因幡の白兎のあらすじを簡単に🐰 古事記はこう語っていた


やあやあサイ象です。

おなじみ「あらすじ」暴露サービスも
ついに大台を超えて今回でなんと
111弾((((((ノ゚⊿゚)ノ

「感想文の書き方」シリーズ全体では
170回となります。

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今回はみなさんおなじみの『因幡の白兎』
(いなばのしろうさぎ)で行ってみましょう!

このお話、童話として絵本にもなって
(たとえば👇左/上)親しまれていますが、
もとは『古事記』でもキッチリ語られている
日本神話の一部なんですね(👇右/下)。

       



大まかな話の筋はたいていみなさん
ご存知でしょうから、ここでは
もともとの正しいストーリーを
『古事記』の原文にもとづいて
紹介していきたいと思います。

え? 大まかなあらすじも知らない?

アハハ、もちろん知ってなきゃいけない
ということはありませんよ;^^💦

そういう方は、現代の絵本などで
どう語られているかを、こちらの動画で
おさらいしておいてください。





はい、それではこれからこの物語の
「簡単なあらすじ」を書いていきますが、
「簡単」とはいってもそれはモトのお話が
短いために簡単になってしまうという
ことでして、はしょって縮めたりは
全然していません。

わかりやすさのため、その全体を
【神々と兎の出会い】【兎の話】
【オオクニヌシの教え】の3部に分けました。


またとこころどころに【CHECK!】印を
入れて、注釈や解説を加えていますので、
「なんで?」「どうして?」「おかしい
じゃん」とお子さんにツッコまれた
時などにお役立てください。

それでは、始まり始まり~


🐰 簡単なあらすじ

オッと、始める前に主人公の紹介を
しておいた方がよさそうですね。

これ、兎というより、それを助ける
オオクニヌシノミコト(大国主神)
なんでしょうけど、この神様、
スサノオ(素戔嗚)の直系、
七代目の子孫で、出雲の国つ神。

出雲での名はオオナムヂノカミ
(大穴牟遲神)で、実は『古事記』の
このお話の部分でもそちらの名で
呼ばれているんですね。

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「大黒(だいこく)様」という別名も
あるわけですが、これは後世、密教の
「大黒天」と混同され習合することで
発生したもののようです。

大黒天はヒンドゥー教のシヴァ神の
化身「マハーカーラ」が密教伝来
とともに日本に入ったものなので、
もともと関係ないわけですね。

大黒天は日本で出世して
七福神の一人ともなりました。

詳しくはこちらで。

七福神の名前の覚え方:新作決定版!🐢なんで浦島太郎が…?

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ハイ、お待たせしました。
それは参りましょう。



🐰 【神々と兎の出会い】

オオクニヌシには八十神(ヤソガミ)と
呼ばれる異母兄弟のが多くあり、彼らは
みなで、イナバ(稲羽)のヤガミヒメ
(八上比賣)に求婚するための
旅に出ました。

いきなりですみません。

普通「因幡」とされるイナバの
表記が『古事記』では「稲羽」
となっています。

ほんとに因幡(鳥取県東部)の
ことだったかどうか、実は
確証はないんですね。


この旅で彼らはオオクニヌシには
大きな袋を持たせ、従者のように
引き連れて行きました。


オオクニヌシが「気多(けた)の前」に
来ると、裸の兎(あかはだのうさぎ)が
横になっていました。

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「気多前」と『古事記』に
ありますので、これが通例、
鳥取県白兎海岸西の気多岬を
指すものと考えられています。

現在、当地には「気多ノ前
(さき)展望広場」が設置
されています。

鳥取県鳥取市白兎603番地


この兎は、八十神から(あかはだかの
皮膚を治すには)「海の塩を浴び、
山のいただきで、強い風と日光に
あたって寝ていることだ」と教えられ、
その通りにしていました。

ところが、塩が乾くにつれ、体じゅうの
皮が裂けてきて、痛みに苦しんで
泣いていたのです。
   

最後に現れたオオクニヌシが
「なぜ泣いているの」と聞くと、
兎はこう語りました。

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🐰 【兎の話】

私はオキノシマ(淤岐嶋)の者で、
本土へ渡りたいとあこがれながら
渡る方法がありませんでした。

そこで、ワニ(和邇)を欺いて、
あることを持ちかけました。

「オキノシマ」の表記も
「淤岐嶋」なので、ほんとに
あの隠岐(島根県隠岐諸島)
のことを言っていたのか
どうか分らないんですね。

第一、隠岐から本土へ渡るなら
いちばん近い出雲の国を目指す
のが自然で、斜め方向でかなり
遠くなる因幡に向けてワニが
並んだのは不可解ですね。


そして「ワニ(和邇)」ですが、
もちろん爬虫類のワニが日本に
いたわけはないので、これは
サメ(フカ)の類を指していた
と考えられ、現代ではふつう
「ワニザメ」と呼ばれ、
サメの絵が描かれます。

でも昔はちゃんと「ワニ」の
絵を描いた律儀な絵本も
あったんですよオ~;^^💦

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The Hare of Inaba” in Japanese Fairy Tales Series
(明治18年ごろのいわゆる「ちりめん本」)から


「おれたちとおまえたちの一族とで
どちらが数が多いか比べっこして
みようじゃないか。

一族の者をできるだけ多く集めてきて、
この島から気多の前まで並んでおくれ。

私がその上を踏んで走りながら数えて
渡れば、どちらが多いか分かるから」

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すると、ワニたちはだまされて列をなし、
私はその上を踏んで数えながら渡って
きました。

本土に着いて今にも地面に下りようと
したその時、私は「おまえたちはおれに
だまされたのさ」と言ってしまいました。

すると最後のワニが、たちまち私を
つかまえてすっかり毛皮をはいで
しまったのです。

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そんなわけで泣いていましたところ、
先に行きました八十神たちが
「海の水を浴びて、風に当たって
横になっていればよい」と教えて
くれましたので、その通りにしたらば
私のからだはボロボロになったのです。



🐰 【オオクニヌシの教え】

これを聞いたオオクニヌシは兎に
教えます。

「今すぐ河口へ行って、真水で体を
洗い、そこにある蒲(がま)の穂の
花粉をとって敷き散らして、その上に
寝ころがれば、おまえのからだは
もとに戻るよ」

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その教え通りにすると、兎のからだは
もとどおりになりました。


これが「稲羽の素兎(しろうさぎ)」で、
今もこの兎を「兎神(うさぎがみ)」と
いっています。

兎はオオクニヌシにこう言いました。

「八十神はヤガミヒメを得ることは
できません。

袋を負っておられるけれども、
あなたこそがヒメを得るでしょう」





🐰 オオクニヌシが統治すべき理由

さあ、これで内容はもう完璧です。

さらに付け加えるとすれば、兎神の
予言のとおり、ヤガミヒメは八十神を
すべて振って「袋を負っておられる」
(思いやりのある)オオクニヌシの
お嫁さんになります。


そのことも含め、オオクニヌシが
善玉で八十神たちが悪玉という
構図のハッキリした物語ですね。

それはそうでなくてはならないでしょう。

なぜかって、これは神話であり、およそ
神話というものは、現状(現政権)が
正しくて犯すべからざるものである
ゆえん(根拠)を民衆に教え諭すことを
目的としているからです。

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つまり荷物を末弟に押し付け、瀕死の
兎に間違った治療法を教える八十神に
統治者の資格はなく、その資格は重い
荷物を自ら背負い、苦しむ者に正しい
治療法を教えたオオクニヌシにある…

これがこの物語の「意味」でしょう。


それにしても蒲の花粉が効くなんて、
オオクニヌシはよくそんな治療法を
知っていましたよね。

この細かさも面白いところで、古代の
統治者には医療の知識も期待された
ということがよく示されて
いるわけです。

オオクニヌシはスサノオの
七代目の子孫ということに
なっていますが、その
スサノオの両親が
イザナギ・イザナミですね。

この夫婦の結ぼれと別れの
物語こそ『古事記』冒頭の
ロマンス。

これについてはこちらを。

イザナギ/イザナミ神話のあらすじ🚻日本最古の夫婦は今と変わらない?

         

ともかく『古事記』は歴代の
天皇は「神の子孫」であり、
一般人とは違うのだから
従うべきだと下々(しもじも)
のものを教え諭す物語として
編まれているわけですね。

(現代でもそういう神話を
国民に押しつけている国が
あるようですが…;^^💦)

この種の「皇祖皇宗」意識が
現代の天皇家にも途絶えて
いないらしいことに関しては、
こちらをご参照ください。

柏餅の葉っぱ ❁天皇陛下はなぜお食べになったのか…

       



👉 まとめ

さあ、これで生意気な子供のツッコミにも
対応できますし、感想文やレポートも
へっちゃらですよね。


ん? 何を書けばいいかわからない?

そうですねえ…

たとえばオオクニヌシより兎に心引かれる
という人は、そのキャラクターについて
考えてみてはどうでしょうか。


改心して助けられるとはいえ、もともとの
兎は小ズルいわけです。

ズルいところがあり、それから薬草に
縁がある……これ実は日本ばかりでなく
中国・インドにも通じる兎のキャラ
(もちろん物語上の)のようなんです。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

月でうさぎがお餅つき 🐰その由来は釈迦前世での焼身…?

かちかち山のあらすじ💔兎は怖い?太宰治版”カチカチ山”はもっと怖い?

          


このほかにも色々ある世界各地の神話・
民話・童話のどれかと比べてみるのも
面白いと思いますよ。

たとえばこんな物語はどうでしょう。

かぐや姫の罪と罰って何?原作『竹取物語』に秘められた鍵は?

浦島太郎 玉手箱の意味は?パンドラの箱を重ねた太宰治

美女と野獣 原作のあらすじ 🐗ディズニーとの違いを結末まで

      

シンデレラのガラスの靴:小ささの意味は?原作は中国起源?

アラジンと魔法のランプのあらすじ👻ディズニー版は原作とどう違う?

ピーターパン原作のあらすじ:怖いのは子供が○○されるから?


ん? 書けそうなテーマは
浮かんできたけど、具体的に
どう進めていいかわからない( ̄ヘ ̄)?

そういう人は、「感想文の書き方
《虎の巻》」を開陳している記事の
どれかを見てくださいね。

当ブログでは、日本と世界の
種々の文学作品について、
「あらすじ」や「感想文」関連の
お助け記事を量産しています。

参考になるものもあると思いますので、
どうぞこちらからお探しください。

「あらすじ」記事一覧

≪感想文の書き方≫具体例一覧

ともかく頑張ってやりぬきましょー~~(^O^)/


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