反省文の書き方【学生編】大学に提出された実例から

というわけで今回は、学校や職場で
「反省文」の類を書くようにいわれた
場合の対処法―実際にどう書けばいいのか―
について、大学の場合を例として、実例を
示しながら解説していきたいと思います。

学校や職場の種類により、また犯した
失敗の種類や深刻度にもより、呼び名は
「始末書」「顛末書」「理由書」など
色々でしょうが、基本的には「反省文」と
同じと考えていいので、適宜、応用して
もらえればと思います。

そこで本日の目次です。

１．大学で反省文を求められる場合とは？

学校にもよるでしょうが、高校などでは、
「反省文を書きなさい！」というような
命令が、担任の先生の権限で割合イージーに
発せられることがあるかもしれません。

でも企業や官庁で「始末書」などの書類を
提出させるというのは、人権問題にも触れ
かねない重大事でもありますので、相当
深刻な過失だと（責任ある立場の人たちに
よって）判断された場合だけだろうと
思われます。

　　　　

で、大学はどうかというと、これもやはり
各大学の性格や方針によるわけですが、
だいたい両者の中間にあるものと考えて
いいんじゃないでしょうか。

なので、遅刻が多いとか、受講態度が悪い
（スマホをいじっていた）とかで「反省文」
を書かされることはまずないでしょう。
（書かせていたらキリがないので;^^💦）


ではどんな場合に書けといわれるかと
いいますと、次の2つの場合が主な
ものだろうと思います。

Ａ. 書類提出の遅延・不備など
　事務ミス的なもの

Ｂ．備品の破損や迷惑行為など個人
　または部活・サークル等の責任問題

２. 反省文はどう構成すればいいか？

さて、実際に何を書いていけばいいか
ですが、入れた方がいい要件（ポイント）
を一般的な順序で並べてみると、ザッと
こんな感じになると思います。

1. 文書の趣旨（序論的部分）
2. 経緯説明
3. 反省内容
4. 今後への決意
5. （再度）謝罪

　　　

失敗の内容や場合にもよるでしょうが、
基本的には、これらのすべてが押さえられ、
正しい（間違いのない）文章で書かれて
いれば、問題なく受け入れられるはずです。

ただ、読んで判断する教員や上司が偏屈な
人だったり、書いた当人を特に嫌っていたり
すれば、難癖をつけられるような場合も
ないとは言い切れません。


なので、それを避けて文句なしの反省文に
仕上げるためには、慎重には慎重を期し、
正しいばかりでなく「いい感じ」の文章に
していく必要があります。

書式・形式・長さなど

さて、上記の内容を書いていく形式ですが、
「反省文」の決まった書式というものは
おそらくないでしょう。

だから「自由に書け」とか言われ、
それで逆に困る人もいることでしょう。


形式は、今時の常識として「A4用紙1枚に
収まる程度をワープロ書き」という
ことでいいんじゃないでしょうか。

　　　

それにより長さもおのずと決まってきます。

まあ400～800字、長くても1200字は
超えないようにという感じで…

ただそれもケース・バイ・ケースですから、
短くても必要なことが言い切れるなら
400字以内でもいいと思います。


それから、「手書き」が指定されていたり、
あるいはぜひ自分の達筆で「反省」の
気持ちをより強く伝えたい…
という自信があったりという場合は
別ですが、そうでなければ、無理に
「手書き」にする必要はありません。


それでは、このような条件のもと、
上記Ａ，Ｂの２つの場合について書かれた、
「いい感じ」の実例を以下に挙げますので
参考にしてください。

Ａ）事務ミス的なもの

最近の大学ではペーパーレス化が進んで、
以前なら紙に書いて出していたものを
WEB上で済ますという度合いがどんどん
強まっています。

冒頭の会話でサクラさんが言っていた
manaba course(略してmanaba/マナバ)
というのもその一環で、今や多くの大学が
採り入れている便利なシステム。

これの使い方がわからないと、学生も
教員もやっていけません。


もちろん入学すれば、早い段階でしっかり
教えてもらえるので心配はいらないの
ですが、なかには説明をよく聞いて
いないのか、サクラさんのような失敗を
やってしまう学生さんも珍しくない
わけですね。

　　　　

というわけで、大学教員のはしくれである
ワタクシ（サイ象）もそういう場合の
「反省文」に目を通す機会があるんです。

そんなわけで反省文の実例（2017年度
後期にある学生さんが提出したもの）を
以下に掲載させてもらいます。

もちろん提出されたものそのままではなく
より正しく、また「いい感じ」になるよう
変形・加工してありますけどね。

600字程度の例文

こういう反省文なら、どれほど気むずかしく
偏屈で、たとえこの学生を特に嫌っている
先生であっても、ＮＧを出すことは
できないと思いますね。

上記で箇条書きした押さえるべき5要件
（ポイント）がすべて押さえられ、しかも
それが「いい感じ」の正しい日本語で
きちんとまとめられているから。

そんなわけで、これをお手本にして
もらっても大きな失敗はないと思うんです。

Ｂ）責任問題

もうひとつ、部活やサークル・同好会で
大学の備品を壊してしまうとか、迷惑行為や
不祥事が発生した場合に「反省文」の提出が
求められることもあるでしょう。

部長・会長など責任ある立場の人だと、
自分になんの落ち度もない場合でも
書かざるをえないわけですよね。

これはちとツラいですが、いわゆる
“ノーブレス・オブリージュ”（高位に
就いたことの因果）だと割り切って、
テキパキと書いてしまいましょう。

　　　

その内容や文体でどういうものが期待
されているかも、大学によりまちまち
でしょうから、先生や先輩にサグリを
入れられる場合は入れた方がいい
でしょうね。

伝統ある大学の運動部なんかだと、
結構古臭い格式が重んじられているかも
しれませんので、思い切ってオーバーな
くらい謹厳な文章にするといいかも
しれませんね。

たとえばこんな…

300字程度の謹厳な例文

まとめ

いかがでしょうか。

「反省文」とか「始末書」とかを出せと
いわれるのは、生涯でそう何度もあるわけ
ではない（と思いたい;^^💦）ピンチです。

これを糧として今後の人生に生かそう…
という意識ももちながら、しっかりと書いて
いかれることをお勧めします。


そのための方法・書き方と例文を上に
提供してきました。

どういうケースの反省文であっても
必ず押さえるべきポイントはすでに
述べましたとおり、次の5点。

1. 文書の趣旨（序論的部分）
2. 経緯説明
3. 反省内容
4. 今後への決意
5. （再度）謝罪

書きあがったら推敲し、これらの
ポイントのどれかを落としていないか
どうか、よく確かめて仕上げましょう！

文章は正しく丁寧に、かつ心を開いた
「いい感じ」にして読む人に不快感・
不信感を抱かせないようにする必要が
ありますね。

　

言うまでもないでしょうが、漢字や
言葉遣いの間違いなどがあれば、もちろん
「いい感じ」度は下がります。
👉敬語の使い方などは日本語の
むずかしい部分は、これを機にもう一度
しっかり勉強し直しましょう。

イマイチ自信のない人は
こちらでおさらいを。

・差別と区別の違いは？曽野綾子氏の主張を英語に照らして解析

・論理と理論（＆理屈）の違いは？英英辞典と漱石に聞こう

・“お～になる”敬語は要注意☆”お～になられる”で太宰・志賀論争

　　　　
　　　　日本語がひどいと蹴落とされる？


・散見される？散見する？ 正しい意味・使い方を鴎外・漱石…太宰に聞く

・すべからくの意味・使い方？安倍首相ほか錚々たる知識人も誤用

👉大学での楽しみや問題…
そこで生き抜くためのヒントを
こちらの「まとめ記事」に集めています。

ぜひ参照してください。
👇
・大学生活は楽しい?? 充実した４年間にするための徹底ガイド

　　　　　

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