デビル(2010映画)のネタバレ⦅エレベーター殺人の考察/海外の評価⦆
怖いですよね。
万一停止して開かなく
なってしまったら(🙀)…
してしまう連続殺人(
が映画『デビル』の
世界;++💦
怖い(
非常にテンポがよくて
90分で終わりますから。
名作と同じで
という展開?
“怖い、怖い、怖い”
ホラー映画❓
むしろ悪魔に殺されな
かった人物と、刑事など
事件に関わった者たちが
どういう背景や考えを
もつか…
というあたりに深みの
ある映画ですよ。
知りたいですし、また
どういう評価を受けて
いるのかも気になり
ます(😻)
たどった上で、海外での
評価をIMDbなどに探って
観ましょう;^^💦
というわけでおなじみ”あらすじ暴露”
サービスの第240弾(“感想文の書き方”
シリーズとしては第327回)となる今回は
アメリカ映画『デビル』(Devil,2010,
M・ナイト・シャマラン制作・脚本、
ジョン・エリック・ドゥードル監督)
に挑戦で~す((((((ノ゚
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『シックスセンス』(1999)で一躍脚光を
浴びたM・ナイト・シャマラン監督の
超自然スリラー3部作「The Night
Chronicles project」の第1作という
ことで、シャマラン原案・脚本のサイコ
スリラー(ホラー、サスペンス)映画です。
ちなみにブラッド・ピット、ハリソン・
フォード主演の『デビル』(The Devil’s
Own,1997)とはまったく別ですので、
お間違えなく。
ともかく新しい方の『デビル』、未見の方は
まず予告編からどうぞ。👇
ザッと以下のとおり。
(やや詳しい)あらすじ
あらすじ(ネタバレあり)
それではさっそく、あらすじを詳しく(全体を理解する上で必要な程度に)
たどって参りましょう。
上部から男性が転落死(
同じころ、そのビルのエレベーターに
5人の男女が乗り合わせ、上昇中、
21階で急停止。
警備員室のモニターにはエレベーター
内の状況が見え、そこから呼びかける
声も届くのだが、エレベーター内の
男女が発する声は届かない。
整備担当者が対応にもたつくうち、
エレベーター内の照明が消え、再点灯
した時には若い女性の背中に動物に
噛まれたような傷が…(
彼女に接近を試みていたセールスマンの
スーツが血で汚れているので疑われ、
本人は身に覚えがないと口論になる。
暗転と再点灯が繰り返され、何度目かに
エレベーター内の大きな鏡が壊れ、
破片が首に刺さってセールスマンが
死亡(
転落死事件捜査に来ていたボーデン
刑事らが警備員室に入って呼びかけ、
残った4人はひとまず落ち着く。
警備員室常駐のラミレスは信心深い
男らしく、はこの不可解な事態を
“悪魔の招集”(Devil’s meeting)だと言い、
偶然でなく必然の結果だと主張する。
ボーデン刑事はポケットから、裏に
「すまない」(I’m sorry)と書かれた
洗車クーポン券を出し、これは5年前に
ひき逃げで妻子を殺した犯人が現場に
残したものだと話す。
「謝っているからいい。人間は邪悪に
なれるものだ。”悪魔”などいない」と。
警察は来客名簿からエレベーター内の
5人の名前と、そのうち4人の犯罪歴を
割り出す。
消防隊も動員しての救出活動も難航し、
ボーデンはエレベーター周囲の壁の
破壊を指示。
原因調査中の整備員が最上階から
停止中の箱(エレベーターの一室)
へと転落死(
その衝撃で暗転し、再点灯すると
年配の女性がケーブルで首を吊られた
格好で死んでいる(
残った3人は、若い女性のサラが
言いだして互いに自己紹介するが、
二人の男(ベン、トニー)は互いを
疑って殴り合いになり、警備員室の
ボーデンがこれを制止。
大柄な黒人のベンは派遣2日目のビル
警備員だが、トニーは来客名簿に署名
しておらず、これまでの話では、
海兵隊でアフガニスタンにいたことも
ある整備員。
ビルは閉鎖され、内部の人はすべて
ロビーに集められるが、その中の
ある男性が突然、変死する(
エレベーター内が暗転し、再点灯
すると、ベンが倒れて死んでいる(
残ったサラとトニーは、互いを犯人と
確信し、割れたガラスの破片を握って
にらみ合いに。
また暗転して再点灯すると、サラが
首を切られて死んでいる(
トニーの婚約者と名乗る女性がやっと
警備員室まで来、その証言から、
死んだ年配女性の名前と思われていた
ジェーン・コウスキー(Jane Kowski)が
実は彼の名字(Janekowski)だとわかる。
エレベーター内では、死んでいたその
年配の女性が悪魔のような顔に変わって
よみがえり、トニーを責めたてる。
【回想シーン】
(5年前のトニーによるひき逃げの経緯)
壁の破壊に伴う衝撃で、死んだ整備員の
ハンドマイクがトニーの手元に落下して
おり、彼はそれを用いて自らの過去の
罪悪を自白し、罰を受ける覚悟を示す。
女性は「残念だわ。奪うつもりだった
のに」と告げて消える。
ボーデンはジェンコウスキーを護送する
車を運転しながら、「あのひき逃げで
死んだのは俺の妻子だ」と告げ、
「犯人に会ったら何を言おうかと
5年間考え続けてきた。今、それは
『ゆるす』(I forgive you)だ」
と口にする。
IMDbレビューでの評価
さて、どう思われました?この『デビル』。
日本での評価や英米の有名映画評論家たちの
批評は他のサイトでご覧になれると思います
ので、ここでは英語圏最大の映画オンライン
・データベースIMDbに入りこんで、一般の
映画ファンの声を探ってみようと思います。
このサイトの”Top Rated Movies”
(会員の10段階評価の集計による歴史上
全映画作品のランキング)に入って、
『デビル』の映画の評価の平均を見て
みますと、「☆6.3個」。
人気はまずまずといったところで、
絶大な評価を受けているとも言いにくい
のですが、個々のレビューを見ていき
ますと、コアなシャマラン・ファン
らしい人による高度の批評がけっこう
あります。
それらのうちには、宗教・迷信など、
アメリカの文化的背景に疎い日本人の
気づきにくい部分を教えてくれるものも
ありますので、いくつかを紹介・訳出
してみたいと思います。
なぜ天地さかさまで始まるのか❓
「あらすじ」ではふれていませんが、この映画、じつはオープニング・シーン
からショッキングで、フィラデルフィア
の高層ビル街が真っ逆さま(天地逆)に
映し出されるのですね。
そしてラストでは同じ光景がもう一度、
今度は通常通りの姿で映されるのですが、
この仕掛けの意味にも入り込んだ
分析的なレビューもあります。
たっとえば「Remy_Azhary17」さんが
2010年9月に投稿した☆8個のレビュー。
『デビル』はつまるところ「悔恨と贖罪
(つぐない)の物語」で、そこに入り込む
「超自然的な要素」──「知りえないものの
魅惑」──へと観客をぐいぐい引きこんで
いくところにシャマランの創意がある
と論じています。
究極的には、ゆるしの力が
どのようにして暗闇に光をもたらすか…
というところへ観客を引っ張っていく。
制作者の分析として重要なのは、
終幕がオープニングとまったく逆の
アングルで撮られていることで、これは
「善の悪への勝利」を反映している。
映画では、事態の発展がすべて偶然か
それとも必然(神〔または悪魔〕の意図
どおり)かで、迷信深い警備員(ラミレス)
とボーデン刑事とで、ちょっとした論争に
なりますが、この「Remy_Azhary17」さんも
信仰をおもちの方なのかもしれません。
いや、そうでなくてもかまわないのですが、
ラストでボーデンが「ゆるす」ところに
「贖罪」の成立、「善の悪への勝利」を
見届けているには違いないでしょう。
👉「シャマランの創意」が世界をアッと
言わせたのは、なんと言っても
『シックス・センス』でしょう。
この傑作をめぐっては、こちらで
詳しく情報提供していますので、
ぜひご参照ください。
・シックスセンス(映画)の秘密を考察【ネタバレ】ヴィンセントはなぜ裸?
『救命艇』+『そして誰もいなくなった』=❓
同様にこれは「シャマランの世界」だとした上で、メガホンを取ったドゥードル
監督の手腕をも称讃しているのが、同じく
2010年9月に投稿されている「Craig_
McPherson18」さんの☆7個のレビュー。
『シックス・センス』『アンブレイカブル』
以降は評判を落としてきたシャマランが
この作品を機に復活に向かうかもしれない、
と出来栄えを高く評価しています。
『デビル』はストーリーが狭く
限られているだけ強い説得力をもつ。
初めから終わりまで洗練されており、
ほとんどヒッチコックの『救命艇』と
アガサ・クリスティーの『そして誰も
いなくなった』の混成エレベーター版
を見るかのようだ。
〔中略〕
『デビル』は今年私が楽しんで観た
映画のうち、最も洗練された脚本と
演技と演出によるものの一つだった。
👉ヒッチコックが第二次大戦中に撮った
戦争映画『救命艇』(1944)については
こちらの予告編で概要をつかむことが
できます。 👇
クリスティーの傑作小説『そして誰も
いなくなった』に関してはこちらで
情報提供しています。
ぜひご参照を。
・ヒッチコックの『鳥』を徹底解説!原作はもっと怖い?
・サイコはラストシーンの笑顔が怖い!ヒッチコック映画と原作のあらすじ
・そして誰もいなくなったのタイトルはなぜ変わった?⦅元ネタ小説のあらすじ⦆
まとめ
さて、いかがでしょうか?紹介したい面白いレビューはまだまだ
たくさんあるのですが、この2つだけ
でも、英語圏の映画ファンのレベルの
高さを、また伝統宗教の力が日本より
かなり強いアメリカの風土を感じさせて
くれます。
もしほかのレビューも日本語で読みたい
というリクエストがありましたら、
下のコメント欄からお寄せください。
ともかく上記のレビューはホラーとしても
文芸映画としてもなかなか深い『デビル』
の解釈や考察に悩んでいた人には、よい
ヒントまたは参考ポイントを与えてくれた
のではないでしょうか。
誰かさんにちょいと知ったかぶりをして
やろうかという場合も、あるいは感想文や
レポートを書こうかという場合も
これで鬼(👹)に…というか悪魔(👿)に
金棒でしょう!
さっさとやっつけちゃってくださいね。
👉そういう場合、参考になる文学や
映画としては”悪魔系”ホラー映画の傑作
として『ドラキュラ』『エクソシスト』
『オーメン』『ローズマリーの赤ちゃん』
……また少し話を広げれば、ブラッド・
ピットの刑事が”悪魔”的犯人と対決する
『セブン』なども挙げられるます。
これらの作品についてはこちらで
詳しく情報提供していますので、
ぜひご参照ください。
・ドラキュラのあらすじ【簡単&詳しく】原作小説と日本の意外なつながり
・オーメンの怖い意味(666)!映画・小説のあらすじ【ネタバレあり】
・エクソシスト(映画)のサブリミナル画像とは?原作照合で徹底ネタバレ!
・ローズマリーの赤ちゃんのネタバレ 戦慄の結末は原作でしか読めない!
・セブン(映画) ラストのサブリミナル画像と簡単なあらすじ【ネタバレ】
ん? 書けそうなことは浮かんで
きたけど、具体的にどう進めていいか
わからない( ̄ヘ ̄)?
そういう人は、ぜひこちらを
ご覧くださいね。
👉当ブログでは、日本と世界の多様な
文学や映画の作品について
「あらすじ」や「感想文」関連の
お助け記事を量産しています。
参考になるものもあると思いますので、
こちらのリストからお探しください。
・「あらすじ」記事一覧
・≪感想文の書き方≫具体例一覧
ともかく頑張ってやりぬきましょー~~(^O^)/
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