サンタはなぜ靴下にプレゼントを入れるの?その意味・由来はここに!

サンタはなぜ靴下にプレゼントを入れるの?その意味・由来はここに!

サクラさん
クリスマスにはよく
靴下の形をした飾りを
ぶら下げていますが、
あれにはどういう
意味があるんですか?

ハンサム 教授
サンタクロースが
その中にプレゼントを
入れてくれるという
想定です;^^💦


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サクラさん
でもソックスじゃ、
小さな品物しか入らない
じゃないですか(😹)

ハンサム 教授
いや、あれはホントは
ソックスじゃなくて
ストッキングだから、
けっこう入りますよ。



サクラさん
そうなんだ~(🙀) でも
あまり大きなものは
無理ですよね。

ハンサム 教授
それはそうです。

靴下に入れるように
なった由来からして、
大きなものは想定されて
いなかったんですよ。

サクラさん
ほほ~ その由来とは❓





というわけで本日のテーマは、
クリスマスプレゼントはなぜ靴下
(ストッキング)に入れる(という
ことになっている)のか?

その意味・由来についての探求。

内容はザッと以下の通り。


結論から言いますと、その由緒は
こういう逸話から。

サンタクロースの原型になった
といわれる実在の聖人が、
ある日、とても貧しく困って
いる家にある小さな贈り物を
投げ入れたら、それが干して
あるストッキングの中に
入ってしまった。
ということなんですね。

ではこの聖人とは誰で、投げ入れ
られた小さなものとは何だったのか、
これから、やや詳しく見ていきましょう。

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サンタクロースは誰だったのか❓

この人物はニコラオスといい、紀元270年
ごろローマ帝国リュキア属州(現在は
トルコ)のミラ(ミュラとも書かれる)
で大主教まで上った神学者。

民衆に広く敬愛され崇められるように
なって、ついに”聖人”となり(聖別され)
“聖ニコラオス”と呼ばれるようになった
のですが、そうなった最大の要因は、
困った人たちのために持ち金を惜しまず
どんどん供出したことと見られています。

     修道士 nun-29854_640

その金はどこから?

それは実家がもともと大金持ちで、
しかも両親とも伝染病で早死にして、
全財産を継承することになったから。

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投げ込んだ金貨が靴下に…

で、話はストッキングの方へ移ります。

ある時、ミラのある商人が商売にしくじって
全財産をパーにしたのですが、その家には
嫁入り前の美しい娘が3人もいました。

借金で首の回らない商人は、追い詰められた
果ての最後の手段として、娘たちを遊女の
世界(今でいえば”風俗”業界)に売って
金を作ろうとします。


これを聞き知ったニコラオスは、早々に
馬を走らせ、その家を通りすがりに、
あいていた窓からひそかに、小さいが
重みのある包みを投げ入れたのです。

その包み中身とは❓


はい、それがなんと金貨
だったのですね。

    


これにより上の娘は売られずにすみ、
身分のある若者と立派に結婚
できました。

ところが、トルコあたりの身分ある
人々の間では多額の持参金を持たせる
のが常識で(少なくともそのころは)、
結婚式が終わった時にはニコラオスの
お陰で潤った家計はもうスッカラカン。

今度は二番目の娘が身売りの危機に。

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これを聞いたニコラオスは、再び馬で
その家を通りすがりに、窓から金貨の
包みを投げ入れます。

で、この娘も幸せに結婚できたのですが、
お金の面では姉と同じことが起こって、
再び貧窮。

となれば、もちろんニコラオスは
三度目の金貨投入をやるという
話になりますよね;^^💦

     


で、それまでは誰の仕業かわからず、
「神様だろう」という話になっていたの
ですが、三度目には父親がニコラオスの
姿を目撃し、「ああ、あの方だったのか」
とお礼をしに行き、皆の知るとことと
なった次第。

そして、この3回の金貨投げ入れのうちの
何度目かの投げ入れで、「包みが見事、
たまたま室内に干してあったストッキング
の口にすっぽりと入り込んだのです」

という娘さんの証言からの縁起かつぎで
「クリスマスプレゼントは靴下に」
という風習が生まれたというのですね。

     サンタ 子供の友1914_Santa_Claus
    『子供之友』(1914年12月号)より   


ところで、この「金貨投げ入れ」が
屋根の煙突からで、それがうまいこと
暖炉近くに干してあったストッキングの
口に入った…という話もありますね。

でもこれ、物理学的にありえません
(ニコラオスはすごいカーブを投げた
のか)し、そもそもトルコの家に大きな
煙突なんかなかったでしょう。

これはサンタクロースの発祥の地が
フィンランドだといわれるように
なってから発生した根も葉もない
俗説です。
👉サンタクロースの発祥の地、また
彼が「煙突から入ってくる」という
広く流布しているお話については、
こちらもご参照ください。

サンタクロースの出身地(起源)はフィンランド?トルコ?それとも韓国!?

サンタは煙突から入るって、なぜ?🎅サンタクロースの答えは?
           
              


なぜニコラオスがサンタクロースに❓

さて、それではなぜこの聖ニコラオスが
発音のだいぶ違う「サンタクロース」の
名で呼ばれるようになったのでしょうか?

その話をするには、今度はオランダへ
飛ばなくてはなりません。

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日本語で「聖」と訳されている接頭辞は、
英語では「セイント」ですが、
そのほかのヨーロッパ語では「サン」
とか「ザンクト」とか微妙に異なります。

オランダ語ではこれが「シンタ」になる
そうで、「聖ニコラオス」は「シンタ・
クラース」(Sinter Klaas)。

そのオランダでは14世紀ごろから、
聖ニコラオスの命日とされる12月6日に
「シンタ・クラース祭」を祝うように
なったのです。

      サンタMerry_Old_Santa_Claus_T

この祭りがその後、17世紀にアメリカに
植民したオランダ人たちによって大いに
広められた結果、アメリカ風になまった
「サンタクロース」の名が定着したと
言われています。

イギリスにはそれと別個に「ファーザー
・クリスマス」がいることになって
いましたが、今ではもちろんアメリカ風
「サンタ」のイメージと融合しています。
👉映画『戦場のメリークリスマス』で
ビートたけし演ずるハラ曹長が
「ファーザー・クリスマス!」
と連呼していたのを思い出される
方もいらっしゃるかもしれません。

この映画についてはこちらで
情報提供していますので、
ぜひご参照ください。

戦場のメリークリスマスのあらすじ//映画と原作の大きな違い
                     
           


そんなわけで、もともとは「サンタが
街にやって来る」のは12月6日という
ことになっていたのですが、これが
いつか25日のクリスマスにまとめ
られていったのですね。

イエス・キリストの誕生日が25日だと
いうのも今では疑問視されていますが、
クリスマスはすでにこの日に定着して
いましたから、同月中のお祭りを1回に
絞るとすれば、こちらになるのでしょうね。

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明治期の英語教科書にも…

そのような次第で、クリスマスプレゼント
を靴下(ストッキング)に…という風習は
トルコに端を発してオランダ経由で
アメリカへ来て爆発的に流行し、同国の
強大化とともに世界中に拡大していった
ものと見られます。

そのことをよく示す例として、明治期の
中学校で使われていたアメリカ発の
英語教科書National Readers
レッスンにクリスマスのストッキングの
お話があることが挙げられます。

     IMG_20141028_0001
     National Readers 2 表紙  


あの夏目漱石も、少年時代に兄から
この読本を使って英語を教えられたと
回想しているその本ですが、第2巻の
全56課中3課がそれで、”HANG UP BABY’S
STOCKING”と題されています。

赤ちゃんのストッキングは小さすぎる
から、おばあちゃんのを借りましょう
という詩も入っていて、なんとも
かわいい物語になっています。

  IMG_20141110_0001
  Lesson 48 “A CHRISTMAS STORY”(左頁下の脚注に注目)


クリスマス関連の課はほかにも2つあって、
その一つはズバリ”A CHRISTMAS STORY”。

上の写真で左頁下には「クリスマス」に
ついての脚注があるのですが、
その内容は以下のとおり。

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Christmas  
毎年十二月廿五日ニ執行ス、
基督教国ニテ老幼ノ之(これ)ヲ
楽ミ待ツガ如シ.
Santa Claus此祭日ノ前夜小児ノ
寝床ノ近辺ニ靴足袋ヲ置キ
翌朝之ヲ見レバ種々ノ贈物其内ニ
アリ、小児等 Santa Claus
来リテ之ニ入レ置ケリト信ズ、
実ハ父母ノ之ニ入レ置キシナリ.

      IMG_20141120_0004

こんな脚注が必要だったということは、
当時の日本人にはまだほとんど知られ
ない風習だったということでしょう。

ストッキングのを訳しての「靴足袋
(くつたび)という日本語も
微笑ましいですね;^^💦
👉この教科書に関しては、これれらの
別記事でも探求していますので、
ぜひご覧ください。

サンタへの手紙を正調の英語詩で!漱石も読んだ教科書から

サンタはいる?いない?漱石少年も学んだ英語教科書に答え

クリスマスツリーの由来は?漱石も読んだ英語教科書に学ぶ

サンタの日本登場はいつから?侍サンタ、北国の老爺”三太九郎”etc.

            


まとめ

さて、これでもうよくわかり
ましたよね。

クリスマスプレゼントはなぜ
靴下(ストッキング)の中に
入れることになったのか。

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ん? いっそのこと、クリスマス
プレゼントとして靴下を贈るというのも
シャレになって喜ばれるのではないか?

う~ん…それはそれで、また別の問題を
生むかもしれませんよ;^^💦
👉クリスマスとかぎらず一般に
プレゼントとして靴下類を贈る場合には
そこに読まれる可能性のある意味
ついても知っておく方が賢明でしょう。

詳しくはこちらで。

靴下のプレゼントに意味あり?[女性から男性に…👣]は危ない?
   
        


そんなわけで、みなさん、それなりの
対応をお願いしますよォ~(ニコニコ)


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