夢十夜の第一夜で感想文どう書く?🌠800字の例文つき


サクラさん
夏目漱石『夢十夜』の感想
文を「第一夜」で書こうと
思うんですが、どう書いて
いいかわからなくて…(😿)

ハンサム 教授
なぜ「第一夜」にしたの?

サクラさん
だって、ロマンチックで
ステキじゃないですか。

死んでから「百年待つ」
なんて(😻)…

ハンサム 教授
百年待てと言われて実行
すると、それがステキですか?

サクラさん
う~ん、実行したこと自体
よりそれがどう進んで、
世界がどう変わっていくか
という進み行きがなんだか
とても変てこで、そこが
またステキというか…

  
   

ハンサム 教授
それだよ!;^^💦

ステキさが進み行きの
変てこさで演出されている…

というあたりに突っ込めば
高度な感想文になるんじゃ
ないかな。


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「感想文の書き方」シリーズも
はや第18回を数えます。

今回はいよいよ夏目漱石の異色作、
『夢十夜』に挑戦したいと思うんですね。

「こんな夢を見た」とはじまる十個の
夢語りを並べた作品集です。


050720

ここでは高校現代文の教科書にも載っている
「第一夜」について考えますので、それ以外、
あるいは『夢十夜』全体の感想文を書く場合は、
これを参考に、また別に検討してください。
   
                

感想文の例(800字)

ストーリーは短くて単純なので、ここに
あらすじを書く必要もないと思いますが、
全然知らないという人は、上に挙げた本で
読んでおいてくださいね。

それでは、感想文に取り組みましょう。


まずはみなさんのために字数制限800字
(400字詰め原稿用紙2枚)でハンサム
教授が試作した文章をお目にかけます。

たんなる感想でなく論理的・批判的な
突っ込みもありますので、「批評文」や
「意見文」を求められている場合でも
十分通用すると思います。

 『夢十夜』の「第一夜」を読んで
いる間、私はとても奇妙な感覚に
とらえられていた。

最後に「自分」が白い百合に接吻して
「暁の星」が輝くと「百年はもう来て
いたんだな」とはじめて気づく。

ここで私は、二人が百年後にやはり
会えたというハッピーエンドを喜ぶ
気持より、むしろここまで自分を
縛ってきた奇妙な感じから解放される
という安堵感のようなものを感じ、
自分でも不思議に思った。

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 この不思議さについて考えながら
「第一夜」を何度か再読して思ったのは、
この小説の奇妙な進行は、実際に人が
見る夢のなかでの意識の進行の仕方に
似ているということだ。

 最初に、仰向きに寝ている女が
「もう死にます」と言うと、およそ
死にそうにない様子にもかかわらず、
「自分も確にこれは死ぬな」と思う。

このあとも万事この調子で、女の言う
ことがどんなに非現実的でも、
「自分」はすんなりと受け入れ、
実際それらが実現していってしまう。

 ところで、これは現実にはありえない
けれども、夢の中ならば、だれでも
経験することではないだろうか。

私が実際に見た夢を思い返してみても、
人が何かを言うと、なんとなくその
通りだと思えて、かつ実際に言われた
通りになっってしまうことが多い。

目覚めてから、その人の言ったことの
バカらしさや、それに納得してしまった
自分の愚かさにあきれ、笑ってしまう
ような場合もよくある。

 しかし、一般に夢とはそういう
もので、理性が十分に働かず、人の
言いなりになりやすいという意味では
催眠術にも似ていると思う。

  

「第一夜」の「自分」も死んでいく
女によって催眠術をかけられたような
状態で、彼の場合はそれが彼の望
み通りでもあったらしいことから、
エンディングの幸福感がにじみ
出るのだろう。

『夢十夜』は夢のこのような
怖さと面白さを存分に引き出した
連作小説であり、中でも「第一夜」は、
「真珠貝」や「星の破片」などの
美しさも手伝って傑作に仕上がって
いると思う。
          (792字)

どうです?

うまくまとまっているでしょう。

これをそのままコピペすることは
もちろん厳禁ですが、適宜、自分らしい
ものに文章を変えて使ってもらうのは
かまいませんよ~;^^💦


もちろんテーマもいろいろ可能でしょう。

上記は小説の進行ぶりの奇妙さに目を
つけた場合の例ですが、ほかにもいろんな
見方・視点があるはずですから、自分なりの
論点を見つけていってくださいね。

        


ん? 思いつかない?

それは困りましたね。

それでは、仕方ないのでハンサム教授の
ものとはまた別に私(サイ象)が思いつく
突破口(論点への切り口)をいくつか
並べておきましょう。

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「感想文」への突破口


  1. 物語の進み具合の不思議さ
    上に述べてきた語り口の特徴などを
    分析的に述べ、「夢らしさ」が
    リアルに表現されていることに
    驚いたとか、自分の見た夢との
    共通点などについて書く。

  2.    1cd8724ae3bc9eb978c69cb442c98727_s

     
  3. 女の言葉(遺言)の拘束力の強さ

    男はなぜそれにとらわれるのか。

    女はなぜそんなことを命ずるのか。

    「愛」「拘束」「服従」など、
    いずれかの観点に絞り、自分が
    悩んでいる具体的な問題と
    絡めて書く。

  4.       audrey original


  5. 個々の事物から受ける印象

  6. 「真珠貝」「星の破片(かけ)」
    「赤い日」「真白な百合」など、
    登場する個々の事物に着目し、
    その美しさや異様さに驚いたこと、
    またそのことと1の問題との
    関係を分析的に書く。

どうでしょう。

このどれかでやれそうですか?

どれも気に入らなくて、第4の切り口を
あなた自身が見つけようというのなら、
もちろん、それがベストです。


それでも浮かばないという場合は
下記の動画をご覧いただくのも
いいでしょう。

「第一夜」をほぼ忠実に映画化した
作品ですが、そこにはやはり製作者なりの
解釈が現れていますから、それがヒントに
なるかもしれません。 👇







映画もオペラもあり

上記動画の出来栄えに首をかしげて
しまった人は、もっとステキに作られた
プロの作品を見てもらうのがよいでしょう。

十人の気鋭の監督が結集して作った
オムニバス映画『ユメ十夜』(2006)です。

そこには映画作者(監督)の「解釈」が
はっきりと現れていますから、それが自分の
「解釈」とどう違うかついて考えていけば
高度な感想文になっていくはずですよ。

「第一夜」は久世光彦脚本、実相寺昭雄
監督によるもので、上に見た動画とは
まったく異なる、たいへん大胆な解釈の
施された秀作です。




それからなんと、今やアメリカでオペラも
制作され、2017年にはニューヨークと
東京で公演されるんですよ。

どういう世界が現出されているか、
覗いてみたいものですね! 



まとめ

さあ、もうこれで、書けますよね、
感想文だろうがレポートだろうが。

『夢十夜』では、ほかにも
「第二夜」「第三夜」「第六夜」
について書いていますので、
ご参照ください。

夢十夜(漱石)を解説🌛 第二夜でついに現前しない「無」とは?

漱石 夢十夜のあらすじと解釈:第三夜で感想文ならどう書く?

夏目漱石 夢十夜 第六夜のあらすじと解説:運慶が生きている?


また『夢十夜』にとどまらない
漱石の世界全般に興味が湧いてきた
という人は、ぜひこちらも
ご覧ください。

漱石の名言でたどる恋愛💕『吾輩』猫が読み直す『こころ』etc.

漱石「月が綺麗ですね」の出典は?I love youはこう訳せ

漱石 三四郎で感想文:美禰子の愛は?”無意識の偽善者”とは?

               015449

漱石『こころ』のお嬢さん問題と河合奈保子「けんかをやめて」

夏目漱石 草枕のあらすじ ♨感想文に向けて内容を解説

漱石 それからのあらすじ:簡単/詳しくの2段階で解説

門(夏目漱石 )の簡単なあらすじと小論文へのヒント


そのほか漱石の作品を早く安く
手に入れたい場合は、Amazonが便利です。
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さあ、書きたいことが、
なんとなく浮かんできましたか?

うーん、書けそうなテーマ
は浮かんできたけど、でも具体的に、
どう進めていいかわからない( ̄ヘ ̄)?


そういう人には、当シリーズで
「感想文の書き方《虎の巻》」を
開陳している記事のどれかを
ぜひ見てほしいんです。

当ブログでは、日本と世界の
種々の文学作品について、
「あらすじ」や「感想文」関連の
お助け記事を量産しています。

参考になるものもあると思いますので、
どうぞこちらからお探しください。

「あらすじ」記事一覧

≪感想文の書き方≫具体例一覧

ともかく頑張ってやりぬきましょー~~(^O^)/

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