてしまうこと、ヒツジが
そのバオバブを食べるかどうかを
知りたがっていることなどを知る。
花のトゲは「なんの役にたつの?」
という王子の質問に、いいかげんな
答えをすると、「おとなみたいな
口のききよう」だといわれ、
「ぼく」ははずかしくなる。
星に一輪だけ咲いている花を王子は
愛していて、ヒツジがそれを食べる
可能性も気になっていたのだが、
彼女は自分の美しさを鼻にかけ、
自分のもつ4つのトゲにからんで
謎めいたことを言うなどし、
王子を苦しめていたという。
小さかったから「あの花を愛するって
ことが、わからなかったんだ」と王子。
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🤩【承】(Ⅸ~XⅤ)
旅立つことを決めた王子が花に「さよなら」をいうと、
「あなたがすき」だったのに、
それをあなたに知ってもらえなかった
のは自分が悪かったから…
と泣き顔を横に向ける。
「なにか仕事をさせてもらって、勉強を
しよう」と王子は他の小惑星を順次訪問し、
それぞれの星で次のような人に会う。
第一の星:
「どんなことも自分の手のうちに
ある」ことにする王さま。
第二の星:
「人に感心されること」にしか
興味のない「うぬぼれ男」。
第三の星:
酒のむのが「はずかしい」から、
そのことを忘れたくてのむ「呑み助」。
第四の星:
「持っている星の数」を紙に書いて
保管している実業屋。
第五の星:
自転が速くなったため、
1分ごとにガス灯の点火と消火を
しつづける点燈夫。
第六の星:
探検家の報告を待ち「いつまでも
かわらないことを書く」という地理学者。
第六の星の地理学者にいわれ、
王子は「地球の見物」に向かう。
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🤩【転】(XⅤI~XXⅢ)
地球の砂漠に降り立った王子は、最初にヘビと話し、やがて道を
見つけて歩くうち、五千本ものバラの
咲きそろう庭に出る。
星に残してきた花に似ているので、
「あんたたち、だれ?」と尋ね、
はじめて「バラ」という名(普通名詞)を
知り、こう考える。
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ぼくは、この世に、たった一つ
という、めずらしい花を
持ってるつもりだった。
ところが、じつは、あたりまえ
のバラの花を、一つ持ってる
きりだった。
火山にしても同じで、これでは
「えらい王さま」になれない
と思い、泣く。
そこへキツネが現れたので、
「ぼくと遊ばないかい?」というと、
「仲よく」ならないと遊べない、
とキツネは言う。
いま、あんたの目に、おれは
「十万ものキツネとおんなじ」だが、
「仲よく」なると、
あんたは、おれにとって、
この世でたったひとりのひとに
なるし、おれは、あんたに
とって、かけがえのない
ものになるんだよ……
といい、二人は仲よくなる。
キツネにいわれてもう一度バラを
見に行った王子は、「あんたたち、
ぼくの花とは、まるっきりちがう」、
ただ咲いてるだけだ、それは
「だれとも仲よくしなかった」からだ
と語りかける。
別れぎわに、キツネはとっておきの
「秘密」をいう。
心で見なくっちゃ、ものごとは
よく見えないってことさ。
かんじんなことは、
目に見えないんだよ。
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🤩【結】(XXⅣ~XXⅦ)
王子の話がそのあたりまで来たのは、「ぼく」の不時着から8日目で、
もう飲み水は一滴もなかった。
二人は井戸をさがしに歩きはじめ、
夜になると王子がいう。
「星があんなに美しいのも、目に
見えない花が一つあるからなんだよ……」
「砂漠が美しいのは、どこかに井戸を
かくしているからだよ……」
「ぼく」が同意すると、「うれしいな。
きみが、ぼくのキツネとおんなじことを
いうんだから」と王子はよろこぶ。
ついに発見した井戸から水をくんで
いっしょに水を飲みながら話し合う。
「ぼく」は修理のため飛行機へ戻り、
翌日またその場へ戻ると、石垣の上に
かけた王子が黄色いヘビと話して
おり(゚_゚i)、「きみ、いい毒、
もってるね」などと言っている。
「ぼく」はヘビを殺そうとするが、
ヘビは消え、王子は「きょう、うちに
帰るよ……」と別れを告げる。
その夜、出かけた王子を「ぼく」は追い、
王子は「ぼくをひとりでいかせてね」
「あの花にしてやらなくちゃ
ならないことがあるんだ」などと話す。
足首のところに「黄いろい光」が光り
(ヘビの出現か)、
王子はしずかに倒れる。
それから6年。
王子の星のヒツジはあの花を
たべたのだろうか。
たべたか、たべなかったかで、
世のなかのことがどんなに
変わってしまうか、王子を愛する
あなたにはわかるでしょう……
そして、「おとな」たちには、
わかりっこないでしょう。
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キツネ⇒王子⇒「ぼく」へと伝授された哲学
さあ、どうでした?むずかしい?
それはそうかもしれません。
作者の「哲学」をかなり直接的にキツネや
王子のセリフの形で表現していて、
それらのいくつかが名言として
人の記憶に残る結果となっている、
ということでしょうね。
というわけで、読書感想文などを書く
場合は、それらの名言をつなぎ合わせる
ことで作者の「哲学」を再構成して
みるのが最も正攻法の行き方でしょう。
だいたいこんな「哲学」かな、とイメージ
できたら、それについて自分はどう
思うかを述べて行けば、立派な感想文が
できあがること間違いありません。
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では、どんな「哲学」が
埋め込まれていたでしょうか。
👉そのあたりを押さえて感想文を
書く場合の具体的な方法については、
こちらの記事で詳しく書いていますので、
どうぞご参照ください。
・星の王子様:名言を吐くキツネをつかまえて読書感想文を!
いや「哲学」はむずかしいから、
もう少しソフトなところで…?
それならこの「キツネ」を一つの
動物キャラクターとして考えてみては
どうでしょうか。
この重要な登場人物はなぜ狐に
設定されているのか。
狼(🐺)や熊(🐻)や猫であっては
いけないのか(😹)…とかですね。
👉これら動物キャラクターの
“かわいさ”や”怖さ”の問題は
こちらで詳しく検討していますので、
ぜひご参照ください。
・熊がかわいいのはなぜ?怖い猛獣にやさしく抱かれ…という心理の歴史
え? 書けそうなことは浮かんできたけど、
でも具体的に、どう進めていいか
わからない( ̄ヘ ̄)?
そういう人は当ブログ中、
感想文《虎の巻》を開陳している記事の
どれかをのぞいてみてくださいね。
👉当ブログでは、日本と世界の
多くの作家・作品をとりあげて、
「あらすじ」や「感想文の書き方」の
記事を量産していますので、こちらの
リストで探してみてください。
・「あらすじ」記事一覧
・≪感想文の書き方≫具体例一覧
ともかく頑張ってやりぬきましょー~~(^O^)/
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