井伏鱒二 山椒魚 🐸解説とあらすじを簡単に


やあやあサイ象です。

「感想文の書き方」シリーズも
はや23回目となります。

今回は、中学・高校の教科書にも
採用されている井伏鱒二の短編小説、
『山椒魚』(1923)



(初出時のタイトルは「幽閉」)の
「解説」つき「あらすじ」暴露で~す!

スポンサーリンク



🐸 ごく簡単なあらすじ(要約)

まずはぎゅっと要約した
ごく簡単なあらすじ。

「  」内は原文からの引用です。

谷川の岩屋をねぐらにしていた
山椒魚は、あるとき、自分の頭が
成長したために出入り口に「栓」の
ようにつっかえて、外に出られなく
なっていることに気がつく。

「俺にも相当の考えがあるんだ」と
決心するものの、何ひとつ
考えは浮かばない。

狭い岩屋の出入り口から外の谷川を眺め、
メダカの群れが先頭の動きにあわせて
方向転換するその「不自由」を嘲笑する。

岩屋に紛れ込んで来て自分の横っ腹に
しがみついた小エビが物思いにふける
ように見えると、「屈託したり物思いに
耽ったりするやつは莫迦だよ」と言う。

  933fe1fb8142af15a6d54823d9443451_s

しかしまたぞろ出口に突進しては、
栓のようにはまり込んで小エビに
失笑され、外へ出る努力がすべて
空しいと知った山椒魚は、
「ああ神様!」と涙を流す。

岩屋の外で自由に動き回っている
水すましや蛙からはむしろ目を
そむけたほうがよいと考えて目蓋を閉じ、
暗闇に没頭しては「寒いほど独り
ぽっちだ」とすすり泣く。

       160f9235182e53a6b850bd07d7a02824_s

やがて「よくない性質を帯びてきた」
山椒魚は、ある日、岩屋に
飛び込んできた蛙を閉じ込め、
外に出られないようにする。

蛙は安全な窪みのなかに逃げ込んで
虚勢を張り、二匹は激しい口論を始める。


どちらも外に出られず、互いに
反目しあったまま1年が過ぎ、
2年が過ぎる。

Amphibians-Frog-s

蛙は岩屋内の杉苔が花粉を散らす
光景を見て思わず深い嘆息を漏らし、
それを聞きとめた山椒魚は、
もう降りてきてもいいと呼びかける。

しかし蛙は空腹で動けず、
もう死ぬばかりになっていた。

「お前は今何を考えているようなの
だろうか」と尋ねた山椒魚に、蛙は
今でも別にお前のことを怒っては
いないんだ
」と答える。


え? なんだかよくわからん?

それなら、やっぱり全文を
読み直した方がいいですね。


いや、それはイヤだ、という人は
この動画をご覧ください。





🐸 あなたが山椒魚(または蛙)なら

読書感想文などを書こうとしている
人のために、少々内容に立ち入って
解説しておきましょう。


感想文の王道というか、正攻法は、
主人公または登場人物の誰かの立場に
自分をおいてみて、この場合、自分なら
どうするだろうか、どう考えるかしら
と反省してみることですよね。


さあ、あなたが山椒魚なら、
または蛙なら、どうします?
 
どうしていました?

これを考えてみましょう。

スポンサーリンク


たとえば最後に蛙は「今でも別にお前の
ことを怒ってはいないんだ
」というわけですが、
あなたなら、怒らずにいられますか?

それに、ここで「今でも」という言い方を
するからには、ほんとは最初から「怒っては
いな
」かった、ということなんでしょうか。

      

もしそうなら、いがみ合いのようにも 
見える山椒魚とやりとりを、ほんとうは
楽しんでいたのでしょうか。

だとしたら、この蛙、いったい 
どういう人なんでしょうか?
(人じゃないって? いや擬人化
されてるでしょう。人とみなして
いいんですよ)


そのあたりについて自分なりに考えた
ことをどんどん書いていけば
いいんですよ。

   

もちろん山椒魚の側に立っても
いいんですよ。

蛙がそんなことを口にしたのは、
山椒魚が「お前は今何を考えている
ようなのだろうか」なんて尋ねた
からですよね。

気になってたわけですね。

なぜ気になるのか、いったい
蛙のことをどう思っていたのか、
その辺について想像力を
膨らませてみましょう。


さあ、これで書けますよね。

コンクールで金賞も夢ではありませんよ~(^O^)/



🐸 井伏自身による結末部分の削除

でも、実は一つ大きな問題が残って
いるので、そこも解説しておきましょう。

それすなわち、1985年(昭和60年)、
『井伏鱒二自選全集』が新たに刊行
されるに際して、井伏本人が「山椒魚」の
最後の十数行、すなわち上記「あらすじ」で
赤字にした部分をごっそり削除した、
という事実です。

こうなると、上記の蛙の最後の言葉も、
それを引き出した山椒魚の態度も消えて
しまうんですから、えらいことでは
ないですか。

   山椒魚 salamander-602493_640

ですので、金賞を目指すなら、
当然、このことも考慮に入れて
書かなければなりません。


さあ、どうするか……

そのへんはこちらの記事でどうぞ。

山椒魚で感想文/批評文どう書く?🐸 800字/400字の例文つき


また同じ作者の『黒い雨』についても、
書いていますので、ご参照ください。

黒い雨(井伏鱒二)のあらすじ:簡単/詳しくの2段階で

黒い雨(井伏鱒二)で読書感想文∥今村昌平映画も参考に

106714


え? 書けそうなことは浮かんできたけど、
でも具体的に、どう進めていいか
わからない( ̄ヘ ̄)?

そういう人は当シリーズで
「感想文の書き方《虎の巻》」を
開陳している記事のどれかを
覗いてみてくださいね。

当ブログでは、
日本と世界の種々の文学作品について、
「あらすじ」や「感想文」関連の
お助け記事を量産しています。

参考になるものもあると思いますので、
どうぞこちらのリストからお探しください。

「あらすじ」記事一覧

≪感想文の書き方≫具体例一覧

ともかく頑張ってやりぬきましょー~~(^O^)/

スポンサーリンク
(Visited 285 times, 8 visits today)

合わせて読みたい関連記事


コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ