サクラさん
オードリー・ヘップ
バーン主演の『戦争と
平和』、やはり素敵
でした(😻)

ハンサム 教授
素敵って作品として?

それともオードリーが?

サクラさん
あ、そのあたりは
なんとも…(😸💦)

オードリーは結局、3人
の男を愛することになり
ますが、そこはさすが
に軽いような気もして
しまいましたし…

それに男たちもなんで
こう単純に「美人に
弱い」のかという(😼)

ハンサム 教授
総計2500頁もある
大長編を3時間に凝縮
すれば、どうしても
そう見えてくる;^^💦

原作は多くの人物の心理
を精細に描いていく上に
話が戦争になったり哲学
になったりとジグザグに
進んで行きます。

    


これに付きあって読む
方も時間を取るので、
彼らが変わっていく
ことも納得できますよ。

サクラさん
ええ。そうかなと思って
実は私も挑戦したん
ですが、第1巻第2部に
入るとこれがもう
延々と続く戦記で…
ついに挫折しました。

哲学も苦手で、私はただ
ラブ・ストーリーとして
読みたいんですけど、
そんな虫のいいことは
無理でしょうか?

ハンサム 教授
ハハハ、それはたしかに
虫がいい;^^💦

でも私は人がいいので、
恋愛部分に焦点を絞った
“安直”あらすじを用意し
ましたよ。

まずこれを見てから原作
に挑戦すれば、どこを
読み飛ばして進めばいい
かという”抄読”の要領も
つかめると思いますよ。

サクラさん
これぞ神の救い!
喜んでいただきます(😹)


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というわけで、おなじみ”あらすじ”暴露
サービスの第182弾(“感想文の書き方”
シリーズ第259回)は世界文学史上に
燦然と輝くトルストイの大長編
『戦争と平和』(1864-69)!
  👇


このとっつきにくい名作に、映画史上に
やはり燦然と輝くオードリー・ヘップバーン
主演のアメリカ映画『戦争と平和』(War and
Peace
,1956。キング・ヴィダー監督)から
アプローチ((((((ノ゚⊿゚)ノ

まずはその予告編動画をご覧ください。



この映画を参照しながら、原作をラブ・
ストーリーとして”抄読”していくための
あらすじ(安直といえば安直な;^^💦)を
提供していきますよ~。


ごく簡単なあらすじ(要約)

まずはごくごく簡単にこの長い物語の
骨子だけを抜き出せば、こんな感じに
なります。

オーストリアと連合したアウステル
リッツの戦い(1805)でナポレオンに
打ち負かされたロシアの人々。

大富豪伯爵の非嫡出子(正妻以外の子)、
ピエールは思いがけず遺産を相続し、
美貌の公爵令嬢エレンと結婚するが、
エレンに愛はなくやがて離別。

その親友で軍人のアンドレイは
妻に死なれた後、ロストフ伯爵の娘、
ナターシャと愛し合うが、父公爵の
厳命で結婚は1年待つことに。

  
   トルストイ(1828-1910)

その間、ナターシャはエレンの兄、
アナトーリとの恋に落ちて駆け落ち
しかけて阻止され、アンドレイの
心も離れる。

ナポレオンのロシア侵攻(1812)で
瀕死の重傷を負ったアンドレイは
ナターシャをゆるす気持ちで死去。

そのナターシャといつか愛し合うように
なっていたピエールは、モスクワに
入ったナポレオンの暗殺を企てる。

逮捕されて捕虜となるも、モスクワ
撤退のフランス軍を追撃したロシア
部隊に救出され、帰還して
ナターシャと結婚する。

ま、ザっとそういうことなんです。

ん? いちおう話はわかったけど、
これではどこが面白くて、どう名作
なのか、サッパリわからん┐( ̄ヘ ̄)┌?


当然そうなりますよね。

というわけで、ここはどうしても
「かなり詳しいあらすじ」の方へ進んで
いただかなくてはなりません;^^💦


かなり詳しいあらすじ

それでは参りましょう。

さて、上記の会話でもふれていますように
この大小説、読み通すだけでも骨…という
難物でして、たとえばサクラさんが挫折した
という第1巻第2部(約200頁)はまるまる戦記
(戦況の分析など)ですし、エピローグ第2部
(100頁近く)はすべて哲学論文的な文章。

これらにはナターシャもピエールも全然
出てこないのですが、こういう部分が
途中で何度も入り込んでくるわけです。


なので、恋愛物語だけを読みたい人は
適宜すっ飛ばして進んでもよさそうに
思えますが、それも、物語が入り組んでいて
明快に切り分けられないので、話の流れや
人物関係がわからなくなってしまう
恐れが大です。

そこで、読んでいくうち迷子にならないよう
「登場人物相関図」を作成しておきました
ので、下記の「あらすじ」を読む場合、
あるいは原作に挑戦する場合も、必要に
応じてご参照ください。
⦅『戦争と平和』登場人物相関図⦆💓は相愛、💔は片思いまたは破綻を示します。 
なにしろ登場人物500人以上という大・大・
大河小説ですから、上図に出ていない人物も
多数で、それぞれに恋愛を含む多様な人間
ドラマを抱えていたりします。

たとえばナターシャの兄であるニコライ・
ロストフはトルストイ自身の祖父がモデル
だそうですが、二人の女性にはさまれる
形のこの男のドラマも作品内で重要な
ウェートを占めているんですね。

が、以下の「あらすじ」ではこれらの
「副筋」や長々しい戦記・哲学部分も
ほぼすべて省略し、主要登場人物3名
(ピエール、ナターシャ、アンドレイ)を
めぐって展開する「主筋」のみを追う
形で進めていきます!


もちろん原作に準拠し、映画で改変されて
いる部分などには👉印のところで
注釈していきますので、これも必要に
応じてご参照ください。

「 」内や「”」印の白い囲みは現在でも
最も評価の高い工藤精一郎訳(新潮文庫
1972)からの引用です。


【第一巻】

プロイセンを破って勢いに乗るフランス
皇帝ナポレオンは、1805年12月、
オーストリア帝国に宣戦を布告し、
これと連合したロシア帝国をも向こうに
回しての「三帝会戦」に臨む。
(アウステルリッツの戦い)


ロシア屈指の大富豪であるベズウーホフ
老伯爵の非嫡出子、ピエール(本名は
ピョートル)は長く外国にいた巨漢の
インテリで、モスクワの社交界では新顔。

戦争に志願はせず、仲間と遊興・
放蕩しており、大勢に反して
ナポレオンをほめる発言もする。

  
   現在のモスクワ


その親友のボルコンスキー公爵子息、
アンドレイは将来有望な軍人で既婚。

「自分の選んだ女に対する愛からさめて」
見定められるようになるまで「結婚しちゃ
いかんよ」とピエールに忠告し、自らの
夫婦関係は「幸福じゃない」と告げる。
👉映画ではこのアンドレイを演じるのが
すでにオードリーの夫だった
メル・ファーラー(のち離婚)で、
ピエール役がヘンリー・フォンダ。
 

左からピエール、ナターシャ、アンドレイ
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原作のピエールは眼鏡をかけて
太った男で、美男とはとても
いえない人物とされています。

それゆえ「ブサイク男でも美人に
愛され得る」というメッセージが
原作からは読み取れるわけですが、
このキャスティングでは完全に
吹っ飛んでしまいますよね;^^💦


ロストフ伯爵家での舞踏会。

長男ニコライの出征を悲しむ
の妹のナターシャと、彼らの従妹で
同家で兄妹のように育ったソーニャ。

当年15歳のナターシャは自分から
申し込んで「外国から帰ってきた
大人」であるピエールと踊り、楽しむ。


同じ夜、病床のベズウーホフ伯爵が
死去し、その遺言により爵位と遺産が
ピエールのものとなる。

意外な事態に驚いたものの、ピエールは
開明的な領主運営に意欲的に取り組む。


亡父の友だったワシーリイ・クラーギン
公爵家への訪問・滞在が増え、その娘で
美女の誉れ高いエレンに魅せられる。

     

「エレンとの結婚は不幸を招くにちがい
ないから、彼女をさけ、この家を出な
ければならぬ」と考えるものの…、

ずるずると1か月半もとどまり、
彼女から逃れることができないままに、
じつに恐ろしいことだが、自分の
運命を彼女と結びつけざるをえない
ことになるだろうと、恐怖を
おぼえながら感じていた。

「これでもうすべてが終わったのだ!」
みんなのためにこれが不可避的に
おこなわれなければならぬのだ」
などと考えながら、ピエールは
1か月半後にエレンと挙式。
👉ピエールのこの錯綜した心理は
さすが文豪!と称賛したくなる精妙さ
ですが、【第二巻】以降の展開に
向けての伏線の役割も果たします。

このようにして何人もの登場人物の
内面に入り込み、それぞれの感情や
思考を徹底的に掘り下げていくところが
(映画では再現不可能な)原作の醍醐味。

なお映画では、「結婚する」とピエールの
口から聞かされたナターシャがショックを
受けたらしい表情を浮かべる場面が
ありますが、これは原作にありません。

ナターシャはこの時期、ボリス・
ドルベツコーイというやはり貴族の
少年に”幼い恋”のような感情を抱いて
おり、ピエールの結婚に落胆したという
ことはないはずなんですね。

映画でのこのような変形には様々な
要因が絡むとしても、その一つにヘンリー
・フォンダのピエールがハンサムで
魅力的に見えてしまうという動かしがたい
事実がありそうですね(😻)


クトゥーゾフ将軍の副官として臨戦した
アンドレイは「これが待望の戦争なのだ!」
と勇んだものの負傷して倒れ、通りかかった
ナポレオンによって捕虜とされる。

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【第二巻】

1806年はじめ、休暇のニコライは戦友の
デニーソフ大佐を伴ってロストフ家へ帰還。

3月、アウステルリッツ敗戦と
アンドレイ戦死の報が届く。


ピエールは、遊び仲間で金銭的援助も
してきた美男の暴れん坊、ドーロホフ大尉が
今や「エレン夫人と親密な関係にある」
と知らせる匿名の手紙を受け取る。

ある晩餐会の席で、失礼な態度を取った
ことを理由にピエールはドーロホフに
決闘を申し込む。

拳銃の扱い方も知らなかったくせに
まぐれで相手を負傷させ、自分は
無傷で生還。


エレンは夫のこの行為で自分が
笑いものになると怒り、ピエールも
怒って「別れ」を切り出す。

「財産をくださるなら」と挑発する
エレンに、ピエールは殺意さえ覚え、
「出てゆけ!」と怒鳴る。

1週間後、財産の半分以上に相当する
全領地の管理委任状をエレンに渡し、
ピエールはペテルブルグへ去る。

  
   現在のペテルブルグ


5月、戦死と思われていたアンドレイが
生還し、産褥の妻リーザに、以前には
なかった愛の言葉をかけるが、妻は
出産とほぼ同時に死去。


ロストフ家では、ますます魅力的になった
ナターシャに、デニーソフが求婚し、
母親を通して断られてモスクワを去る。


ペテルブルグへ向かうピエールは駅で
知り合ったフリーメーソン会員の老人と
議論し、「信じていないんですよ」と
言明した神の存在について考え直す。

ペテルブルグ到着後は老人の勧めに
したがい、フリーメーソンに加入。
👉フリーメーソン(英:Freemasonry)は
16世紀後半から17世紀初頭にかけて
全ヨーロッパ的に広まった友愛結社。

キリスト教に批判的な場合もあり
ますが、この老人は神への恭順を
説いていますし、ピエールがやがて
幹部会員となるフリーメーソンの
思想はキリスト教に近親的のように
見えます。

フリーメーソン入会はピエールの
思想遍歴の一環として重要ですが、
映画では一言もふれられません。


フリーメーソンでの学びをキエフ県の
領地管理に生かして成果を挙げた
ピエールは翌1807年春、ペテルブルグ
近郊のリャザンの領地で孤独に暮らして
いるアンドレイを訪ね、議論する。

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1809年5月、郡の貴族会長であるロストフ
伯爵を所用で訪ねたアンドレイは、
不思議な明るさをもつナターシャに
接して、たちまち心惹かれる。
👉この出会い、映画では
ピエールを慰める意味を兼ねた
ロストフ家の家族旅行で偶然、
遭遇するという大甘のメロドラマ
的展開になっています。


舞踏会で踊ることなどを通して恋心を
強めたアンドレイは「かつて一度も
味わったことのない」この気持ちを
ピエールに打ち明ける。

しばらく黙っていたピエールだが、
「あの娘はすばらしい至宝です」
「結婚しなさい」、彼女の方でも
あなたを「愛していますよ。ぼくは
知ってるんです」と背中を押す。

    

事実、ナターシャの側でも彼への
恋心を温めていた。

が、アンドレイが父公爵の許諾を
求めると、父はアンドレイの健康問題や
まだ若いナターシャに幼い息子を押し
付けることの問題などを指摘し、1年間
外国で療養してからにせよと命じる。

このことを告げに来たアンドレイに
ナターシャは「一年も!」と泣き出し
ながら、やがて受け入れる。


1811年の冬、ロストフ一家は劇場で
エレンとその兄、アナトーリ
(アナトール)に遭遇。



美貌の蕩児でドローホフの悪友でもある
アナトーリは、ナターシャに目を
付けるや言葉巧みに接近し、やがて
ナターシャの側でも恋してしまう。

「彼を一目見たとたんに、彼こそあたしの
支配者だ、あたしはその奴隷だ、どう
したって愛さずにはいられない」などと
ソーニャに打ち明け、家族もこの恋を知る。


アナトーリに妻があることなどを
ピエールから聞いたロストフ一家は
もちろん止めにかかり、アナトーリは
駆け落ちをもちかける。

ナターシャは準備して待つが、
ピエールが実力阻止し、アナトーリを
モスクワから出て行かせる。


数日後にモスクワへ戻ったアンドレイは、
この経緯を知って「あの男のお手つきを
ちょうだいするわけにはいかんな」と
ピエールに言い放つ。

「すべてが破滅してしまった」と嘆く
ナターシャに対面したピエールは、
これから自分を親友と思ってほしい
などど励まし、さらに言う。

もしぼくがこんなぼくでなく、
この世で最も美しい、もっとも
聡明で、もっとりっぱな人間で、
そして自由の身だったら、
ぼくはいまこの場にひざまずいて、
あなたのお手と愛を請うた
ことでしょう。


ナターシャは「感謝と感動の涙で
頬をぬらした」。

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【第三巻】

1812年、ナポレオンは60万の大軍を
率いてロシアへ進軍を開始。

アンドレイは従軍し、ピエールにも
ロシア国家と皇帝への思いが
盛り上がる。

クトゥーゾフ率いるロシア軍は奮戦して
相手の兵力をそぎながら退却を続け、
モスクワの貴族や富裕層が疎開を始める。


ピエールは燕尾服のまま馬車を乗り継いで
ボロジノ村に近い陣地まで行き、
クトゥーゾフ将軍らの姿を覗き見る。

ここで遭遇したドーロホフは昔のことを
「ゆるしてほしい」と詫び、二人は
笑って抱き合う。


幕僚たちの陣地視察に加わって移動し、
ついにアンドレイに会うと、彼は
「戦いは、勝つとかたく決意した方が
勝つのだ」と経験から得た戦争観を話す。

翌日戦闘が開始され(ボロジノの戦い)、
瀕死の重傷を負ったアンドレイは
医療所へ運ばれる。


ボロジノの戦い

すぐ横で足を切断されて叫んでいる
男を見ると、それはアナトーリ。

ナターシャへの優しい気持ちを
よみがえらせたアンドレイは、
この男への「あわれみと愛」さえ感じ、
むしろ幸福な気持ちに。


ペテルブルグの社交界で浮名を流す
エレンは、言い寄る男たちからある
老高官を選び、ピエールとの離婚を決める。


ボロジノのロシア軍は敵兵力を1/3に
消耗させる善戦を展開していたものの、
クトゥーゾフ将軍は退却および
「モスクワ放棄」の方針を決め、
ナポレオン軍の首都侵入を許す。

すでに多くの市民が退避し、焦土戦術で
ほとんど焼け野原状態にされたモスクワに
唖然としたナポレオンは、打つ手もなく
そこに居座る。

      

この「悪党を殺す」ことこそが今の自分の
使命だと考えたピエールは、暗殺を企んで
ナポレオンに接近する。

が、その過程で期せずして助けたフランス軍
大尉ランバールに感謝され、親友同士の
ようになって、彼の「人間」にふれるうち、
決意もやや薄れ気味となる。


アンドレイはモスクワ近郊のロストフ家の
ところへ運び込まれ、昏睡から覚めると、
そこにはナターシャが。

「おゆるしくださいませ!」と繰り返す
ナターシャの手にアンドレイは接吻し、
「ぼくはまえよりももっと強く、もっと
純粋に、あなたを愛しています」と言う。


ピエールは暗殺計画を実行しようとする
ものの、街に残っていたアルメニア女性に
暴行しようとするフランス兵を怒鳴りつけ、
そのために逮捕されてしまう。

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【第四巻】

ペテルブルグでは、エレンが急病で死去。


捕虜としてバラックに収容されたピエールは
プラトン・カラターエフという無垢な
信仰心を持つ小男に親切にされ、
心打たれる。


アンドレイは、7歳になった息子の
ニコライやナターシャらに見守られ、
最期の時を迎える。

これまでのように「万人を愛し、常に
愛のために自分を犠牲にすることは、
結局はだれをも愛さぬこと」で、
それなら死の方がいい。

死とは「おれという愛の粒子が、
全体の永遠の泉に帰ることだ」から…
などと考えながら息絶える。


やがてこのまま冬を越すことの不可能を
悟ったか、ナポレオンは撤退を決める。

 

ピエールらはフランス軍に随行して
雪の中を歩かされる。

カラターエフはついに力尽きて立ち止まり、
射殺役のフランス兵をむしろ憐れみながら
従容と死を受け入れる。


寒さと飢えで衰弱したフランス軍に
ロシア軍部隊が襲いかかり、
ピエールも救助される。

部隊のうちにはドーロホフらのほか、
志願兵のペーチャ(ナターシャの弟)も
いて、彼はこの戦いで戦死。


フランス軍は国境外へと敗走するも、
国境まで生還した兵数は出征時の
百分の一にも満たない。

   

解放されたピエールは、フリーメーソンの
信仰する「宇宙の建造者の中にある神」で
なく、カラターエフに示された「生命ある、
常に感じられる神」への信仰をもつ。

モスクワに入り、何日かかけてマリア・
ボルコンスキー(アンドレイの妹)を
探し当て、そこで黒衣に身を包んだ
ナターシャに会い、互いの愛を自覚。
👉映画では、ふらりと現れた
ピエールをナターシャが迎え、
二人の熱烈な接吻でエンドロール
という、いかにも「もう時間が
ないので」的な幕切れ;^^💦

   
 
原作の方はこれがまたその逆で、
接吻はない代わりに、多方面にわたる
説明的な文章がくどいぐらいに続きます。

二人の関係はやや曖昧なままに第四巻が
閉じられ、次の「エピローグ」に
つながるのですが、これがまた
200ページ近い長さなのですね。


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【エピローグ】

【第一部】
1813年に結婚したピエールとナターシャ、
その翌年に夫婦となったニコライとマリア。

それぞれに子供を育て、領地経営する
貴族夫婦の生活ぶり。

肉がついて、その顔にかつてあった
「生命の火」の消えたナターシャの姿は
「強い、美しい、よく子を生む牝(めす)」
そのもので、「婦人の権利」などという
新時代の問題は「まったく理解して
いなかった」。

どんな女にも嫉妬し、吝嗇でもあり、
ピエールはその尻にしかれるまま。
👉要するに「後日談」的な部分。

結婚後のナターシャのリアルな姿は
トルストイ自身の妻ソフィアが
モデルと見られており、彼女は
最終的には老いた夫を追い出して
死なせる形となって「悪妻」と
呼ばれてしまいます。

もちろん彼女側の言い分もあるわけで、
そのあたりのドラマを描いたのが
この映画。
  👇


それはともかくこの「後日談」は、
もしこの小説が通俗的なロマンスとして
書かれたものであれば、絶対に
つけなかったであろう「蛇足」。

映画がこれを切って捨てたことは
言うまでもありません。


【第二部】
「歴史の対象は諸民族と人類の生活
である」と始め、当時の科学的知見を
援用しつつ、人間とは何かを総合的に
考察していく長大な(100頁近い)
哲学的論考。
👉これももちろん映画では切り捨て。

要するにトルストイ自身の人間観が
展開されたもので、晩年に大きな
「回心」があったとはいえ、
【第四巻】に登場するカラターエフに
よって示された、素朴なキリスト教
信仰を評価する考え方は一貫しています。

その内容に立ちいって理解したいと
思われる方はこちらの記事を
ご参照ください。

人生論の名言!トルストイの12の言葉をつないで”幸福”を理解しよう

          


👉トルストイの哲学は、『戦争と平和』から
約10年後の、これもまた大長編小説
『アンナ・カレーニナ』でもかなり
長々と展開されています。

要点を知るにはこちらで。

アンナカレーニナ 映画(2012)&原作のあらすじ【相関図つき】

    


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まとめ

さて、いかがでした?

『戦争と平和』原作の概要、そして
オードリー・ヘップバーン主演の1956年
映画がそれをどのように変形して銀幕に
のせていたかについて、大まかなところは
ご理解いただけたのではないでしょうか。

オードリーの演技に難癖をつける意見も
あるようですが、この映画そもそも
「オードリー=ナターシャ」ありきで
企画されたものなので、それ言っちゃ
おしまいよ…

   
   こちらは『ティファニーで朝食を』に出る日本人”ユニオシ”

なんですよね;^^💦

彼女ほど「ナターシャの役にピッタリの
女優はいない。彼女はその仕草とテンポに
ついて監督を喜ばす直観的な頭の良さを
持って動いていた。」
とはヴィダー監督の自伝での述懐。
Wikipedia

で、アンドレイ役がメル・ファーラーに
なったのは、もちろん彼女の夫だからで、
それはよいとして、ピエールがいかにも
ハンサムなヘンリー・フォンダとは
いかがなものか。

まあ、すでにスターとして観客動員の
見込める男優を持ってくるというのは、
商売上の力学として当然だった
のかもしれませんが…


このピエール役というポイントも含めて、
1967年ロシア映画(7時間超)や2016年の
イギリスBBC制作ドラマ(総計330分)など、
ほかの映像化例を比較してみると面白い
かもしれません。

下の紹介動画を覗いてみましょう。
(ロシア、イギリスの順です)





どうでしょう?

ピエールを美男でなくしているのは
2作ともたいへん結構ですが、
「ナターシャはやっぱりオードリーだ!」

なんて言ったら、私情を交えるな、
おまえがファンなだけだろうと
お叱りを受けるでしょうか…;^^💦
👉というわけで、だれがなんと
言おうとオードリーはワンダフル!

彼女の主演映画については他の記事でも
情報提供していますので、同好の士は
ぜひご参照ください。

マイフェアレディのあらすじを簡単に//辛口の原作はマザコン物語?

ローマの休日のあらすじを簡単に&詳しく【英語リスニング付きで】<

       


ティファニーで朝食を あらすじ//原作小説は映画とどう違う?

             

👉また彼女の美しい(アメリカ訛りのない)
英語を聴いてリスニング力を
鍛えようと思う人はどうぞこちらで。

オードリーヘップバーンの英語でリスニング!【ローマの休日 動画つき】

英語リスニングのコツは”精聴”!『ローマの休日』の一場面から


さあ、これでもうバッチリですよね。

読書感想文やレポートの素材にしよう
という場合も、これだけの情報が
あればもう憂いありません。


ん? 書けそうなことは浮かんで
きたけど、具体的にどう進めていいか
わからない( ̄ヘ ̄)?

そういう人は、ぜひこちらを
ご覧くださいね。👇

👉当ブログでは、日本と世界の
文学や映画の作品について
「あらすじ」や「感想文」関連の
お助け記事を量産しています。

参考になるものもあると思いますので、
こちらのリストからお探しください。

「あらすじ」記事一覧

≪感想文の書き方≫具体例一覧

映画のまとめと解説:最新作から歴史的名作までネタバレありで


ともかく頑張ってやりぬきましょー~~(^O^)/

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