サクラさん
英語で”scrooge”
(スクルージ)といえば
ドケチのことですが、
これが『クリスマス・
キャロル』の主人公の
名前だそうで…

ハンサム 教授
ええ。普通名詞になって
しまった、世界的に
有名なドケチ。

スクルージ14431175.54858086ee822

でも最終的にはとても
気前のいい、立派な人に
なるんですけどね;^^💦

サクラさん
ほほ~(🐱)

実はこれで読書感想文を
書かないといけないん
ですが、何を書いたら
いいのか…

ハンサム 教授
そうですねえ…。
たとえばそんなドケチが
いい年をして急に善人に
変身するなんてありえ
ないとか、文句をつけて
みたらどう?

サクラさん
あ、それいいかも。

でもそれを書くには、
ちゃんと読み返す必要が
ありますよね(😸)

ハンサム 教授
それはそうだ。

読み返したら、ちがう
ことが言いたくなるかも
しれませんよ;^^💦


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というわけで、おなじみ”感想文の書き方”
第132回は英国の文豪ディケンズの名作
『クリスマスキャロル』(A Christmas
Carol
, 1843)で行って見ましょ~((((((ノ゚⊿゚)ノ

これから読もうという人は、ビンテージ
ものの素敵な挿絵(1868年アメリカ版
から)のたくさん入ったこの本が
オススメです!
   👇



え? 読んでる時間がない?

アハハ、読まずに感想文を書こうとは
たいした度胸ですが、ま、それも結構;^^💦

👉そういう人は、せめてこちらの
記事に目を通し、「あらすじ」を
インプットしておいてくださいね。

クリスマスキャロル (和訳)あらすじ:簡単/詳細の2段階で

           スクルージTiny_Tim




1200字の例文

はい、ストーリーがしっかり理解でき
ましたら、さっそく感想文に
取り組みましょう。

まず読んでもらうのは、1200字(原稿用紙
3枚)程度という課題にこたえてサクラさん
が書いたものに、ハンサム教授が添削を
入れた文章です。

では、どうぞ。


 『クリスマスキャロル』を読んで
驚いたのは、それが現代風にいえば
SF仕立てになっていて、主人公が
タイム・トラベル(時間旅行)する
物語だということでした。

主人公は金もうけにしか興味がなく、
クリスマス・イブになっても
「クリスマスなんてクソくらえだ!」
と憎まれ口をきく金融業者のスクル-ジ。

この老人の前に、「過去」「現在」
「未来」の三人の「クリスマスの精霊」
が順々に現れ、スクル-ジをつれて、
時間移動の旅をさせます。

   クリスマスキャロルimages

 過去への旅は、決して強欲でも
冷酷でもなかった少年時代。

家庭や職場での不幸などから性格が
悪くなり、婚約者にもふられてしまう
までの自分を見せつけられます。


 「現在」の精霊との旅は、時間ではなく
空間の移動です。

小説のはじめに出てきていた甥の
フレッドや、会社で雇っている事務員
クラチットの家でクリスマスを祝う、
楽しい情景を眺めます。

 そして未来への旅では、取引所での
商人たちや、盗品をやり取りする
貧しい人々が話すのを聞いて、
もう自分が死んでいることに
気づかされます。

つづいてクラチット家につれていかれ、
末っ子で病気のティムが死んでいく
場面に立ち会わされます。

さらには自分の墓を見せられて、
恐ろしくなったスクルージは心を
入れかえ、「わし生まれかわりました」
と必死に訴えますが、精霊は何も
答えず消えてしまいます。


 精霊たちとのこの一夜が明けると、
スクル-ジは、それこそ一夜にして
善人に変わります。

ティムの「第二の父親」になり、
治療のためにお金も惜しまず使って
彼を病気から救います。

その後は、人から何を言われても
笑う明るい人物になりました。

 

 暗く恐ろしいクリスマス・イブから
「メリー(陽気な)クリスマスへと
雰囲気ががらっと変わるすてきな
エンディングだと思いました。

でもその一方で、心にひっかかった
のは、スクルージのこの改心は
あまりにも急激で、すこし現金
すぎるというか、年齢からしても
現実にはありえないのではないか
ということでした。


 そこでもう一度、読み返してみた
のですが、気づいたのは、最後の
部分にいちおう納得がいくは、
始まりの部分から、スクルージの
周りに事務員のクラチットや甥の
フレッドのような「いい人」が
いたことが生きてくる、という
形になっているからではないか
ということでした。

たとえば最初の、過去への旅では、
死んだ妹の心優しさにふれて、
自分にも同じ優しさがあったことを
思いだすことになりますが、彼女は
フレッドの母親なので、その優しさが
フレッドに伝わっているという
設定なのだなと思いました。

また現在と未来への旅ではクラチット
一家の家族愛が、スクルージの心に、
昔は自分にもあった愛情を思い
ださせる役割をはたしている
ように感じます。

 
 スクル-ジは突然「いい人」に
変ったというより、「いい人」に
戻ったのです。

それを実現するための時間旅行
だったことをはっきりと示す
エンディングだからすばらしいのだ
と思いなおしました。
            (1198字)

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どうです?

なかなかうまいと
思いませんでした?


これをそのままコピペすることは
もちろん厳禁ですが、ところどころ
つまみ食いして、自分らしい文章に
変えて使ってもらうのはかまい
ませんよ~;^^💦

400字とか、もっと短い字数で書く
場合は、あらすじを書いているところ
とか、必要なさそうな部分を
切り捨ててスリム化してください。

逆にもっと字数がほしい場合は、
自分の考えや経験をどんどん入れて
膨らましていけばいいわけです。



目のつけどころを考えよう

もちろん、上記の感想文は一つの読み方を
意見として打ち出したものにすぎません。

全然ちがう感想や意見をもった人は
それをどなどん書いていけばいい
わけです。


また上記例文では「あらすじ」をかなり
しっかり書いていますが、こういうのは
いらない場合もあります。

これをナシにする場合は、そのぶん
自分の思ったことをもっと多く書いて
いかなければならないかもしれませんね。


でもそれがなかなかできない?

そういう人は、そもそもどこに目を
つけて考えて行ったいいのかが
わからないのではないかな?

そういう「目のつけどころ」はどう
やって見つけたらいいのか。

以下ではそれを考えるためのヒントや
情報を提供していきますので、ぜひ
参考にしてください。


甥のフレッドの善良さ

【第1節 マーレイの亡霊】が始まって
まもなく、「スクルージ&マーレイ商会」に
甥のフレッドが現れて、クリスマス・
パーティに招待しますが、スクルージは
「おめでたがる理由がどこにあるんだ」と
悪態をついて追い返しますね。

二人の会話の内容からすると、この甥は
毎年同じように招待して、同じように
追い返されているようなのですが、
一体なぜ毎年、懲りずに呼びに
来るのでしょうか。



偏屈の嫌われ者で、パーティに来ても
楽しくなるどころか、むしろ雰囲気を
ぶちこわしてしまう確率の高い人物だと
いうことは目に見えているのに…です。


【第3節 第二の精霊】まで進むと、
スクルージは「現在」の精霊につれられて、
このフレッドの家のパーティーを覗くことに
なるのですが、そこでフレッドはこの
おじさんを「気の毒に思う」理由を話し、
一同が「スクルージおじさんに!」と
乾杯します。

自分を愛してくれないおじさんを
この甥はなぜか愛しているのですね。


だから一同はいっしょに乾杯にしていても
フレッドの説明に納得したわけではなく、
心の真底から善良」なフレッド自身の
人徳を愛しているだけなのかもしれません。

      クリスマスimages

ケッ、そんな「心の真底から善良」なヤツなんて
小説の中にしかいないさ……

とスクルージみたいに悪態をつきたく
なる人もいるかもしれませんが、そこは
グッとおさえて、なぜそんな現実ばなれ
した人間が登場させられているのか
(それも小説が始まってすぐ出てくる)
考えてみましょう。

この意味での最大のポイントは、この
フレッドが、少年時代のスクルージが
愛しながら早くに死んでしまった妹、
ファン(Fan)の唯一の子どもだという
ことではないでしょうか。

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妹、ファンの優しさ

【第2節 第一の精霊】でのスクルージは
クリスマス・イヴに一人だけ学校に残され
ている少年時代の自分を見ますが、そこへ
飛ぶように走り込んでくるのがこの妹。

「お兄さまをおうちへ連れに来たのよ!」
とはしゃいで接吻し、「これからずっと、
おうち」にいられるのよ、と笑います。

「お父さまは前よりずっとやさしく」
なったから、「お兄さまがおうちへ
帰られてもよろしいですか」と聞いたら
「いいとも」と言って「馬車でお迎えに
あたしをよこされたのよ」

あたしたちはクリスマスじゅう
いっしょにいられるのよ。
そして、世界中で一番楽しい
クリスマスができるわ。


「ほんの風の一吹きでもしぼんでしまう
ような、かよわい子」だったが、
大きな心をもっていたね!」と精霊が
言い、「そうです」とスクルージは
肯定します。
  
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フレッドが「心の真底から善良」で、
愛してくれないスクルージを愛しつづける
のは、死んだ母親の魂が彼に生きつづけて、
彼女の「大きな心」を
受けついでいるからかもしれません。

世の中の善意に背を向け、ひねくれた
箱のなかに偏屈に閉じこもってしまった
スクルージの心の扉を再びこじ開ける
には、彼もかつてあったはずのこの
大きな心」感覚をもう一度
思いだしてもらう必要があった…
ということではないでしょうか。


そう理解してよければ、ファンとフレッドの
親子は、ほとんど一心同体の2人として、
この小説に不可欠の存在として登場して
いたともいえそうです。

感想文としては、小説全体について
漠然としたことを書こうとするより、
たとえばこの二人のどちらか、あるいは
両方に集中して考えていった方が、
きっといいものが書けるでしょう。


もちろん、ファンやフレッドでなくても
いいんですよ。

事務員のボブ・クラチットやその家族の
だれか一人、あるいは先立った相棒の
マーレイでも書けそうですね。

もう一度読みなおして、考えてみませんか?

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まとめ

さあ、これでもう書けますよね、
『クリスマスキャロル』での
読書感想文。

ん? いろいろ考えたけど、やっぱり
どうにも思いつかない?



それじゃあ、しょうがない(苦し紛れに?)
《クリスマス・ストーリー》の代表的作品
というこの小説の地位に目をつけて、
クリスマスをめぐるいろんなトピック
(話題、ネタ)と関連づける、という
手もあるかもしれませんね。

👉その場合はこちらの記事などを
参考にしてください。

サンタクロースはクリスマスと関係ない?サンタ自身の回答は?

クリスマスプレゼントは靴下にって、なぜ?サンタの答えは?

サンタは煙突から入るって、なぜ?サンタクロースの答えは?

    クリスマスツリーkids_dragging_Christmas_tree_1914

クリスマスツリーの由来は?漱石も読んだ英語教科書に学ぶ

サンタへの手紙を正調の英語詩で!漱石も読んだ教科書から

サンタはいる?いない?漱石少年も学んだ英語教科書に答え


ん? 書けそうなテーマは浮かんで
きたけど、具体的にどう進めていいか
わからない( ̄ヘ ̄)?

そういう人は、「感想文の書き方
《虎の巻》」を開陳している記事の
どれかを見てくださいね。

👉当ブログでは、日本と世界の
種々の文学作品について、
「あらすじ」や「感想文」関連の
お助け記事を量産しています。

参考になるものもあると思いますので、
こちらのリストからお探しください。

「あらすじ」記事一覧

≪感想文の書き方≫具体例一覧


ともかく頑張ってやりぬきましょー~~(^O^)/

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