サクラさん
篠田正浩監督の『心中
天網島』(1969)は今
見てもまったく古さを
感じさせない芸術映画。

新鮮な感動が残ります。

ハンサム 教授
非常に前衛的で、同時に
大衆的な娯楽性も十分
なんですが、その両面は
そもそも近松門左衛門の
原作に備わっていた
ものなんです。


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サクラさん
なるほど。その両方に
からんでストーリー展開
のカギになるのが、遊女
小春と治兵衛の妻おさん
との女同士の義理だと。

ハンサム 教授
ええ。その義理を立てて
小春は治兵衛を振り
切ろうとし、それを
知った治兵衛は狂乱(叫び)

サクラさん
夫の号泣を見たおさんが
これは小春の命が危ない
と、今度は彼女が小春
への義理を立てよう
とする(😿)

ハンサム 教授
死体で発見された二人が
髷を切ってザンバラ髪
になっていたのも、
実はおさんへの義理を
立ててのことだったん
ですね。




サクラさん
ん? でもそれ、なんで
義理を立てたことに
なるんでしょうか?


というわけでおなじみ”あらすじ暴露”
サービスの第226弾(“感想文の書き方”
シリーズとしては第313回)となる今回は、
近松門左衛門の人形浄瑠璃(文楽)で
世話物の傑作『心中天網島』(しんじゅう
てんのあみじま。1720)((((((ノ゚🐽゚)ノ

社会の実際の出来事に取材した実話報道的な
作品が「世話物」と呼ばれ、特に男女の道行
(みちゆき:命がけの逃避行)が山場となる
心中物は近松の真骨頂。

『曽根崎心中』(1702)の大ヒット以降、
「心中」自体の大流行を招き、幕府から
「『心中』と言うな。『相対死に』と
言え」というお触れが出たほど。

   
   『冥途の飛脚』に触発された映画『Dolls』(北野武監督)から


それでも一向に止まず、またぞろ起こって
しまった大阪・網島の事件に取材して
速攻で書き上げられたのが、この傑作
『心中天網島』。

篠田正浩映画『心中天網島』(岩下志麻・
中村吉右衛門主演)は詩人の富岡多恵子と
作曲家の武満徹を加えた3人での共同脚本で
制作され、ヴェネチア国際映画祭、
ロンドン映画祭出品、毎日映画コンクール
日本映画大賞など国際的にも高い評価を
受けてきました。

そのラストシーンのみ、こちらで
ご覧いただけます。 👇



さて、今回の内容はザッと以下のとおり。


ごく簡単なあらすじ(要約)

ではまずぎゅっと縮めた”ごく簡単”な
あらすじ(要約)から。

曽根崎新地の遊女・紀伊国屋小春は
妻子ある天満の紙屋治兵衛と深い仲。

侍の客に呼ばれて茶屋「河庄」で
相手をするうち、治兵衛と心中する
ことになっているが、本心をいえば
死にたくないので、助けてほしい
などと泣く。

これを立ち聞きしていた治兵衛は
狂乱し、小春を刺そうとするが、
失敗し、両手を格子の柱に縛り
つけられてしまう。

侍は実は兄の孫右衛門の変装で、
諭された治兵衛と小春はこれまでに
取り交わした起請文(きしょうもん)を
すべて焼くことにするが、小春の
取り出したものに治兵衛の妻おさん
からの手紙がまじっており、
孫右衛門はこれを懐に収める。

   
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それから10日もたたぬころ、炬燵に
寝てばかりの治兵衛のところへ義母と
孫右衛門が来て、治兵衛が小春を
身請けするとの噂について問いただす。

それは伊丹の太兵衛の間違いだと
治兵衛は弁明し、義父の五左衛門を
安心させるために「誓紙」を書く。

二人が去ると治兵衛はまた炬燵に
もぐり込んで泣いているので、
おさんが問うと、小春が約束を
たがえて太兵衛に請け出されるのが
悔しいのだという。

これを聞いたおさんは、実は小春には
自分が手紙を出して身を引いてくれと
頼んでいたので、そういう状況なら
小春は死ぬ、それでは「女同士の義理」
が立たないから、あなたが行ってやれと
言いだす。

金が必要ならこれで、と箪笥から
銀四百匁や高価な着物類をすべて
出して渡して送り出そうとした
ところへ五左衛門が来訪。

治兵衛の誓紙は納得が行かん、
「離縁状」を書けと命じて
おさんを無理やり引きずっていく。

 

深夜、小春のいる茶屋「大和屋」へ
来た治兵衛は、示し合わせていた
とおり、こっそり抜け出して
足まかせに走っていく。

網島大長寺の水門の上まで来て、
ここで死のうと治兵衛が言うと、
小春はおさんへの義理で「心中」は
できない、私をここで殺してあなたは
別の場所で死んでくれと言う。

治兵衛は脇差で元結から髪を切り、
これでもう出家の身だから、お前が
おさんに立てる義理もないと言う。

小春も喜んで髪を切ると、治兵衛は、
今や尼と法師で「生死を共にする夫婦の
義理」もないのだから、死に場所も
変えて、おさんに「義理を示そう」
と言う。

この水門の上でお前を刺し殺し、
自分は少し離れて首を吊ると告げ、
それを実行する(ドクロ)

いかがでした?

ん? これではあまりにも骨ばかりで
肉がなく、哀感も悲壮さ言葉遊びも
伝わってこないから、やはりどこが
そんなに傑作なのか分からない?

それはまことにその通り;^^💦

というわけで、以下では要所要所に
“泣ける”原文もはさみながら”かなり
詳しい”あらすじを書いていきますので、
どうぞご堪能ください。

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かなり詳しいあらすじ

ではさっそく入っていきましょう。

原文通りに【上之巻】~【下之巻】の
3部に分けて、「筋」を理解する上で
必要な情報をすべて取り込むとこうなる
という、ある程度詳しいあらすじです。

現代語訳は角川文庫(諏訪春雄 👇)
からの引用で原文も適宜織り交ぜて
参ります。   

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ところどころ、👉印で注釈を入れて
いきますが、うるさいと思われる
場合は飛ばしてかまいません。

【上之巻】

大阪曽根崎新地の遊女・紀伊国屋小春は
妻子ある「紙治」こと紙屋治兵衛と
深い仲になって二年以上だが、近ごろは
伊丹の太兵衛に請け出されるとの噂。

ほかの遊女がそれについて訊くと、
「紙治とは深い仲でもないのに
太兵衛がそういう噂を立てたために、
逢うことも手紙のやり取りも
できなくなりました。
今宵はお侍のお客に呼ばれて
河庄へ行きます」と小春。
👉「紙治とは深い仲でもない」は
じきにウソとわかる言葉ですが、
このウソや、手紙のやり取りを
やめたことの理由とか、これから
逢う侍客は何者かとか、”❓”を
浮かばせる言葉が開幕早々、二言三言の
会話のうちに盛り込まれています。

     

観客を一気に劇世界に惹きこむ、
円熟期近松、さすがの作劇術。

「日本のシェイクスピア」と
呼ばれるの理由の一端です。


その茶屋「河庄」に太兵衛が来合わせて
小春に絡み、妻子持ち、金なしの紙治を
けなして、独り身で金持ちの自分が
身請けすると騒いで帰る。

河庄へ来た侍客は、小春がにこりとも
しないので、おかみに不平を言い、
実は紙治と深い仲で云々との説明を
受ける。

小春は涙を落とし、「刃物で自害する
のと、首くくるのとでは」どちらが
痛いかなどと問うて、気味悪がられる。


小春は「河庄で侍客」と小耳にはさんだ
治兵衛は、「今宵こそ最期の日」と
ばかり、頭巾をかぶって河庄へ行き、
格子にしがみついて泣く。

侍客が小春に「紙治とやらと心中する
つもり」か、金なら用立てるぞと
持ちかけると、「いかにも、紙治様と
死ぬ約束」をしたけれど、本心をいえば
「死にたくない」ので、お侍様が常客に
なって紙治を遠ざけて私を助けて
くださいと泣く。

    

立ち聞きしていた治兵衛は「さては、
今までのことはみな嘘であったか」と
狂乱し、格子の隙間から小春の脇腹を
狙って脇差を突く。

が、それは届かず、侍客はその両手を
取って格子の柱に縛りつける。

そこへ太兵衛が現れ、「紙屋治兵衛が
盗みをして縛られた」と呼ばわって
蹴とばす。

すると侍客が飛んできて「治兵衛が
何を盗んだ」と太兵衛を引き倒して
踏みつけ、治兵衛にも踏ませる。

立ち上がった太兵衛は、「仕返しする。
覚えておれ」と逃げ出し、笑いものに。

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侍が治兵衛の縛りを解き、頭巾を取ると
それが兄の粉屋孫右衛門で、治兵衛は
驚き、「面目ない」と平伏して泣く。

やはり驚いて走り出た小春を治兵衛は
引きすえ、「狐め、おのれを踏みたい」
と足を上げるが、孫右衛門に止められ、
こんこんと説教される。

これまで月々に取り交わし、お互い肌身に
付けてきた起請(きしょう)29枚をすべて
焼くことにし、二人の出した起請を
孫右衛門が数えていく。

小春からの一枚に「小春様参る、紙屋内
さんより」とあるものが見つかり、
「アゝそれは見せられぬ大切な手紙」
と小春は狼狽。
👉「起請」は起請文の略で「誓紙(詞)」
ともいい、神仏に誓いを立てて恋情の
変わらぬことを約した手紙。

小春は治兵衛の妻おさんからの手紙も
所持していたわけですが、この設定は
近松による創作と見て間違いない
でしょう。

「当時の社会ではれっきとした商家の
女房が遊女に手紙を送るなど絶対に
ありえないこと」だったと専門的な
研究者によって断定されています。
(👉谷口博子「『心中天の網島』における義理」)

その手紙を一瞥して素早く懐に入れた
孫右衛門、「一緒に火に入れる」と言い、
小春は「それで私の面目が立ちます」と
伏し拝む。

悔しさの収まらぬ治兵衛は、地団太踏んで
小春の額を蹴り、わっと泣いて
兄に連れ帰られる。

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【中之巻】

10日もたたぬころ、天満の紙屋では
おさんがすべてをきりもりし、
治兵衛は炬燵に寝転がってばかり。

治兵衛はおさんといとこ同士なので
義母は叔母でもあるが、その義母と
孫右衛門が紙屋へ来て、夫婦に説教。

義母は夫の五左衛門が治兵衛が小春を
身請けするとの噂を聞いて激怒して
いると告げる。

いや、それは太兵衛の間違いだと
治兵衛は弁明し、おさんも請け合う。

それでは五左衛門を安心させるために
「誓紙」を書けと言うので、治兵衛は
ただちに書いて渡し、二人は去る。


二人を見送るや、また炬燵にもぐり込んで
しまった治兵衛にあきれたおさんが
布団をはぐると、「枕に伝ふ涙の滝
身も浮くばかり泣きゐたる」。




おさんも夫の膝に抱きついて嘆くと
治兵衛は、小春が約束をたがえて太兵衛に
請け出されることへの無念の涙、
「血の涙」だという。

これを聞いたおさん、「それなれば
いとしや小春は死にやるぞな」と呆然。

一生言うまいと思っていたけれど、実は
小春には自分が手紙を出していたと明かす。

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あまり悲しさ女は相見互事
(あいみたがいごと) 。

切られぬ所を思ひ切り
夫の命を頼む頼むと。

かきくどいた文(ふみ)を感じ。

身にも命にも代へぬ大事の殿なれど、
引かれぬ義理合思ひ切るとの返事

をもらって、自分は肌身に着けている。

その小春が太兵衛と添う気のあるはずが
ない、「アゝ悲しや此の人を殺しては
女同士の義理立たぬ」、あなたが行って
なんとかしてくださいと懇願する。

とはいえ身請け金の半額もなくては
手の打ちようもないと嘆く夫に、おさんは
箪笥から銀四百匁、さらには高価な着物類を
すべて出してこれを質に入れて行けという。

「私や子供は何着いでも、男は世間が大事」
「サアサア早う小袖も着かへて、につこり
笑うて行かしやんせ」

    


と送り出そうとしたところへ、父の
五左衛門が来訪し、「おさんを連れ戻しに
来た」、治兵衛の誓紙は見たが納得が
行かん、誓紙より「離縁状」を書けと
迫る。

改心したので「添わせてください」と
夫婦ともども懇願するが、五左衛門は
訊かず、おさんを引きずっていく。

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【下之巻】

夜も更けた丑三つ時、小春のいる
曽根崎新地の茶屋「大和屋」へ来た
治兵衛は主人に「小春は起こすな。
私はこれから京へ上る」と言い、
去ったふりをしてまた近くまで戻る。

そこへ孫右衛門が現れて大和屋で
治兵衛と小春のことを尋ね、二人が
一緒でないと知って安堵して去る。

治兵衛が大和屋のくぐり戸の隙間から
覗くと、約束通り小春がいて、
二人は合図の咳ばらいを交わす。

こっそり抜け出た二人は、行く先も
定まらぬまま、ともかく東へと
足まかせに走っていく。

    
👉ここからが心中物の山場、
お約束ともいえる「道行」のくだり。

『心中天網島』では網島の大長寺へ
辿り着くまでに十個もの橋の名が
出てくるので「名残の橋づくし」と
称されていますが、二人が十の橋
すべてを渡ったわけではありません。

それがありえないことはこちらの
サイトの地図でも確認できます。
👉文化デジタルライブラリー


網島は大長寺の藪の外の小川の水門の
上まで来て、ここを死に場所にしようと
治兵衛が言うと、小春は「心中はおさんへの
義理があってできない。私をここで殺し、
あなたは別の場所で死んで」と言う。

治兵衛は嘆き、「五生七生朽ちせぬ
夫婦の魂離れぬ印」が欲しいならと、
脇差で元結から髪を切り、これでもう
「出家の身。お前がおさんに立てねば
ならない義理もない」と言う。

「アゝ嬉しうござんす」と小春も
島田に結った髪を切ってしまう。

すると治兵衛は、今や尼と法師、「生死を
共にする夫婦の義理」もないのだから、
「さっぱりと死に場所も変え」て
「おさんに立て通す義理を示そう」という。

この水門の上でお前を刺し殺し、
自分は少し離れて首を吊ると。

大長寺の鐘の音が聞こえ、もはや猶予は
ならぬと、治兵衛は実行に移す。

「跡まで残る死顔に
泣き顔残すな」「残さじ」と。

につと笑顔のしろじろと
霜に凍えてても震ひ。

我から先に目もくらみ
刃の立てどもなく涙。

        


苦痛に七転八倒する小春の喉になんとか
とどめを刺した治兵衛は、小春が巻いていた
抱え帯を首に巻き、他方の端を水門に
投げかけて括り、首を吊る。

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“三角関係×2=四角関係”の恋愛ドラマ

さて、いかがでした?

さすが近松…とうなりました?

と同時に「ちょっとわかりにくい」とか、
「他の近松作品にないテーマが盛られて
いるな」いった感想をお持ちの方も
いらっしゃるかもしれません。

その最大のものはおそらく「女の義理」
という小春とおさんとの間で大事にされ、
ラストでは治兵衛もリスペクトすることに
なる、やや異例の感情でしょうね。


“男2人”対”女1人”という形の三角関係
なら、近松の他の心中物──『曽根崎心中』
や『冥途の飛脚』──でも必ずといって
いいほどに設定される近松のパターン
というか常套手段です。

    

ところが『心中天網島』では、従来のこの
パターンも踏まえながら、”男1人”対
“女2人”の三角関係を持ち込み、かつ
その”女2人”の間の「義理」を心中への
障害として恋愛劇に絡ませたのです。

つまり手紙のやり取りがあり、小春としては
おさんに立てた「義理」──彼女に請け
合った約束──を第一に考えるところから、
太兵衛による身請けを受け入れることで、
恋しい治兵衛を怒り狂わせるなどの行為に
出るのですね。
👉上記の『曽根崎心中』『冥途の飛脚』
は、『心中天網島』と並ぶ「心中物」の
傑作です。

こちらで詳しく情報提供して
いますので、ぜひご参照ください。

近松門左衛門 冥途の飛脚(文楽)のあらすじ 現代語訳でわかりやすく

近松門左衛門 曽根崎心中のあらすじ 現代語訳でわかりやすく

         
         曽根崎心中カップルの像(大阪・露天神社[お初天神])


女同士の義理はリアルか

ところで、第一作の『曽根崎心中』(1703)
以来、近松の「心中物」はつねに現実に
発生した事件をいちはやく劇化して
客に見せるという、報道の意味も兼ねた
エンターテインメントでした。

『曽根崎心中』から17年後、脂の乗り切った
近松によるこの『心中天網島』も同様なの
ですが、実在のおさんと小春との間に手紙の
やり取りがあったかということになると、
その物証はなく、どうやら近松による
創作と考えられます。

だとすれば、「女の義理」という作品全体を
貫く重要なテーマも、事件の経緯から来る
ものというよりは(それも多少あったと
しても)、近松自身の内部にそれを盛り込み
たいという創作意欲が盛り上がってきた
ことに多くを負うているのではない
でしょうか。

   

が、それにしても、そもそも「義理」とは
いったい何なのでしょうか。

いちおう辞書にあたっておきますと、
『日本国語大辞典』にはこうあります。

➊ 物事の正しい道筋。また、
人の踏み行なうべき道。道理。

➋ 職業、階層、親子、主従、
子弟などのさまざまな対人関係、
交際関係で、人が他に対して
立場上務めなければならないと
意識されたこと。対面。面目。

       
       ヤクザ社会での「義理」を描いた一連の映画のスター、高倉健さん


➌以下も続々とありますが、すべて
➊➋からの派生的な意味なので略します。

おさんと小春の間で「女同士の義理」と
いわれているのは、「女」という同一の
「階層」(今ならジェンダーというところ)
に属する者として「意識された」義務・
責任のようなものでしょうから、➋に
含まれるということになりそうです。


さて、ここで男女の三角関係における
「義理」とは❓
という話になりますが、男Aが男Bに
各種の「義理」から女を譲るというのは
昔からままある、というかよく聞く話です。
👉夏目漱石『それから』の主人公は
かつて友人に恋人を「譲った」ことに
ついて「義侠心」からだったと言って
彼に謝罪しますが、これも一種の
「義理」でしょう。

この『それから』の影響下に書かれた
武者小路実篤の『友情』にもほぼ
同じことが言えます。

この二作についてはこちらで詳しく
情報提供していますので、
ぜひご参照ください。

漱石 それからのあらすじと解説 《自然》に復讐された男?

武者小路実篤 友情のあらすじ 漱石を受け継ぐ〈三角関係〉文学

         
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しかしながら、女Aが女Bに譲る「義理」
というのは、そうそう耳に入ってこない
ストーリーではないでしょうか。

このことは、そもそも「義理堅い」のは
男の特徴であって、女にはそれは薄い、
とりわけ男が絡んで恋愛沙汰になれば
「義理」もへったくれもなくなる…
という古くから流通している女性観・
ジェンダー観の流れに乗るものなのでは?

とすれば、近松が彼の時代において
「女同士の義理」を主題化したことは、
きわめて反時代的・先進的・前衛的な快挙
だったともいえるのではないでしょうか。

ただ、この「女同士の義理」自体が厳密に
いえば「成立していない」ゆえんを
分析した論文もあるのですが、
(👉谷口博子「『心中天の網島』における義理」)
近松がそれを主筋に絡ませ、観客に訴え
ようとしたことは否定できないのです。

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まとめ さて、いかがでしょう。

ともかく、コト『心中天網島』に関する
かぎり、これぐらいの情報があれば、
もうバッチリでしょう。

読書感想文だろうがレポートだろうが、
スイスイと書けてしまうのでは
ないでしょうか。


ん? 「日本のシェイクスピア」との
評価もあるようなので、そのご本尊、
シェイクスピア作品との比較を
してみたい?

それはとてもよいアイディアです。
ぜひチャレンジしてください。
👉シェイクスピアのどの作品にまず
目を付けるかは、こちらでご検討
いただければと思います。

シェイクスピアの本でおすすめは?喜劇・悲劇…各ジャンル20作品の紹介!

      


ん? 書けそうなテーマは浮かんで
きたけど、具体的にどう進めていいか
わからない( ̄ヘ ̄)?

そういう人は、「感想文の書き方
《虎の巻》」を開陳している記事の
どれかを見てくださいね。

👉当ブログでは、日本と世界の
種々の文学作品について、
「あらすじ」や「感想文」関連の
お助け記事を量産しています。

参考になるものもあると思いますので、
どうぞこちらのリストからお探しください。

「あらすじ」記事一覧

≪感想文の書き方≫具体例一覧

ともかく頑張ってやりぬきましょー~~(^O^)/

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