サクラさん
アカデミー賞作品賞ほか
受賞多数の歴史映画
『恋におちたシェイク
スピア』(😻)

助演女優賞のジュディ・
デンチが演じたエリザ
ベス1世はもちろん実在
の人物ですが、主演
女優賞のグウィネス・
パルトロウのヴァイオラ
という女性は❓


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ハンサム 教授
実在したという記録は
ありません;^^💦

サクラさん
あ~、やっぱり(😹)

ただシェイクスピアさん
がああいう恋をしたと
いうのは、実話の部分も
あったのでは❓

ハンサム 教授
さ~て、どうかな…
あったとすれば、
いわゆる”不倫”なん
ですが…;^^💦

サクラさん
オヨヨ(🙀) 劇を書いて
いたころにはもう
結婚していた?

ハンサム 教授
18歳で年上女性と
結婚してます。

その妻と子は置いて家を
飛び出し、いつの間にか
ロンドンで役者になり
脚本も書くようになって
いた人なんですね。




サクラさん
ふ~む。するとあの映画
はあくまでフィクション
で、信じちゃいけない
んですね。

ハンサム 教授
ただ劇場の造りとか
エリザベス女王も観劇
に来たとか、史実を
踏まえた部分も多い。

虚実をしっかり区別して
鑑賞すると、いい勉強に
なりますよ;^^💦


というわけでおなじみ”あらすじ暴露”
サービスの第216弾(“感想文の書き方”
シリーズとしてはなん第303回)となる
今回は、アメリカ・イギリス映画
『恋におちたシェイクスピア』
(ジョン・マッデン監督、1998)
に挑戦((((((ノ゚🐽゚)ノ
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アカデミー賞では冒頭でふれた作品賞・
主演女優賞・助演女優賞のほか脚本賞
(トム・ストッパード)・音楽賞・美術賞
・衣装デザイン賞にも輝き、そのほか
ゴールデングローブ賞など数々の国際的な
映画賞を受賞した記念碑的作品です!

未見の読者さんはまずはその予告編を
ご覧ください。    👇



この素敵に楽しいロマンティック・
コメディのあらすじを押さえた上で、
さて、歴史映画として見た場合に実話と
いえる部分はどこまでで、完全な
フィクションはどことどこなのか、
きっちり押さえておこうという
けっこう真面目なリサーチになります。

というわけで、本日の内容は
ザッと以下のとおり。


あらすじ(ネタバレあり)

まずは映画のあらすじ。

これからかなり簡単に切り詰めた、
要約的な「あらすじ」を起・承・転・結の
四部構成で書いていきますが、当然のこと
ながら完全ネタバレになりますので、
結末を知りたくない人は最後までは
読まないようにしてください;^^💦

映画の通りに筋を追いながら、「ん?
これ実話? それともフィクション?」
と気になるかもしれない部分に
👉❶のような印をつけていきます。

その下線部をクリックすれば、後半の
「6つの突っ込みどころ(実話かフィクション
)」でまとめている解説➊~➏に
飛んでいけるという仕掛けになっています。

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お待たせしました。
それでは始めましょう。

💘【起】

ペストが蔓延し劇場の閉鎖が相次ぐ
1593年のロンドン。

若い俳優兼作家シェイクスピア(ジョセフ
・ファインズ)が書いた喜劇で人気を保つ
ローズ座では、新作『ロミオと海賊の娘
エセル』のオーディションを行い、
そこにトマス・ケントと名乗る
青年が現れる。

このケント、実は👉❶男装の令嬢で、
シェイクスピアのファンである
ヴァイオラ(グウィネス・パルトロウ)。

オーディションでのケントの演技に
心を打たれたしたシェイクスピアは、
終了後、彼をロミオ役にと思い立ち、
追いかけるも豪商の館の前で見失う。

このヴァイオラ、しかし貴族の縁戚に
なってのし上がろうとする親の意向で
ウェセックス卿(コリン・ファース)に
嫁ぐことが決まっており、結婚後は
アメリカに移住の予定だった…。

💘【承】

 
その夜、舞踏会でヴァイオラと
知り合ったシェイクスピアは、
彼女がケントを名乗っていた
人物とは知らぬまま恋し、
👉➋二人は愛し合う

恋愛劇へのインスピレーションが
湧いたシェイクスピアはさっそく
書き始め、一方、ヴァイオラは
正体を明かさぬままケントとして
舞台の稽古に出つづける。

  


そのケントから、親が決めた結婚の
ためもう会えないというヴァイオラの
手紙を受け取ったシェイクスピアは、
納得できず、館へ潜入。

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階上のベランダから姿を見せた
ヴァイオラは👉➌『ロミオと
ジュリエット』のヒロインと同じように

シェイクスピアを見つけ、室内に上げる。

実はケントは自分だと明かし、
二人は結ばれる。

💘【転】

ますます創作意欲をかき立てられた
シェイクスピアは👉❹喜劇『ロミオ
と海賊の娘エセル』を悲劇『ロミオと
ジュリエット』へと書き変えていく


その後もケントとして稽古に来ていた
ヴァイオラは、ある日、女性である
ことがばれて姿を消し、ロミオ役は
シェイクスピア自身が演じることに。


しぶしぶ結婚式を挙げたヴァイオラが
式後に舞台を見に来ると、ちょうど
ジュリエット役の少年が変声期を迎えて
演じられず困っていたところ(叫び)。

急遽、ヴァイオラがジュリエット役を
演じ、ロミオ役のシェイクスピアとの
息の合った熱演で、芝居は喝采を博す。




しかし舞台に女性が立つという禁を
犯したことが明白なので、終演直後に
王室の祝典局長が乗り込み、
劇場閉鎖を言い渡す。

💘【結】

が、そこへたまたま来臨していた
👉➎女王、エリザベス1世(ジュディ
・デンチ)が介入し
、ヴァイオラに
あえて”トマス・ケント”と呼びかける
ことでその場をとりなし、劇場は
処分を免れる。

    


が、女王といえど結婚を無効にする
ことはできず、ヴァイオラは夫
ウェセックス卿とアメリカへ。

涙で別離したシェイクスピアは、
その後、アメリカのヴァイオラを
思い描きながら、新作にとりかかる。

それが、👉➏新天地に向かう船の
難破に幕を開ける『十二夜』
で、
ヒロインの名はヴァイオラだった。

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6つの突っ込みどころ(実話かフィクションか)

さてここからは、目次に掲げておきました
6つの突っ込みどころ──上記「あらすじ」
中の➊~➏──について、歴史上の事実に
もとづくことなのか、フィクションだと
したら、それはシェイクスピアの作品の
どれかに基づくことなのか、それとも
この映画での全く新しい創作なのか…

そのあたりを徹底解明していきたい
と思います。

➊令嬢はなぜ男装して現れるのか

これは映画のプロット(筋立て)事態を
成り立たせている歴史的事実ですが、
シェイクスピアの時代ではまだ女性が
舞台に立つことは違法でした。

日本では歌舞伎の舞台も大相撲の土俵も
いまだに女性を拒んでいますが、それと
同じことがイギリスでも17世紀後半
までは続いていたんですね。

なので、女性の役も歌舞伎と同じく男性。

変声期前の少年が演じるのが一般的
だったといわれています。

      


またヒロインの名、”ヴァイオラ”は
シェイクスピアの傑作喜劇『十二夜』
(1600年初演)の劇中で男装して
活躍するヒロインの名前と同じ。

なぜこの名でなければならないかが
ラストで明らかになります。

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➋シェイクスピアは独身だったのか

冒頭でふれたとおり、シェイクスピアの
結婚は記録に残っている限り1回で、
郷里ストラトフォード・アポン・
エイヴォンで1582年、18歳の時。

相手の女性アン・ハサウェイは26歳で、
この時、妊娠3か月。
(ちなみに現代の美人女優アン・
ハサウェイの”アン”も両親が
シェイクスピアの妻にちなんで
命名したものとか)

いわゆる”できちゃった婚”で、翌年には
長女が、その2年後には男女の双子が
生まれていますが、男の方、ハムネット
(後の傑作『ハムレット』との関係は不明)
は4年後に夭折。

      


その後1592年にローズ座で上演された
『ヘンリー六世 第1部』の作者として
シェイクスピアの名前が出てくるまで
どこで何をしていたかは諸説紛々で
いまだに明確ではありません。

妻子を置き去りにする形になっていた
ことはたしかですが、完全に絶縁した
わけではなく、何度か帰省はしており、
劇作家として成功してお金が出来て
からは郷里に豪邸を購入して四十代での
引退を果たすことになります。


ロンドンのシェイクスピアは、だから
今風にいえば単身赴任の既婚者で、
恋愛しようと思えばできる状態。

映画ではそういう事情への言及はなく
完全な独身者のように見せているのが
ちょっとズルい気はしないでも
ありません。

奥さんのアン・ハサウェイが上京して
来てひと悶着…
なんてことがあれば、よりコメディらしく
なったでしょうが、ロマティック度は
落ちてしまったかもしれませんね;^^💦
👉シェイクスピアの伝記として
最も新しく、最も信頼に足る著作として
碩学S・グリーンブラットのこの本を
挙げることができます。
    👇 



➌まだない『ロミオとジュリエット』を地で行く❓

『ロミオとジュリエット』を観たり
読んだりしたことのある観客なら誰でも、
このシーンにはニンマリしてしまう
ことでしょう。

『ロミオとジュリエット』は、映画では
これから発想され、書かれていく悲劇で
あって、この時点ではまだ存在しない
のですから、あたかもその有名な場面を
真似るようなコトが起こってしまうのは、
ちょっと頭を混乱させるような楽しさを
与えてくれます。

       


でも、映画のストーリーとしては
「こういう事実があって、それを新作
『ロミオとジュリエット』に取り込んだ
のだ」という設定なので、フィクション
としての筋はもちろん通っています。
👉『ロミオとジュリエット』のあらすじや
そこにちりばめられた名言・名セリフに
ついては、こちらをご参照ください。

ロミオとジュリエットのあらすじを簡単に【&詳しくラストまで】

ロミオとジュリエットの名言・名セリフ 英語原文では何と?

      


❹『ロミオと海賊の娘エセル』は実在した❓

『ロミオと海賊の娘エセル』は草稿
としても残っていませんので、映画脚本で
創作された架空の作品と思われます。

ロミオの相手役を「海賊の娘」にした
脚本家の意図を探るなら、”ヴァイオラ”
をヒロインとする後の喜劇『十二夜』の
設定への軽い伏線のような意味が
あったのかもしれません。

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つまり双子の兄とともに新天地に向かう
船上にあった『十二夜』のヴァイオラは
嵐による難破で兄とも離れ離れになり
ますが、未知の国に上陸してからは
男装して活躍し、恋愛もします。

その”ヴァイオラ”のイメージも映画の
ヴァイオラからのインスピレーションで
創作されたのだ…
というのが映画脚本のフィクション
設定なのです。
👉実在のシェイクスピアは歴史劇に
そのキャリアを開始し、喜劇から
悲劇へと移行していきますが、
『ロミオとジュリエット』がその
移行を示す重要作品だったことは
映画に示されている通りです。

ただその場合に『ロミオ』に影響した
先行喜劇として重要と考えられるのは
『夏の世の夢』なんですね。

詳しくはこちらで。

夏の夜の夢のあらすじを簡単に &詳しく【人物相関図・動画つきで】

          


➎エリザベス1世は観劇に来ていたか

女王の観劇自体は史実であり、劇団は
この絶対権力者のご機嫌を損ねないよう
気を遣う必要がありました。

ですからシェイクスピアもデビュー作
『ヘンリー六世 第1部』以来、英国の
歴史を扱う劇の場合は、必ず現王朝を
正当化し、反対派を悪役にする
ストーリーにしています。

ただ皮肉にも、リチャード三世、マクベス
をはじめ、悪役にされた王たちこそに
ゾッとするほどの凄みが出てしまう。

そのあたりに、あのニーチェも夏目漱石も
絶賛したシェイクスピアの「悪人」的な
天才性があるのですね。
👉ニーチェのシェイクスピア称賛は
たとえば『人間的、あまりに人間的』
の176節に見られます。

漱石の絶賛は東大での講義録に
残っており、それはこちらで
ご参照いただけます。

オセロ(シェイクスピア)のあらすじを簡単に/&詳しく漱石コメントつきで

              


また『リチャード三世』『マクベス』を
めぐっては、こちらで。

リチャード三世(シェイクスピア)のあらすじ【簡単/詳しく+人物相関図】

マクベスのあらすじを簡単に【&詳しく】これぞシェイクスピア最高傑作!

          


エリザベス女王を演じてオスカーをゲット
したジュディ・デンチの出演時間は、
わずかに8分だったとか。

まことに圧巻、貫禄の演技でした。
👉エリザベス1世の生涯を描いた
くしくも『恋におちたシェイクスピア』
と同年の映画『エリザベス』では
ケイト・ブランシェットが熱演しています。

詳しくはこちらで。

エリザベス(映画)のあらすじ【人物相関図つき】愛人ありの処女王?

     
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➏ヴァイオラを描く『十二夜』とは❓

シェイクスピアがヴァイオラとの恋と
同時進行で書き継いだ悲劇が『ロミオ
とジュリエット』(1853)で、離別後に
彼女を熱く追想しながら描き上げた
喜劇が『十二夜』(1600)…

というのが映画の設定で、まあそれは
年代的には一応可能ですが、少し
離れ過ぎの感もありますね。

ともかく『十二夜』はすでにふれてきた
通り、未知の国に上陸したヒロインno
ヴァイオラがそこで男装して恋し、
また女性に恋されてしまうという
ジェンダー転換の恋愛喜劇。

このヴァイオラのキャラクターが
『恋におちたシェイクスピア』の
発想源にあったことは間違いない
でしょう。

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男装し、シザーリオと名乗って当地の
公爵オーシーノに仕えたヴァイオラは
たちまちこの公爵に恋してしまうの
ですが、彼は別の女性に恋しており、
ヴァイオラはその仲介役を命じられる
のですね。

ヴァイオラはこう独り言ちます。

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ああ、けれど、なんという
惨めな務めか。

訴える相手が誰であろうと、
あなたのお心をいただきたいと
焦(こ)がれているのは、ほかならぬ
この私自身であるというのに。
         (第一幕)


『恋におちたシェイクスピア』の
ヴァイオラも、トマス・ケントとして
シェイクスピアに向き合っている間は
まさにこの気持ちだったのでしょう。
👉『十二夜』について、より詳しくは
こちらをご参照ねがいます。

十二夜(シェイクスピア)のあらすじを簡潔に&人物相関図つきで詳しく

十二夜(シェイクスピア) 12の名言/名セリフ!英語原文つき解説
     
       


まとめ

さて、いかがでしょうか。

映画『恋におちたシェイクスピア』と
その背景について、これでもう大概の
ことはおわかりいただけましたよね。

どうういう部分だけが実話で、また
フィクション部分は、どこから拾って
どのように構想されたのか…

ともかくシェイクスピア作品に根拠を
置きながら、非常にテンポのよい展開を
実現したトム・ストッパードの脚本に
オスカーが舞い降りたのも、文句ない
ところでしょう。
👉それにつけても突きつけられるのが
シェイクスピアの凄さ、奥深さ。

上記ではすでにその作品の多くを
紹介してきましたが、じつは
まだまだ傑作がひしめいています。

当ブログでは、喜劇・悲劇・歴史劇・
ロマンス劇など20作以上について
「あらすじ」などの情報を提供しています。

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さあ、こと『恋におちたシェイクスピア』
に関するかぎり、これだけの情報が
あればもうOKですよね。

感想文だろうがレポートだろうが…。

ん? 書けそうなテーマは浮かんで
きたけど、でも具体的に、どう
進めていいかわからない( ̄ヘ ̄)?

当ブログでは日本と世界の多くの
作品について「あらすじ」や「感想文」
関連のお助け記事を量産しています。

お役に立ちそうなものをこちらの
リストから探してみてくださいね~(^^)у

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ともかく頑張ってやりぬきましょ~~(^O^)/

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