サクラさん
映画『エリザベス』で
女王を演じたケイト・
ブランシェット。

女王がそこにいるのかと
思うような名演でした。

ハンサム 教授
美しいばかりでなく
娘らしさやユーモア、
そして権力者としての
豪胆で冷徹な計算…
渾然一体の人物像を
見事に演じきり
ましたね。

サクラさん
25歳で即位して69歳で
没するまで独身の処女王
(ヴァージン・クイーン)
だと思っていたら、映画
では愛人と深い仲に…



あれは本当にあった
関係なんですか?


ハンサム 教授
アハハ、そういう部分が
全然なかったら
映画にならないでは
ないですか。

サクラさん
するとフィクション?

ハンサム 教授
さ~て;^^💦 その
あたり
が一つの見どころに
なるのかな。


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というわけで、おなじみ”あらすじ”暴露
サービスの第176弾(“感想文の書き方”
シリーズ第253回)はイギリス映画
『エリザベス』(1998年。シェーカル・
カプール監督)で行ってみます((((((ノ゚⊿゚)ノ
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さてこの映画、エリザベス女王を描いた
ものということはお断りするまでもない
と思いますが、エリザベスといっても
現女王のエリザベス2世ではなく、
エリザベス1世。

今から500年以上前、シェイクスピア
などがいたころの英国女王のこと
ですので、お間違いなきよう。

どんな人か全然知らないという人のために、
まずはこの映画の超カンタンなあらすじ
というか要約(それは史実どおりでも
あります)をお見せしておきましょう(^^)у


ごく簡単なあらすじ(要約)


16世紀半ば、カトリックの英国女王
メアリー1世は国教会派(プロテスタント)
に激しい弾圧を加えていたが、やがて
病死し、異母妹のエリザベスが即位。

国教会を国の中心に据えるとしたため、
カトリック勢力から攻勢を受け、
命さえ狙われる。

またスペイン王やフランス王族から
求婚攻勢も受けるが、愛人や忠臣の
支えもあってこれらに賢く対処。

結婚しない生き方を決め
「私はイングランドと結婚した」
と宣言する。

ま、そういうことなんですが、
これだけじゃ、どこが面白いのか
サッパリわかりませんよね┐( ̄ヘ ̄)┌

というわけで、「かなり詳しいあらすじ」の
方を読んでいただくことになるのですが、
その前に、ザッと様子をうかがう意味で、
映画の予告編を覗いておきましょうか。




かなり詳しいあらすじ

ではそろそろ幕開けです。

が、その前に、登場人物の相互関係が
かなりややこしいので、はじめに
人物相関図を掲げておきましょう。

読んでいてわかりにくくなったら、
ここへ戻って確認してください。


 『エリザベス』登場人物相関図

👉この図はあくまでも映画の
ストーリーに即してのものですので、
「相愛」「暗殺」など微妙な部分まで
史実どおりかどうかは保証できません。

図中、は親子などの血縁関係、
は夫婦または愛人関係、
は求婚、攻撃などなんらかの
働きかけを表しています。

なお左下のメアリ・スチュアートはこの
映画に登場しませんが、続編の『エリザベス
ゴールデンエイジ』(2007)や2019年公開の
『二人の女王 メアリーとエリザベス 』
となどでクローズアップされる重要人物。

その息子でエリザベス没後の英国王となる
ジェイムズ1世や、ヘンリー7世(エリザベス
の祖父)も出ませんが、歴史的な理解の上では
欠かせない人たちですので、頭に入れて
おくと映画は10倍楽しめます;^^💦



さて、お待たせしました。
いよいよホントの始まりですよ~。

👉印では史実との違いや映画出演者に
ついての情報などを注釈していますが、
不要と思われる場合はすっ飛ばして
行ってください。


【起】

16世紀半ばのイングランド。

前王ヘンリー8世の創設にかかる英国教会
(プロテスタント)とカトリック勢力との
間で国は割れていたが、1553年に即位した
カトリック派の女王メアリー1世は
プロテスタントに激しい弾圧を加える。
👉映画はプロテスタントの男女が
丸刈りにされ、火あぶりの刑に
処せられるというショッキングな
シーンに幕を開けます。

メアリー1世はこの弾圧の苛酷さから
“ブラディ・メアリー”(Bloody Mary/
ブラッディ・マリー/血まみれマリー)
と呼ばれ、例の真っ赤なカクテルの
起源ともなりました。



メアリー1世の母はスペイン出身の
キャサリン・オブ・アラゴンで、
しかも夫はスペイン国王フェリペ2世と
来ていますから、カトリックへの固執は
自然の成り行きかもしれません。

またそもそも父ヘンリー8世の国教会
創設の目的が、侍女だったアン・ブーリン
との結婚のためにキャサリンと離婚する
ことだった(カトリックでは離婚が認められ
ないため)と言われてますからね~;^^💦

こうして王妃になったアンの生んだ子が
エリザベスですが、アンはその後、流産
続きで男児を生めず、しかもヘンリーは
アンの侍女との結婚を望むなどで、
2年後には結局、処刑の憂き目に。

その間、メアリは庶子(私生児)に転落して
エリザベスの侍女となることを強要されて
さえいましたので、この異母妹を激しく
憎んでいても不思議はありません。


メアリー女王に体調異変があり、
懐妊の情報も流れるが、実は腫瘍と
わかり、余命わずかの状態となる。

エリザベスの即位を望まないメアリーは、
謀反の容疑により彼女をロンドン塔
(アン・ブーリンもここで処刑)に幽閉。

が、やがて釈放され、幼ななじみの
ロバート・ダドリー卿と楽しく過ごす。


1558年、メアリー死去により、25歳の
エリザベスがイングランド女王に即位。

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【承】

 
フランスを後ろ盾に不穏な動きを
見せるスコットランドを牽制すべく
エリザベスは軍を派遣するも、結果は
惨敗で、退位を求める声もあがる。

フランス王家出身のスコットランド女王
メアリ・オブ・ギーズ(マリ・ド・ギーズ)は
平和な関係維持を理由に、甥にあたる
アンジュー公(エルキュール・フランソワ・
ド・フランス)との結婚をエリザベスに要求。

他方で、スペイン大使アルヴァロは妻を
亡くした国王フェリペ2世の再婚相手と
なるよう勧める。
(これも平和のためで、年2~3回会う
だけの夫婦という条件)


招待されて訪英したアンジュー公は結婚に
大いに乗り気だが、フランス貴族らしい
頽廃を絵に描いたような男。

夜は乱交めいた騒ぎのなかで女装趣味に
うつつを抜かしている。
👉ここが大いに異色で楽しめる
見どころの一つ。

映画では登場前から「ハンサム」
とされるこのアンジュー公、実際
ハンサムなヴァンサン・カッセルが
演じていますが、史実としては
「醜い」との噂が伝えられていました。

実際に会ったエリザベスは「それほど
醜くはない」ので「蛙 (frog)」の
愛称をつけたとか…。
(👉 Wikipedia

   
   フランソワ・ド・フランス(アンジュー公)

女装趣味があったという記録は
見当たらないので、映画での
創作と思われます。

なおハンサムで調子のいいアンジュー公を
見事に演じたヴァンサン・カッセルは、
こちらの映画では”青髭”のモデルとされる
人物を好演しているフランスの名優です。

ジャンヌダルク(映画)のあらすじ 姉の悲惨な最期も史実通り?

     
      イングリッド・バーグマン主演映画
       『火刑台のジャンヌ』(1954)ポスター。
       ジャンヌ・ダルクを火あぶりにしたのも
       イングランド政府でした。


エリザベスは、メアリー1世の治世には
大陸に逃れていた敬虔なプロテスタントの
フランシス・ウォルシンガムを呼び戻し、
国王秘書長官として重用。

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【転】

国教会をイングランドの中心に置くことを
宣言したエリザベスは、国内外の
カトリック勢力の反発や策動により、
苦境に追い込まれる。

ヴァチカン(教皇)からエリザベス殺害の
指令が下り、スペイン大使アルヴァロや
国内のカトリック貴族ノーフォーク公が
これに関与。


一方、王宮の舞踏会などでエリザベスが
踊る時は、「ヴォルタ!」という掛け声と
ともにロバート・ダドリーとペアになって
見事なダンス💃を披露すること2回。

二人は公然の仲とも見えた。
👉上の予告編動画でもフィーチャー
されているとおり、二人のダンスの
華麗さも大きな見どころ。

ロバート役のジョセフ・ファインズの
顔がイマイチ…と感じた人もこの
ダンスの素晴らしさで惚れ直し、
抜擢の理由に納得されるかも。

「ヴォルタ」(volta)はそのころ流行
していたフランス発祥の軽快なダンスで、
男性が女性の腰を抱いて高く持ち上げる
などの激しい動きがあり、英国では
スキャンダラスとも見られたようです。

エリザベスが踊り好きだったことは
事実のようで、ヴォルタに似て激しい
動きのある「ガイヤール/ガリアード」
(Galliard)を6~7曲踊っていたとも
言われています。

そのガリアードをロバート・ダドリーと
踊ったことが2回あると記録に残っている
そうで、映画での”2回”という回数は
そこにこだわっているのかもしれません。


エリザベスを抱き上げて踊るロバート・ダドリー


が、やがてこのロバートに妻があると知り、
しかもその妻が不審死を遂げたという
噂も流布してロバートは立場を失い、
二人は疎遠に。


陰謀に巻き込まれたか、ロバートは
エリザベスのドレスを着た侍女を抱くが、
そのドレスに塗られていた毒で侍女が死ぬ。

女王暗殺の策謀があることを知った
エリザベスは、関係者を一人残らず
捜し出すようウォルシンガムに指令。


ウォルシンガムはスコットランド女王
メアリ・オブ・ギーズに接近し、
性的な誘惑によりベッドで暗殺。
👉このメアリを演じたのがファニー
・アルダンという、これまた
フランスの美人女優。

最期は全裸でベッドに横たわって
いますが、メアリ・オブ・ギーズが
そういう死に方をしたという
史実はないようです。


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【結】

ノーフォーク公は教皇を後ろ盾にエリザベス
潰しにかかるが、これもウォルシンガムに
動きを見破られ、信愛していた情婦に
裏切られる形で捕縛される。

そのほか次々に逮捕された加担者を
エリザベスは処刑していく。


関与の疑われるロバートについては、
「自分の戒めのために生かしておく」
として処刑は免れさせたものの、絶縁。


宮廷内の聖処女マリア像の前で
ウォルシンガムいわく「国民は
偉大なものを崇めたいものです」

  

エリザベスは、長かった髪を短くして
カツラをかぶり、顔は真っ白に化粧して
儀式の場に現れる。

ひざまずく臣下たちを見下ろし、
「私はイングランドと結婚した」
と高らかに宣言する。

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数ある見どころのなかでも…

さて、いかがでした?

“処女王”エリザベスの華麗にして
スリリング、しかも謎めいた前半生。


建物や衣装、メイキャップなどいずれも
徹底した凝りようで時代が再現されており、
観ていると、ほんとうにエリザベス1世
治世のイングランドに運ばれてしまい
そうです。

見どころは、それこそ挙げきれない
くらいで、そのいくつかは「あらすじ」
途中の👉印の注釈で解説して
おきましたが、ますます興味をもって
もらえたでしょうか。


ん? でもやはり気になるのは
ロバート・ダドリー卿の存在?

そうですよね~;^^💦

   
   エリザベス1世とロバート・ダドリー卿


彼が寵臣の一人であったことは間違いの
ない史実で、「秘密結婚をあげていた」
という説まであるようです。

ところがその一方で、実は深い仲など
ではなく、そんな噂が立つようにした
こと自体がエリザベス自身の謀略だった
という説もあるんですね。


なぜわざわざそんなことを?


外国の王族らとの政略結婚を断る
(またはペンディングにしておく)
ためのカムフラージュ?

でもそれだけならロバートと結婚して
しまうことも不可能ではないはず。

彼も立派な貴族ですし、現にエリザベス
2世は国内の貴族(エディンバラ公)と
結婚されているわけですし…。


どうしても結婚できないワケ

この謎への回答の一つとして、最近の
調査から唱えられ始めたのが
実は男だったから」説。

    

実際、顔だちも男性的といえば言えますし、
体形は手足の長い長身、残された手袋の
指は異常に長かったとか。


それらはもちろん昔からわかっていた
ことですが、最近の調査をもとに
発生した仮説は以下のようなもの。
エリザベス10歳の時、ロンドンに
疫病が蔓延したためヘンリー8世は
彼女をコッツウォルズという
小さな村で養育させた。

ところがそこで、疫病に罹患して
死んでしまったが、それは父王が
面会に来る日の前日。

王の怒りを恐れた家庭教師と後見人は
身代わりを立てることにしたものの、
似た年格好の女の子が見つからず、
やむをえず男の子に女装させて
「エリザベス」と名乗らせた。

その後、この男子が終生、女装して
「エリザベス1世」を演じ続けた。
(出典:Mail Online News)

なるほど。それなら誰とも結婚
できないわけですよね;^^💦

まあ実は男だったにせよ、やはり女だった
にせよ、40年以上在位してイングランドの
「ゴールデンエイジ」(黄金時代)を実現した
功績はたしかに偉大というべきでしょう。

それを可能にした才能の一つが、10人を
超える求婚者に対して、すぐにOKするでも
なく言下に断わるでもなく、宙づり状態を
利用してじらすような戦略の巧みさでした。


まあ実は男だったのならそうするしかなった
でしょうけど、ともかくこの女(?)王には、
同時代人の劇作家シェイクスピアも大いに
敬意を払い、劇のストーリーやセリフには
女王に気を遣った跡も指摘されています。

それはもちろん観劇にお出ましになることも
あったからですが、もし実は男だったのだ
としたら、エリザベスは観ていてどんな
気持ちになっていたのでしょうか。


というのも、日本と同じく英国でも当時は
女優というものはなく、女役もすべて男が
こなしていました。

その点では毎回毎回、身につまされて
いたのではないでしょうか;^^💦
👉シェイクスピア作品については
こちらの記事などもご参照ください。

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まとめ

さあ、もうこの映画に関するかぎり、
なんでも来い! ですよね。

人から何を尋ねられても、大概の
ことには答えられるでしょう。


感想文とかレポートを書こうという
場合も、もう完璧でしょう。

これだけストーリーが明快に頭に入り、
かつ歴史的背景とか演じた俳優なんかの
情報もバッチリ仕込まれていれば;^^💦


ん?書けそうなテーマは浮かんできたけど、
でも具体的に、どう進めていいか
わからない( ̄ヘ ̄)?

そういう場合はこちらを覗いてみて
ください。
👉当ブログでは日本と世界の多くの
作品について「あらすじ」や「感想文」
関連のお助け記事を量産しています。

お役に立ちそうなものをこちらの
リストから探してみてくださいね~(^^)у

「あらすじ」記事一覧

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ともかく頑張ってやりぬきましょ~~(^O^)/

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