漱石 二人芝居【京都試演会】成果あり!批評を糧に劇場公演に向かう?

漱石 二人芝居【京都試演会】成果あり!批評を糧に劇場公演に向かう?

サクラさん
佐々木英昭さんが劇作に
挑戦した『襖の向こうに
──漱石 二人芝居』の
試演会には行かれ
ましたか?

ハンサム 教授
もちろんですよ。

しっかり観劇し、大いに
感激しました;😢💦


Sponsored Links

サクラさん
新聞でも紹介されていた
注目のイベントだった
ので、私も行こうと
思っていたんですが、
仕事が入ってしまい…

ハンサム 教授
それは惜しいことを
しましたね。




でも作者は劇場での本格
公演も実現したい云々と
「アフタートーク」で
口にし、それが新聞には
「決意を語りました」と
書かれてしまいました。

サクラさん
それじゃ、もうやらない
わけに行きませんね(🙀)

公演があるなら、私も
今度こそ見逃さないように
したいと思うんですが、
試演会ではどんな意見・
感想が出ていたん
ですか?

ハンサム 教授
はい。アフタートーク
での発言のほかにも、
アンケート用紙になかなか
鋭い批評を書き込んだ人も
いて、作者は大いに勉強に
なったと言っています。

サクラさん
どんな発言があったのか、
興味津々(🙀)

試演会の様子や意見交換
の内容について、多少
突っ込んだ紹介をお願い
できませんか。


というわけで、今回は前2回にわたって
紹介してきました、当ブログ管理人のサイ象
こと佐々木英昭が書き下ろした舞台劇の
プロの俳優による試演会(リーディング)。

その実況中継と総括のような記事に
なります。



Sponsored Links


『京都民報』の劇評記事

というわけで、まずは『京都民報』の
劇評記事「漱石の女性観、人間観浮かび
上がらせ 『襖の向こうに──漱石二人芝居」
朗読で試演会』」(2023年9月10日)全文を
掲げますので(👇)、どうぞご一読ください。



いかがでしょう。

たんなる紹介・報告にとどまらず、
劇の内容にも切り込み、さりげなく批評性を
含み込んだ、良質の記事になっている
のではないでしょうか。

その批評は主として山口茜さん(劇作家・
名古屋「メニコン シアターAoi」芸術監督)
の「アフタートーク」での発言を伝える
形でなされていますが、これはもちろん
記者の平山伸一さんにも共鳴する部分が
あったからこそのことでしょう。

以下にその要点をまとめていきたいと思う
のですが、その前に、そもそもこの試演会、
いつどこであったイベントなのか
全然知らないよ……
とおいう向きのために、前回・前々回の
関連(客寄せ)記事を紹介しておきましょう。
👉こちらの2本がその記事になります。

漱石 二人芝居:襖の向こうに)))京都町家で試演会開催(入場無料)!

    


シン漱石!京都町家の二人芝居試演会はスナーク的?メディアでも紹介!

       


Sponsored Links


劇作家・山口茜さんの批評

山口さんは色々なコメントを下さったの
ですが、『京都民報』の限られた紙面で
平山記者が伝える見解は以下の2点に
絞られます。

  • 「漱石も当時の保守的なジェンダー観に
    とらわれている」ということを押さえて
    「もう少し時代を俯瞰してほしかった」

  • (それにも絡み)作者はどう考える
    のか、戯曲家としての自分の考えを
    もっと作品に出してほしかった
2点とも非常に的を射た、すぐれた批評で、
作者が今後、劇場公演に向けて戯曲を
考え直し、練り直していく上で、大いに
考慮し、採り入れていくべき視点に
違いありません。

これに通ずる見解は、実は一般客の
みなさんにご記入いただいた「アンケート」
にも書き込まれていました。

漱石の作品が散りばめられていて
漱石ワールドにひたりました。
ただ、何が中心か
よく分りませんでした。




自分の考えをもっと作品に出してという
山口さんの批評に重なりますね。

さて、その「アンケート」には、そのほか
どんな意見・感想が書かれていた
のでしょうか。

なかなか興味深い指摘もありましたので、
いくつか紹介していきたいと思います。

Sponsored Links


漱石の”素顔”が浮かんでくる
【アンケートから】

「漱石ワールドにひた」れたのはよかったが、
「何が中心かよく分」らなかったという
「アンケート」記入の感想を上に引用
しましたが、このほかにも色々と興味深い
意見が寄せられていますので、それらのうち
いくつかを紹介していきたいと思います。

まずは感動や、観に来てよかったという
気持ちを伝えてくだすっているものから。

漱石の”素顔”が浮かんでくる
ような錯覚さえ感じました。
是非舞台化してほしいものです。

研究者としての作劇という点を
さし引いても人物の造形が見事で、
議論劇としても楽しめる

いい芝居でした。

Sponsored Links

とてもおもしろかったです
二人の役者さんんは素晴らしい!

ホンモノを観た満足感で一杯です

ト書き読みも素人さんの読みも
なぜか4人のバランスが
抜群でした。

生の声と言葉が生き生きとして、
聞いている者の心とコトバと
身体中の血が湧き立つような感動

ありがとうございました。

などなど……。

このように言っていただけたのは、
作者としてまことにありがたく、
種々の困難を押しきってここまで
やってきた甲斐があったというものです。

が、他方にはもちろん、すでにその一つを
紹介しました通り、疑問や批判を含む
意見を書きこまれた方もいらっしゃい
ますので、それらもいくつか引いて
おきたいと思います。

二人芝居はむずかしいですね。

混乱するのを一生けんめい
追いついて
……
熱演でした。

何場もの寸劇がつながり最後に
「こころ」と「道草」が
“こうだったのか”と。〔下略〕


「何場もの寸劇がつながり」云々は、
『京都民報』の記事では「ジグソーパズルの
ようにつなぎあわせ」と表現された戯曲の
勘所で、物語上の時間が先後する(現実の
事件の起こった順序通りではない)
長短七場をつなげた構成のことを
言われているのでしょう。

Sponsored Links

そこもまだ工夫の余地がありそうで、
もう一人の方は、特に第二場、第四場
(いずれも夫婦が長く口論する)を問題にし、
それらの「会話がリアルに感じられるのは
『通じてない』からではないかとも
思います」と論じておられます。

先生と静のかみあってない会話は
かみあってる、先生の論の
たてかたに静が乗っていて

そういうことってあるのかな、
と思ってちょっと違和感が
ありました。

      


「先生の論のたてかたに静が乗っていて」
というのは、まことにご指摘の通りで、
これこそは、漱石『こころ』の原典から
離陸して創造した『襖の向こうに』のミソに
なる部分というか、仕掛けなのですね。

この作品が受け入れられるかどうかの
カギもここにかかってくるのかも
しれません。

ともかくこの点もさらに練り直し、
磨き上げていきたいと思います。
👉試演会への反応としては、役者の
演技への感銘を示す発言やアンケート
記入も多々ありました。

京都を拠点に長くを続け、関西のいくつかの
大学などで教鞭を執ってもきたこの名コンビ
【二口大学(ふたくちだいがく)+広田
ゆうみ】
をめぐっては、こちらのサイトを
ご参照ください。

広田+二口企画の日々

二口大学 X(Twitter)

劇団 このしたやみ
      


まとめ

さて、どうお感じになったでしょうか。

時は2023年9月2日、京都の龍谷大学
深草町家キャンパスで行われた
『─襖の向こうに——漱石 二人芝居』
試演会。

「ぜひ舞台化を」と望む声がすでに会場での
「アンケート」に寄せられていたことは
上記の通りですが、同様にお感じの方、
または試演会は見逃してしまったから、
劇場公演は必ず観たいとお考えの方は
ぜひ声を上げていただければと思います。

Sponsored Links

私に向けて直接、あるいはそれ以外の
何らかの方法で働きかけを行って
いただければ、公演実現に一歩でも
近づくことができるはずです。

どうぞよろしくお願い申し上げます<(_ _)>
👉なお研究者・学者としての佐々木英昭に
興味をもたれた場合は、ぜひこちらの
本などを覗いてみてください。

   
    ⦅広告⦆クリックすると楽天市場へ
           
👉そもそも漱石がそんなに面白そうな
作家だとは知らなかった……
という読者さんは、これからどんどん
読んでいってください。

まずこちらで、今の自分にピッタリな
作品を探してみてはどうでしょうか。

夏目漱石のおすすめの本は?小・中学生からシニアまで人生経験の段階別

        猫男kadnip_medium
           
👉そのほか漱石の作品を早く安く
手に入れたい場合は、Amazonが便利です。
こちらから探してみてください。

夏目漱石の本:ラインナップ    
 
 新聞連載中のカット


さあ、これでもう万全ですよね、
コト漱石に関する限り。

読書感想文やらレポートやらを
書こうかという場合も。

ん? 知識は入ってきても、それをどう
アウトプットするか、具体的な書き方が
わからない?

その場合はこちらも。
👉当ブログでは、漱石以外にも日本と
世界の多様な文学や映画・演劇の
作品について、「あらすじ」や
「感想文」関連のお助け記事を
量産しています。

こちらから探してみてください。

「あらすじ」記事一覧

「感想文の書き方」一覧
        
それではまたいつか。

かなうことなら、『襖の向こうに』公演の
劇場でお会いしましょう!




(Visited 133 times, 1 visits today)

コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ