もののけ姫 カヤには子孫が…?アシタカとのその後4つのシナリオ
サクラさん
『もののけ姫』のはじめ
の方で村を出るアシタカ
を見送る娘がカヤ。
“兄さま”と呼んでいても
実は許嫁(いいなづけ)
のようですが、二人は
この後、永久に会わない
のでしょうか?(😿)
の方で村を出るアシタカ
を見送る娘がカヤ。
“兄さま”と呼んでいても
実は許嫁(いいなづけ)
のようですが、二人は
この後、永久に会わない
のでしょうか?(😿)
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ハンサム 教授
アシタカは”一族の長
(おさ)”になる定めの人
ですから、タタリ神の
呪いさえとけたら帰還
して族長(王)になっても
おかしくありません。
そもそもこの物語自体、
王の子孫に語りつがれた
“アシタカ王伝説”という
設定のようですし。
(おさ)”になる定めの人
ですから、タタリ神の
呪いさえとけたら帰還
して族長(王)になっても
おかしくありません。
そもそもこの物語自体、
王の子孫に語りつがれた
“アシタカ王伝説”という
設定のようですし。
サクラさん
アシタカが王なら、
カヤはお妃(きさき)?
カヤはお妃(きさき)?
サクラさん
ガ~ン( ) そんなあ…
ハンサム 教授
だって、カヤが心を
こめて渡した玉の小刀を
サンにあげてちゃってる
ではないですか;^^💦
こめて渡した玉の小刀を
サンにあげてちゃってる
ではないですか;^^💦
サクラさん
それならサンと夫婦に
なればいいんで、
村には帰らなくていい。
なればいいんで、
村には帰らなくていい。
ハンサム 教授
いやいや、連れて帰る
可能性だってあります。
『もののけ姫』は
立派な歴史映画。
現代の常識をモノサシに
していては、謎は解け
ませんよ。
可能性だってあります。
『もののけ姫』は
立派な歴史映画。
現代の常識をモノサシに
していては、謎は解け
ませんよ。
というわけで、本日のテーマは宮崎駿の
世界的傑作『もののけ姫』(1997)!
特にその序盤でアシタカを見送って
それっきり映画には登場しないのに、
「かわいい、かわいそう」と静かな
人気を持続させているキャラ、
カヤにフォーカスします。
アシタカとはそもそもどういう関係で、
彼が去ったあと、彼女の人生はどう
なっていくのか❓❓❓…
これについては映画の中でも、また宮崎監督
自身によっても、明らかにされているわけ
ではないので、あくまで各自が色々な
手掛かりから推理・考察していくほか
ありません。
二人の未来の可能性はもちろん無数に
考えられますが、ここではそれらを
4つのシナリオに提出してみたいと
思うんです。
4つの間で、二人の運命は右から左、
それこそれこそ極端に揺れています。
どれが最もありそう(または望ましい)か、
あなた自身で検証してみてください!
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そんなわけで今回は以下のような
内容で参ります。
男なんてそんなものさ?
“二人の未来”という謎を読み解いていく上で作品内に与えられているカギとして
まず挙げられるのは、見送りの際に
カヤがアシタカに渡す玉(ぎょく=
黒曜石)の小刀ですね。
(出典:https://tr.twipple.jp)
これを渡すとき、カヤは「お守りするよう
息を吹き込めました」(つまり”心を注入
した”と…)とも念を押すのですが、その
小刀をアシタカはなんともアッサリと
“もののけ姫”、サンに与えてしまいます。
これが多数女性ファンの不審と怒りを
買った部分なのですね。
映画の録音中にさえ、カヤとサンと両方の
声を担当した石田ゆり子さんから抗議の
声が上がったそうですが、これに対する
宮崎監督の返答もまた謎といえば謎。
いわく「男なんてそんなものさ」
ゲッ(
とショックを受けたかもしれませんが、
発言にはすべて文脈があるわけで、
そこを考慮したいところです。
あるいは宮崎監督は「その時代の男は…」
というつもりで言われたものかも…
「オレもそうなんだ」と認めたものと
にわかに断定すべきではないでしょう。
(真相はわかりませんけど;^^💦)
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4つのシナリオ
さて、ともかく『もののけ姫』はもちろんフィクションではありますが、背景になる
歴史的事実には大いにこだわった映画。
日本史のその方面での権威といっていい
網野善彦さんも、試写を見て「歴史や
民俗を非常によく勉強しておられる」
と舌を巻いたほどでした。
(『ジブリの教科書10 もののけ姫』文春文庫)
しかも「必要なことは全て描くけども、
わかるようには描かない」という
それまでの宮崎作品では採らなかった
制作方針の貫かれた芸術品なのです。
アシタカのような、やがて王となる英雄が
複数の妻をもつという流れは歴史に
こだわって作る以上、むしろ当然の
こととして監督に意識されていたものと
思われます。
というわけで、ここで考察している二人の
未来の4つのシナリオでもそのことを
前提としていますので、あしからず
ご了承ください。
👉ともかく「わかるようには描かない」
という芸術家魂で貫かれた『もののけ姫』。
物語が複雑でわかりにくいのも
当然といえば当然ですね。
登場人物たちの「その後」を考えるにも
その関係性がよくわかっていなければ
お話になりません。
理解の助けのために当方で作成した
「人物・地勢相関図」を掲げますので、
どうぞご利用ください。
この複雑な関係についてさらに詳しい情報は
こちらの記事でお読みいただけます。
・もののけ姫 エボシ御前の腕はなぜモロにもがれる?裏設定を探ると…
1.最悪❓:妻妾の争い
そんなわけで、「かわいいのにかわいそう」とカヤに肩入れしていた人にとって、
“最悪の”(かもしれない)シナリオがこれ。
すなわちアシタカがサンを村へ連れて
帰り、カヤともども妻にしてしまう
というケースです。
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宮崎さん自身がけいこ中、声優さんたちに
注釈されたところでは、カヤは「アシタカの
嫁さんになるつもり」で「そういう風に
周りが認めた娘」でした。
(浦谷年良『「もののけ姫」はこうして
生まれた。』徳間書店)
で、サンはといえば、エミシにとっては
完全なヨソ者で、しかも映画のラストでも
まだ「人間は許せない」と言っていた
“半=山犬”。
このサンがカヤを押しのけて”正室”に
迎えられるとは考えにくい。
ただ”側室”のように遇される可能性は
ないとはいえません。
その場合、カヤとサンは豊臣秀吉の
ねね(正室)と茶々(側室)みたいな関係を
生きるということになるんですが、
さて、どうなることか…
なにしろサンは山犬レベルの
強者(つわもの)。
下手をすると噛みつかれるのでは?;^^💦
いや実際、噛みつかれるだけならまだしも
謀殺される可能性だってあるわけです。
またもしアシタカが、太閤秀吉よろしく
「英雄、色を好む」を地で行く男だった
とすれば、側室は一人や二人では
すまないかもしれませんし…。
まあ、このあたり、エミシ(蝦夷)の掟や
風習がどうだったのかまではよくわから
ないので、なんともいえません。
ともかくヤマト民族(日本人の主流)とは
異なる社会だったことは間違いありません
から、こういう場合もあんがい幸福…
とかの可能性もないとは言えませんが。
👉サンという人物もそれ自体が
謎(ミステリー)。
たとえば山犬のアイデンティティを
もちながら、戦闘場面ではなぜあんな
山犬とは似ても似つかないひょうきんな
お面をつけるのか…
等々の問題はこちらで追究しています
ので、ぜひご覧ください。
・もののけ姫 サンはなぜあんなお面を?その意味は縄文/弥生人の戦いに?
2.これも最悪❓:孤独
でもアシタカは映画のラストで自分は「タタラ場」に残るとサンに告げて
いました。
これ、ひょっとするとエボシ御前か、
そこで働くトキたちにも気があるのか❓……
とも思わせますが、そこでの恋(❔)が
どうなるにせよ、そのままタタラ場で
生涯を終えるのかもしれません。
あるいはいずれタタラ場は去るとしても、
村には永久に帰らないという可能性も
大きいと考えなくてはなりません。
その場合、カヤはどうなるか。
ここで気になってくるのが、カヤが受ける
覚悟を決めていた例の「お仕置き」です。
もし案外きびしいものなら、”追放”とか
“村八分”的な差別とかで、悲惨な生活を
強いられているかもしれません。
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それほどでない場合も、アシタカのお手付き
だと村中に知られてはいますから、ほかの
男との結婚はもうないでしょうし…
アシタカ以外は男じゃない…
とか思い続けていれば、本人もそれは
望まないでしょうし、ともかく最悪(❓)の
シナリオの2つ目は、全くの孤独の
うちに生涯を終える…というもの。
まあそれも、アシタカがサンを連れて
帰ってくる場合同様、エミシの社会習慣や
その当時の政治・経済事情によるんですが、
宮崎監督もそのあたりまで明確なイメージが
あったかどうか…
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東北にいたエミシというのが、
どういう風俗をしていたのか
分からないんですね。
それで僕は大和政権に追われて、
東北の山の中に隠れて住んでた
最後のエミシ、純血種の生き残り
ていうか、そういう風に思って
るんですけど。
(『「もののけ姫」は
こうして生まれた。』)
まあ、歴史にこだわるとはいっても
分からない部分はもちろんあるわけで、
そこは自由な想像で描かれていた
わけですね。
(エミシの服装や髪型もそう)
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3.これはハッピー❔:王妃
この2つの”バッド”なシナリオに対して考えられる未来のうち最もハッピーな
ケースはといえば、まずこれでしょう。
すなわちアシタカが独身で帰還し、
やはり独身で待っていたカヤが彼を
迎えて王妃になる。
そして、当時のエミシの社会習慣や政治・
経済事情により、アシタカは側室をもつ
こともなく、二人は仲睦まじく生き、
次の王を産み育てる。
ん? サンはどうなるのかって?
映画のラストシーンで、アシタカは
「共に生きよう」とは言いながら、自分は
タタラ場、サンは森と暮らしは別々で、
ただ「会いに行く」と告げていましたよね。
であれば、この二人の縁が切れない場合も
あいびきは遠距離恋愛のようなものに
なるはず。
アシタカが帰郷すれば、その距離は
通うだけで一年の大半がつぶれるほど
でしょうから、カヤとしてはそう心配も
いらないのでは?(😻)
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5.ありそうなケース:母一人子一人
さて、上の3つのシナリオは、いずれも“最悪”ないし”最ハッピー”な場合を
想定したものですから、実現可能性が
大きいとは言いにくいかもしれません。
それなら最もありそうなケースは?
これすなわち、アシタカは帰ってこない
けれども、カヤは彼を見送った時点で
身ごもっており、その後、子を産んで
母一人子一人で育てる…という成り行き。
もちろん村の掟や習慣・情勢次第でほかの
男との結婚もあるかもしれず、その子が
男なら将来の王に認定される可能性も…。
いずれにしろ”アシタカ王伝説”が語り
継がれたのであれば、その子孫によるはず
なので、カヤに子がないという展開は
考えにくいのです。
👉カヤがアシタカを見送る時点で妊娠して
いるという見方に驚いた人もあるかも
しれませんが、これはかなり広く
共有されている解釈です。
これが見えにくい…
というか見えなくてもいいという前提で
描かれているのも「必要なことはすべて
描くけれども、わかるようには描かない」
という『もののけ姫』の制作方針の
なせるわざでしょう。
(お求めはジブリグッズから)
まとめ
さあ、いかがでした?『もののけ姫』が始まって間もなく
観客を襲う最も感動的な場面。
かわいくてかわいそうなカヤがその後
どうなるのか、子孫があればどういう
地位・身分になっていたはずなのか…
等々をめぐる想定可能なシナリオを
4例ばかり挙げて考察を進めてきました。
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エミシ(蝦夷)の社会がどうだったかは不明な
部分が大きいとしても、女性の地位が
現代ほどリスペクトされていない点で、
ヤマトとそう大きな違いがあったと
考える根拠はありません。
現代人を見るのと同じ見方をしていた
のでは、『もののけ姫』の世界を一応
楽しむことはできても、その”謎”の奥に
あるものまで覗き込むような深い鑑賞は
むずかしい、ということのようで…。
👉ここでは「アシタカの妻となるのは
カヤ」という視点で後日談を考えて
いますが、妻となるのはやはりサンだ
という見方も当然、可能です。
その視点でのシナリオはこちらで検討して
いますので、ぜひそちらもご参照ください。
・もののけ姫”その後”小説案⦅カヤ/サン/アシタカの三角関係どうなる?⦆
いや~こうもいろんな見方が出来るとは
さすが宮崎駿、そしてスタジオジブリ…
奥深さに目を見開かされます👀!
👉宮崎駿とスタジオジブリの奥深い魅力を
めぐっては、こちらの記事もご
参照ください。
・千と千尋の神隠し ハクの本当の名前は?漢字でどう書く?
・かぐや姫の罪と罰って何?原作『竹取物語』に秘められた鍵は?
・風立ちぬ 菜穂子は小説と映画でどう違う?あらすじを比較すると
さあともかくこれで『もののけ姫』に
関してはOKですね。
感想文でもレポートでも、書こうと
すればスイスイと書けてしまうでしょう。
ん? 書けそうなテーマは浮かんで
きたけど、具体的にどう進めていいか
わからない( ̄ヘ ̄)?
そういう人は、当ブログで書きため
ています「感想文の書き方」シリーズ
記事のどれかを参考にしてくださいね。
👉当ブログでは、日本と世界の多様な
文学や映画の作品について、「あらすじ」や
「感想文」関連のお助け記事を量産して
います。
参考になるものもあると思いますので、
どうぞこちらからお探しください。
・「あらすじ」記事一覧
・≪感想文の書き方≫具体例一覧
ともかく頑張ってやりぬきましょ~~(^O^)/
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