アンクレットの意味が怖い!プレゼントする前に知っておきたい歴史とは
サクラさん
キャー(😻) 彼氏から
アンクレットをプレゼン
トされちゃいました!
でもこれ、左右どちらの
足につけるんですか?
アンクレットをプレゼン
トされちゃいました!
でもこれ、左右どちらの
足につけるんですか?
ハンサム 教授
どちらでもいい
のでは?;^^💦
のでは?;^^💦
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サクラさん
でもアンクレットは
もともと古代の奴隷に
つけられた鉄環が起源で
それは左足に決まって
いたから、左に着けると
「主人アリ」の意味に
なるとか…。
もともと古代の奴隷に
つけられた鉄環が起源で
それは左足に決まって
いたから、左に着けると
「主人アリ」の意味に
なるとか…。
ハンサム 教授
知ってるなら、それで
いいではないですか。
いいではないですか。
サクラさん
でもそれ、文献的な
根拠のある史実
なんですか?
根拠のある史実
なんですか?
ハンサム 教授
いいえ、なんの根拠も
ない話です;^^💦
だから信じる必要はあり
ませんが、「世の中には
そういう意味を読む人も
いる」ということには
注意しておいた方が
身のためかもね。
ない話です;^^💦
だから信じる必要はあり
ませんが、「世の中には
そういう意味を読む人も
いる」ということには
注意しておいた方が
身のためかもね。
そこで本日のテーマはアンクレット!
特にこれを誰かさんにプレゼントする
(あるいはされちゃった)場合、そこに
読まれる可能性のある意味について、
歴史をひもときながらリサーチして
参りましょ~!
下手をすると、自分は思いもしなかった
意味を相手が読んでいて、そこから
“縁起の悪い”事態に発展…
ということもないとは言い切れません。
なのでここは、ちょっと勉強して
からにしておいた方が安全かも。
というわけで以下のような内容で参ります。
1.左右のどちらかで違う意味が?
まず、つける足は右か左かという問題ですが、これは冒頭の会話でのハンサム
教授のご教示のとおり、どちらかだと
こういう意味になる…
というコード(掟、約束事)はありません。
ただし!世の中にはこういうことに
いちいち意味をつける人がいて(業界の
人かもしれません)、そのつけられた意味が
一般に流布し、共有されてしまっている
場合もあります。
だからこれを信じる(というかそのコードに
従う)人も世の中にはいるわけで、そういう
人はあなたが左右どちらにつけているかを
見て、そこに意味を読む可能性が大きい
はずですね。
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なので一応知っておいた方がいいと
いうことになるのですが、それは
要するに、
- 左=ヒトの持ちもの(彼氏/彼女アリ)
右=フリー(彼氏/彼女ナシ)
そんな意味がどこから発生したかを
ググると、アンクレットは古代の奴隷の
足につけられた鉄環が起源で、それは
左足と決まっていたから…
というようなことを書いた記事が
並んでいます。
いかにももっともらしい話ですが、実は
これ、なんの文献的根拠もない話で、
“都市伝説”以上のものではありません。
ただそういう意味が読まれることで
ヤヤコシイ事態が発生したり…
という展開は避けたいですよね。
なので、もしあなたが「彼氏/彼女アリ」と
明確に示したいならば左に、逆に
「彼氏/彼女ナシ👉募集中」と意思表示
したいならば、右につけるのがよい…
ということになりますね;^^💦
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2.アンクレットのヤバい意味?
さて、アンクレットがもともと奴隷を拘束するための鉄環などではなかった
のだとすると、その実際のルーツは
一体なんだったのでしょうか。
これは要するに装身具で、エジプトでは
紀元前5000年の時代から社会階層(身分)に
かかわりなく身に着けられていたことが
遺跡などから明らかになっています。
王の娘とされるミイラ(エジプト)
ただ、この社会階層にかかわりなく
という部分がちょっとクセモノで、
古代から現代まで一貫してそうだった
かといえば、そうは言えないよう
なんです。
つまりここが👉要注意!…
の点なんですが、エジプト周辺諸国で
アンクレットが「売春する女性」の
目印になっていた時代もあった
のですね。
古代にはそんなヤバい意味などなかった
アンクレットに、そういう意味が付着
してしまったのは16世紀、イスラム教が
浸透して以降のことでした。
つまりイスラム教では、女性の純潔
うんぬんの戒律が大変きびしいので、
一般女性とそういう職業の女性とを
一目でわかるように線引きすることが
重要視されたんですね。
そこで格好の目印とされたのが
アンクレットだった…というわけ。
こうなると、その種の女性はもはや隠す
必要もないわけですから、開き直って
その他の宝飾品やらクリームやらオイル
やらで、全身をさらに魅力的に、
エロティックに磨き上げます。
逆に一般女性は彼女らと同じと思われたら
オシマイですから、アンクレットなど
つけないことはもちろんですし、第一、
足首など見えないよう、しっかり衣服で
おおうようになったわけです。
なぜその目印として、ほかの装身具でなく
アンクレットが選ばれたのかは、はっきり
したことはわかりませんが、ここはやはり
女性の素足に男が感じてしまう魅惑、
そのエロティシズム…といったものが
無関係ではなかったでしょう。
ただでさえ魅惑的な素足に金・銀などの
繊細で美麗な飾りがまといついていたら、
これはもうたまりません(😻)…
ということにもなりますよね。
👉わが国の作家で女性の足の
エロティシズムに徹底してこだわった
文豪として谷崎潤一郎が有名。
興味ある方はこちらでどうぞ。
・谷崎潤一郎 痴人の愛のあらすじ⦅ナオミと譲治のM的結末⦆
そんなわけですから、現在でも厳格な
イスラム教国ではアンクレットなんて
とんでもない!
という状況なのかもしれません。
でも日本を含む世界の大半の地域では、
もちろんそんな意味づけをされることは
ありませんので;^^💦、自由に楽しむ
ことができます。
ただそのアンクレットのデザインや
雰囲気になんとなくエロティックな
世界の匂いが…
という風に感じるとしたら、それは
上記のような歴史とも関わりがある
のかもしれませんね。
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3.シンデレラのアンクレット?
:『アラビアンナイト』から
男に訴える女性の足の美しさ、そのエロティシズム…
というところに話が流れてきましたが、
これは決して横道というわけではなく、
アンクレットを語る以上、避けて
通れないところなのです。
女性の足への(男からする)こだわり…
という話になれば、連想されるのは
あの有名な『シンデレラ』ですね。
これはもちろんヨーロッパの民話ですが、
実はそのルーツをたどると東へ東へと
移動していくことができ、つまるところ
中国あたりからシルクロードで運ばれて
きた物語なのではないかとも考えられて
いるんですね。
たとえば中国の「葉限」の物語
(『酉陽雑俎(ゆうようざっそ)』
〔唐代、9世紀〕所収)。
シンデレラに似た境遇の娘、葉限が履(くつ)
をなくし、その履が王のもとに届いてそれに
合う足の持ち主が探され、結局、彼女が
発見されて妻に迎えられる…
という『シンデレラ』そっくりの物語。
この類似を初めて欧米に報告したのが
日本の南方熊楠ですが、それはともかく、
中国といえば「女性の”小足”」という
美意識の強かった国として有名ですよね。
なにしろ幼少時に足指の骨を折り曲げて
足の成長を止めてしまう (てんそく)
の習慣を何百年も固守してきました。
これが纏足の”実態”
現在はもちろん違法ですが、 の
結果としか思えない”よちよち歩き”の
老女なら、今の中国でも見かける
ことがあります。
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ただ、だからといってルーツは中国だ
とも言い切れないのでして、似た話が
アジア各地に散在していることが
わかってきたんですね。
その一つが『アラビアンナイト』(千夜
一夜物語)に収録されている「足飾り
(アンクレット)」の話で、ザッと
こんなストーリー。
- 三人姉妹の末娘は飛びぬけて
美しく、異母姉たちに
妬まれている。 - 彼女が大事にしている
小壺には魔力がある。 - 王様の宴会に姉たちは出かけ、
留守番を命じられた末娘が小壺に
ねだると、美しい衣服と装身具、
アンクレットを出してくれる。 - 宴会では注目の的となったが、
早く帰ろうとして、馬の水飲み場に
アンクレットを残してしまう。 - このアンクレットの華麗さと
足首の細さに驚嘆した王子が、
その持ち主を伴侶にしたいと
父王に申し出…
ま、あとはご想像にお任せしますが、
グリム童話の『シンデレラ』(灰かぶり姫)と
ほぼ同じで、意地悪な異母姉はラストで
しっかり罰を受けます。
👉物語の内容はこちらの本に
依拠しています。 👇
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またついでながら、一口に『シンデレラ』
といっても『グリム童話』と『ペロー童話』
とで内容が違います。
ディズニー映画などでお約束になっている
カボチャの馬車なんかは『ペロー』だけで
『グリム』にはない…とかですね。
このあたりの詳細はこちらで。
・シンデレラの原作は怖い!足を切断しても靴に入れる執念…そのルーツは?
また『アラビアンナイト』については
こちらもご参照ください。
・アラジンと魔法のランプのあらすじ ディズニー版は原作とどう違う?
4.魔除けの意味も
さて、上記『アラビアンナイト』の「足飾り(アンクレット)」のお話は
もちろんアラビア全体がイスラム教化
される以前の物語。
それ以前は一般女性が自由に着飾っていた
ことがこのお話からもわかりますし、
またその服飾に欠かせないアイテムとして
アンクレットがあったということも
推測できますね。
このようにアンクレットが重視されたの
には、美しさのほかにもう一つ要因が
ありました。
それが地面から来る悪霊の類を払う
という の意味です。
インドなど南アジアでも同様で、古代から
女性は腕にはバングルを多くつけて
きましたが、同様に足首もバングルに
似たアンクレットで飾ってきました。
サリー主体の伝統的な婚礼衣装でも
アンクレットは絶対に欠かせない装飾品
とされていますが、これもやはり の
効力が信じられていたから。
👉インド起源のバングルをめぐっては、
こちらで情報提供していますので、
ぜひご参照を。
・バングルをプレゼントする意味?ブレスレットとの違いは国にもよる
また東南アジアの一部では、女性の
両足首のアンクレットをチェーンで
結んで足の動きを制限する風習が
かつてあったそうです。
(👉 Wikipedia)
これをやられては、女性は小股で
“よちよち歩き”するしかなくなるの
ですが、それこそが女性美だと
考えられたのかもしれません。
これもやはり女性の”小足”をよしと
する中国的な美意識につながりが
ありそうですね。
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5.ミサンガとは違うの?
さて、ここでanklet(アンクレット)という英語についても、正確なところを
知っておきましょう。
たいてい見当がつくと思いますが、これ、
“ankle”(足首、くるぶし)と”bracelet”
(腕輪)などの接尾辞”let”の合成でできた
語で、最初の用例は1700年代末
とされています。
ではなぜ腕輪は”ブレスレット”(bracelet)
で、”armlet”にならなかったのかといえば、
こちらは成立が1400年代、フランス語の
影響がとても強い時代だったんですね。
(現代フランス語でも腕は”bras”)
というわけで、アンクレットという
言葉自体は18世紀からあったわけですが、
女性のアクセサリーとしての流行は
1930年代のアメリカから。
初めは銀・金・ビーズを用いた高級感ある
ものが主でしたが、70年代以降、ポップ
カルチャーの時代になると、革製の
アンクレットもはやり、若い男性も
身に着けるようになりました。
これらが日本にもドッと入ってきた
次第ですが、21世紀の今では、やはり
足首につけるファッション・アイテム
としてミサンガも人気です。
腕につけるものもあって、サッカーや
ムエタイ(キックボクシング)の選手が
着けているのを目にすることも
ありますね。
ミサンガは一般に手作りで編みこんで
作られた、紐状の簡素なものを指していて、
語源はポルトガル語で、もともとは
「ビーズ」を指していたとか。
“アンクレット/ブレスレットの一種”だと
いっていいわけですが、恋人や友人との
“絆”の証明として、プロミスリング
(promise ring)という意味づけもある
ところが大きな違いでしょうか。
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まとめ
さあ、これでもう、ことアンクレットに関して悩むことはありませんよね。
語源は”ankle+let”で、英語としては
ブレスレット(bracelet)より新しく、
ミサンガは”アンクレット/ブレスレット
の一種”といえること。
起源は古代エジプトやインドなどで、
もとは階級にかかわらない装身具で、
魔除けの意味もあったこと。
ただ、イスラム圏では売春する女性の印と
された時代もあったという歴史も絡んで
エロティックなニュアンスは今に
残っていること。
またもともと奴隷の足に着けられた鉄環
だったというような由来はないので、
左右どちらにつけてもいいし、そこに
“束縛”とか”拘束”とかの意味も(少なく
とも歴史的には)認められないこと。
👉ただ、”束縛/拘束”の意味は現代の
アンクレットやブレスレットにはもはやない
としても、そのほかの装身具については
必ずしもこの限りではありません。
ネックレス・ネクタイ・マフラーなど
首に巻くものが”束縛/拘束”の意味と
歴史的には無関係ではないこと。
また腰に巻くベルトなどにもこれと
似た意味を感知する人がいること。
これらについては、こちらの記事で
情報提供していますので、ぜひ
ご参照ください。
・チョーカーをつける意味?プレゼントならどう読まれるかにご用心
・マフラーをプレゼントする意味? ”首ったけ”と思う人もいる?
・プレゼントでベルトは危ない?悪い意味があるってホント?
・靴下のプレゼントに意味あり?[女性から男性に…👣]は危ない?
ザッとこれらのことが頭に入っていれば、
アンクレットを彼氏(彼女)にプレゼント
することには、特に問題があるとは
考えられません。
相手に気に入ってもらえそうなものを
自由に選んで贈りましょう!
それでは、成功を祈りますよォ~(
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